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私鉄沿線 / 野口五郎

久しぶりの男性アーティストです:

私鉄沿線.jpg

「私鉄沿線」は野口五郎さんの15枚目のシングルとして1975年1月に発売され、
オリコン最高1位、同100位内に18週ランクインし45.3万枚の売り上げを記録する、
前作「甘い生活」に続く大ヒットとなりました。


そのためなのか、私にはどうも「甘い生活」と「私鉄沿線」が
姉妹曲のような気がずっとしてるんです(^^;)


作曲が佐藤寛氏、即ち野口五郎さんの実兄で、編曲が筒美京平氏。
シングルで筒美氏がアレンジだけを担当するのは極めて珍しいのですが、
野口五郎さんの1977年1月発売のシングル「むさし野詩人」では
再び佐藤氏の作曲でアレンジのみを担当しているんですね。


「私鉄沿線」は当初「白い風景」と言うタイトルで、それが
「私鉄の沿線」となり、それから野口五郎さんの案で「の」を取り
「私鉄沿線」となったそうで、この曲の大ヒットの影響で
それまでなかった「私鉄沿線」と言う言葉が日常化した、との事です。


野口五郎さんは歌う時、特に高音部の時に眉根がキュッと上がって
かなり極端な八の字眉になるんですよね(^^)
中学生くらいの時、武士眉毛の私にはそれが不思議に見えました(^^;)

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全体の構成は2ハーフ、と言うよりも2+3/4ですね(^^)


各コーラスはきれいにA・B・C・D と分かれていて、
まさに起・承・転・結となっています:

・Aメロは ♪改札口で…好きでした♪ (16小節)
・Bメロは ♪悲しみに心…変わりました♪ (10小節)
・Cメロは ♪僕の街で…飲みませんか♪ (8小節)
・Dメロは ♪あの店で…いるのかと♪ (8小節)

*Bメロ以外は弱起で、頭の半拍は直前の小節に食い込んでます。


キーは Fm で、転調はありません。


音域は下の C から上の A♭までの1オクターブ+短6度とかなり広いんですね。

前作の「甘い生活」では下の C# から上の G#(=A♭)の1オクターブ+5度で、
歌詞を含めた全体の作りを考えても、やはりこの2曲は共通点が多いようです。


野口五郎さんの楽曲は最高音が上の G あるいは G#(A♭)である事が多いのですが、
それは音色的にそれが野口五郎さんの音域の上限である事、
また麻丘めぐみさんのように上限近くになると音色が切なく聞こえ、
それが日本人の琴線に触れやすいと言う事が理由なのでしょう。


イントロ、1回目の間奏、そしてエンディングで使われている
シタールが楽曲のインパクトを強めていますね(^^)

ジュディ・オングさんの「魅せられて」で聞けるブズーキなど、
筒美京平氏のアレンジでは民族楽器が時々使われていますが、
シタールは後に庄野真代さんの「モンテカルロで乾杯」(1978年)などでも使われ、
どことなく日本の琵琶(びわ)に似たその音色が、
やはり日本人の感性に合うのかも知れません(^^)


イントロのコード進行は Fm→B♭m→Gm7-5… なのですが、
不安定な響きで、つなぎ程度にしか使われない事が多い
○m7-5系のコードが、この曲では2小節も引っ張られているんです。

歌詞の主人公の寂しく、また割り切れないような感情が
そこですでに表現されているかのようです。


そのような表現はイントロだけではなくて、
Aメロの ♪いつも待ったものでした…♪ に続いて F7♭9 、
ハーフの頭2小節では C7♭9 と言ったテンションコードが用いられ、
その微妙な響きがまた、聴く人の感情を揺さぶるのかも知れません(^^)


ハーフは B・C・Dメロで出来ていますが、
その中の Bメロは1コーラス目、2コーラス目のそれとは
違うアレンジになっている事も重要なポイントですね(^^)


そしてエンディングでは、イントロと同じようなフレーズが
シタールにストリングス高音部がユニゾンで加わった形で演奏され、
よく耳にするパターンでありながらドラマ性を感じさせます。

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「私鉄沿線」で使われている楽器とその定位は:


左: ストリングス(高音部) エレキギター トランペット

中央: ドラムス ベース シタール ピアノ ホルン

右: ストリングス(低音部) トロンボーン シェイカー


エレキギターは全体を通してコードのカッティング演奏を行っていますが、
1コーラス目と2コーラス目のBメロの時にだけワウを通したり、
C・Dメロの時にはハイポジション…と音色を変え、変化をつけています。

それにジャズっぽい演奏のピアノが加わり、全体のコード感を安定させています。


ホーン・セクションはトロンボーン×2、トランペット×2であるようで
あまり目立たないものの随所でメリハリをつけていますが、
それとは別に所々で「ジャングル大帝」のテーマ曲をを思い出させるような
ホルンが鳴り響き、ちょっとドキッとします(^^;)


ストリングスはステレオ収録のようですが、中抜け状態で
高音域が左、低音域が右に分かれているように聞こえます。

そして高音部、低音部とでオクターブ差のユニゾンで演奏しているパートが多く、
駆け上がりのような細かい音の動きも同期しているので、
チェロ奏者は演奏が大変だったかも知れません(^^;)

1コーラス目、2コーラス目が終わる時にチェロが2拍で間奏につなげるための
フレーズを演奏しているのですが、意識して聴くとこれがかっこいいんです(^^)


イントロではシタールに続きストリングスがメロディーを受け継ぐのですが、
オリジナル・カラオケではシタールが演奏されているバックですでに
ストリングスの高音部が白玉*で鳴っている…とミックスによる違いがあります。

野口五郎さんの他の楽曲でも、例えば「君が美しすぎて」では
歌入りとカラオケとで楽器の配置や音量バランスが全く違っていたり(特にコーラス)、
「青いリンゴ」では歌入りに較べカラオケの方が半音ほどピッチが低かったりと、
意識的なのかそうでないのかよくわからない違いが散見されます(^^;)

(検証資料:「ベストヒット&カラオケ 野口五郎」2006年発売)


*白玉…ザーッと動きがなく流しているように演奏される事(部分)です。
 楽譜で全音符や2分音符のように白抜きの○が使われるためそう呼ばれます。

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「新御三家」の中でひときわミュージシャンの雰囲気を持っていたのが
野口五郎さんであったように思います。

なかなか賞には恵まれなかったようなのですが、この年(1975年)の暮れに
日本歌謡大賞の放送音楽賞に「私鉄沿線」で入賞した時、
「やっと獲った…」と涙していたのが印象に残っています(^^)


「私鉄沿線」
作詞 : 山上路夫
作曲 : 佐藤寛
編曲 : 筒美京平
レコード会社 : ポリドール
初発売 : 1975年1月20日

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ひろ

この歌は難しいです。
ハイトーンが苦しくて…何曲か後にやっと声が出る感じ(>_<)
ただ、眉は薄いし八の字のもなんない。

この歌詞の情景が浮かぶ駅のホームを出ると色んな人達の人間模様が分かっちまいそう~(^_^;)

この歌がヒットしなければ辞めるって言うような事聞いたような?
お兄さんもプレッシャーが半端なくお互い大変だったような?
今も、歌番組ではこの歌がよく歌われてます。ちょっと辛そうな顔も…。

五郎さんの歌では、「針葉樹」を買った記憶があります。
by ひろ (2012-01-15 13:52) 

一葉

こんばんは。有名な曲ですが、この曲がこんなに凝ったサウンドだったとは!まず、シタールやホルンといった珍しい楽器が印象的ですよね。(ところで、欧米のポップスで最初にシタールを使ったのは、The Kinks「See My Friends」やThe Beatles「Norwegian Wood」あたりだと思うのですが、歌謡曲で最初に使ったのはどの曲なんでしょうか?)

あとストリングスの高音部の艶やかな音色や、サビ(C,Dメロ)でのギターのカッティングが個人的には好きです(もしかして高音部の録音が良いということなのかな?)。全体的にとてもゴージャスなサウンドですよね。

野口五郎さんの他の曲では、何と言っても「愛さずにいられない」がすごくかっこ良くて大好きなんです。バスドラ乱れ打ちと、これでもか!という転調に度肝をぬかれます。また、「君が美しすぎて」B面の「ぬれた瞳」(ロンドン録音)なんかも爆裂サウンドで素晴らしい!野口五郎さんは郷ひろみさんや西城秀樹さんと比べてちょっと地味なイメージがあると思うのですが、こういうアグレッシブなタイプの曲も意外とあるんですよね。

余談ですが、90年代に出てきた「シャ乱Q」のヴォーカルのつんくさんの声は、野口五郎さんにちょっと似てるような気がします。
by 一葉 (2012-01-15 21:00) 

ハムスター

ぽぽんたさん、こんばんは!

この『私鉄沿線』も、聴くと辛くなる1曲なんです。東武東上線という私鉄のとある駅の改札口で「君」を待った思い出があります。と、感傷に浸るのはこれぐらいにして・・・

この曲も、イントロからシタールの音色で耳を惹きつけられます。一気に曲の世界に入り込ませてしまう、イントロはヒットの要因の一つですね。曲全体としては、各楽器をそれぞれのミュージシャンがしっかりと演奏しているのが伝わってくる感じがしました。今の打ち込み音楽とは対極にあるサウンドのようだと思います。コードについては、本文で解説して下さった Gm7-5、F7♭9、C7♭9 が矢張り印象に残ります。仰るように、主人公の感情を上手く表現していると、私も思いました。また、ちょっと変な感想ですが、ヴォーカルにかけられたリバーブが上品な感じで好きです。

郷ひろみさんはかわいい系、西城秀樹さんはワイルド系といったイメージづくりをしていたと思うのですが、野口五郎さんは歌で勝負という感じでした。

by ハムスター (2012-01-16 17:54) 

ぽぽんた

ひろさん、こんばんは!

そうですね~、野口五郎さんのようなハイトーンはなかなか出ない(私の場合、まず出ない)
ですよね。 高い声もあのように上手にコントロールできるのは心底、羨ましいんです(^^)

私は1年ほど駅員のアルバイトをしていたので、鉄道の駅には色々な思いがあります。
30年以上前なので自動改札ではなく一枚一枚切符に鋏を入れてました。
実に色々な人が通るものです(^^;)

前作「甘い生活」もヒットしましたし、「私鉄沿線」が売れなかったら辞める…と言った
としたらなぜだろう? 賞に縁がなかったからかな?

by ぽぽんた (2012-01-16 19:21) 

ぽぽんた

卓さん、こんばんは!

そう言われても…ま、今回はこの曲でガマンして下さい(^^;)

確かに兄弟で同じ音楽界にいるのは心強くていいでしょうね(^^) しかし男の兄弟は
衝突が多いものですよ(^^;)

当時のFM東京の歌謡ベストテンは、この曲あたりだとまだサンワシャッター提供だったかな。
後にコーセー化粧品に変わりましたね。

by ぽぽんた (2012-01-16 19:26) 

ぽぽんた

一葉さん、こんばんは!

私が知る限りでは、歌謡曲でシタールが初めて使われたのはこの「私鉄沿線」だと
思うのですが…他の曲をご存知の方、おられたら教えて下さいm(_ _)m

2回も音色を変えるギターと言い、ホルンの使い方といい、ハーフでアレンジが変わる事と言い、
全体に凝ったサウンドですね(^^) 個人的には、ストリングスがかなりいじられた音で
ある事に興味があったりします。

この頃、新御三家はみなサウンド志向だった気がします。 当時の野口五郎さんの
映像を見ると、ライブだと意外なほどワイルドなんですよね。 私はB面曲やアルバムは
聴いた事がないのですが、これを機会に昔のレコードを探してみようかな、と思ってます。

なるほど、発声法は全く違うようですが、つんくさんの声は似ている感じは確かにします(^^)

by ぽぽんた (2012-01-16 19:38) 

ぽぽんた

ハムスターさん、こんばんは!

東武東上線は、私も若い頃数ヶ月間利用していました。 ハムスターさんとは恐らく違う意味で
やや辛い思い出のある路線です(^^;)

近年は打ち込み全盛ですから、この曲のように全部の楽器を生身のミュージシャンが
演奏しているオケはやはり、それだけでホッとする感じがしますよね(^^)
最近の音楽は音数が多すぎて、大きな音のダンゴみたいに聞こえる事が多いんです。
だから何を聴いても同じように聞こえるのかな(^^;)

野口五郎さんも、わりと派手でしたよ(^^) そのもう少し前に布施明さんが
「愛は不死鳥」あたりで着ていたようなコスチュームも見た事がありますし(^^)
しかしテレビだけだと、基本やはりバラードシンガーのようなイメージでしたね。

by ぽぽんた (2012-01-16 19:50) 

青大将

こんばんは!(^O^)/この曲は、昔っから《お兄さんとの共同作業》という印象があまりに強い作品ですね。 オリジナルカラオケは持ってませんが、いつぞや書きました、「『スター誕生!』への道」という企画アルバムの、高橋達也と東京ユニオン演奏によるレッスン用カラオケ(ガイドメロ無し)の楽曲の中に、「私鉄沿線」も含まれて居て・・・歌ってみた(^^;・・・ キーが若干低い為、歌い易い感はあるものの、矢張り♪僕のォ~まぁ~ちでぇ~・・・♪に差し掛かると、金切り声になりがちです。(^^; 野口五郎の楽曲は、その殆どが普通にそういうポイントが有ります。 昔、行きつけのスナックで「きらめき」を歌った際に、終わってマイクを置いた時、頭にクラ~ッと来ました。(笑) この人の楽曲は、「私鉄沿線」を軸にしたマイナー路線の其れより、「オレンジの雨」「青い日曜日」「きらめき」「針葉樹」「季節風」といった曲の方が、断然好きです。 B面も侮れない、クオリティー高い楽曲 多いですね。 そして何と言っても、'78~'80年に大好きな曲が集中してます。「グッドラック」はB面「消えたハリケーン」(これがまたイイ!)共々大名曲だし、次の「送春曲」ではマイナー調に逆戻りガクッとしましたが、(でもB面はGOOD!!)「真夏の夜の夢」が新しい一面で《おっ!》と思わせ、まるでフュージョンの様な心地良さと軽快さの「女になって出直せよ」(一葉さんのコメントにもいつか登場してましたが、実は俺もこれがいちばん好きです。B面「シスコ・ドリーム」も魅力的な楽曲。)「青春の一冊」「コーラス・ライン」「愁雷」も好感度高い一群だったなあ。 歌ってみても気持ち良いし。(^^)
今挙げた楽曲のオリジナル・カラオケが在れば、興味深いですね。
by 青大将 (2012-01-21 20:20) 

青大将

すいません、追加します。(^^; 野口五郎は、ドラマ「青春諸君・夏」主題歌『さすらい気分』も忘れてならない大好き曲でした!レコードもよく聴いたし、これはホント、よく口ずさみましたね。カラオケで是非、思いっきり歌ってみたいです。(^^)
「私鉄沿線」B面「帰郷」は、イントロ&エンディングに尾崎紀世彦を彷彿とさせる様なトランペットがあるものの、何処か「愛ふたたび」を思わせるミディアム・ナンバーですね。これも好きな曲です。 カラオケで歌う際に、いちばん高音部に苦しむのが、おそらく「美しい愛のかけら」の様な気がします。 昔から何故か「沈黙」は、わりかし上手く歌えるんですよ。(^^; さて、此処から野口五郎を離れ、突然3つ前の ぽぽんたさんの返信コメントに戻りますが・・・・石毛礼子!また、良い意味でマイナーな名前だしましたねェー。(^^; 「旅の手帖」も、次の「涙のコンチェルト」もレコード持ってますよ。 清楚で好感の持てる人&楽曲でしたよね。 しかし!!・・・・もう一枚持ってるレコードが問題。 何枚目か知りませんが、「罠におちたら」というタイトルで、ジャケ写も髪型を変え、ケバい印象のメイクに服装の彼女が収まってます。 83年の春先に発売されてる様です。 本人の意思に関係無く、無理なイメチェンを強いられた印象。 曲の方も、勿論疾走感溢れるアップ・テンポで色気も含ませたボーカル、前2曲の清楚な面影は消えてます。 詞は、奇をてらった言葉遊び満載で(だって、森 雪之丞(^^)。)受け狙い必須! しかし、彼女がどんな曲でも歌い熟せる逸材で在った事の証明には充分示せるシングルですね。 このイメチェンには芸能界の縮図を見る思いですが、もっと違う展開って、無かったんですかね?! 勿体ない感はなかなか払拭出来ません。(>_<) そして最後にまた「私鉄沿線」に戻りますが、このジャケ写、目の辺りをよく見ると、ピンボケですね。(^^; ではまた!
by 青大将 (2012-01-21 21:33) 

一葉

横から失礼します。青大将さんのコメントを拝見して、私も78年以降の野口五郎さんの曲についてコメントしたくなりました。

「グッド・ラック」「消えたハリケーン」「女になって出直せよ」「シスコ・ドリーム」(ファンク!)「青春の一冊」あたりは私も好きです。どれも洗練された「フュージョン歌謡」といった感じで、いい意味で野口五郎さんのパブリック・イメージを裏切っていると思います。特に「女になって出直せよ」は私が以前船山基紀氏アレンジのフェイヴァリットで挙げたんですが、本当に高度なアレンジでカッコいい曲です。ただ、このシングルのジャケット、五郎さんが車から出てくるところの写真なんですが、何故か裸足なんですよね(笑)。

81年の「裏切り小僧」も面白いです。サウンドがどことなく同年の大滝詠一「A LONG VACATION」風なんです。それもそのはず、珍しくシングルにスタジオミュージシャンのクレジットが載っているんですが(Bass 岡沢章、Drums 渡嘉敷祐一、Piano 富樫春生、E.Piano 江夏健二、Guitar 矢島賢、Percussion 木村邦治)、何人か「ロンバケ」とかぶってるんですよね。

by 一葉 (2012-01-21 22:49) 

ぽぽんた

青大将さん、こんばんは!

う~ん、私は青大将さんからコメントを頂く度に、自分の勉強不足を反省させられます。
野口五郎さんの楽曲については、ほぼシングルA面についてしか知らないもので、
ろくなお返事ができなくてm(_ _)m
しかし記事に対するコメントとしてと言うより、これから聴こうとする人達へのガイドに
なってくれそうなので、詳細に書いて下さってとても嬉しいです(^^)

私はカラオケで野口五郎さんの曲を歌うのは、そのキーの高さから最初から諦めてるクチ
なのですが(^^;)、普段、何気に高い声を出してみると出ちゃう事が多いんです。
しかしカラオケに行って歌ってみると全然(>_<) 根本的に発声が違うのか、
それとも力んでしまっているのか… それなのに、沢田研二さんの「君をのせて」が
最後まで歌えたりする(この曲だと、「私鉄沿線」よりさらに半音高い音程が必要なんです)
のが自分でも不思議でならないんです(^^;)

石毛礼子さんの曲は「旅の手帖」しか私は知らないのですが、その2年後にそんなに
変貌していたんですねぇ(^^;) あの頃はきっと、’70年代の影をまだ引きずっていて、
歌手本人の意志は全く無視で「売れなければこの手で!」ってな具合にあれこれ
させていたのかも知れませんね。 とても良い声で得難いキャラクターだったので残念です。

「私鉄沿線」のジャケ写については、同じ事が私も気になっていました。
背景のボケ具合からするとかなり長い望遠レンズで撮影されたようなので、
ピンぼけと言うよりもブレが生じているのかも知れませんね(^^;)

by ぽぽんた (2012-01-21 23:46) 

ぽぽんた

一葉さん、こんばんは!

野口五郎さんの楽曲についての情報をありがとうございます(^^) 野口五郎さんのファンは
楽曲そのものについて深く知っておられるんですね。 やはり音楽性が高い、という
事なのかな(^^) 青大将さんへのお返事にも書いたように、私は野口五郎さんの
楽曲については不勉強なのですが、改めてアルバムなども聴いてみようと思ってます
(他のアーティストについてもそう書いた事がありますが、できる限り実行してます)。

私は「ロンバケ」の大ファンなので、「裏切り小僧」、ぜひ聴いてみたいです(^^)

by ぽぽんた (2012-01-21 23:56) 

阿久秀&筒木享平

「私鉄沿線」懐かしいですね。
「サウンドインナウ」の話題になりますが、この曲のオンエアのとき、すぎやま先生がおもしろいエピソードを語っていました。みなさんは覚えていらっしゃいますか?

山上路夫さんとすぎやま先生が、曲を提供するために、デビュー前のGSを見に行って、山上さんが詞を書いたけれども、すぎやま先生が曲をつける前にそのグループは解散してしまった、というエピソードでした。そのとき、すぎやま先生は山上さんに、「この詞は、いい詞だから絶対、とっておきなさいよ」といったそうです。それで、実際にヒットしてよかった、という話でした。

私は、すぎやまこういち作曲の「私鉄沿線」(違う題名になっていたと思いますが)って、どんな曲になったんだろう、と思います。
by 阿久秀&筒木享平 (2012-01-22 23:21) 

KOSUKE

おはようございます。2件も申し訳ありませんでした。
コメ返は別に週イチでも結構ですよ。(でもそうしたら溜まるわけですね)

さてトシちゃんに続いて(遡って?)男性アイドルですね。五郎さん。この「私鉄沿線」は京平氏が編曲のみ、というのがポイントというか興味深い点でしょう。これこそ京平氏の作曲だったらどうなっていたんでしょうね?でもこのパターン、もう1曲「むさし野詩人」がありますが私はこちらの方が断然好きなんですよ。

五郎さんだとやっぱり京平先生になりますね。「甘い生活」に始まり、「きらめき」「針葉樹」「沈黙」「季節風」の一連の流れは最高でした。「沈黙」、これは私が中学に入った時でしたが確か男性歌手で松本=筒美コンビの第一号では?と認識しているんですが。これらは全て京平氏のアレンジですので、秀逸の一言でしたね。山上氏の詞(違うのもありますが)もピッタリ合っていましたし。

ちなみにオリコン最後のベスト10ヒット「グッド・ラック」、ザ・ベストテン最後のランクイン曲ヒット「19:00の街」も京平氏。どちらも名曲でした。この他には「真夏の夜の夢」「青春の一冊」なんかも好きですね。前者はギター演奏していたこともあり、相当凝ったアレンジだった記憶ですが河合奈保子の「エスカレーション」はこれにインスパイアされたという気がしています(笑)
by KOSUKE (2012-03-23 11:17) 

ぽぽんた

KOSUKEさん、こんばんは! お言葉に甘えてすっかり遅くなってしまいましたm(_ _)m

筒美氏が編曲だけを行っているのは、1970年以前にも少しだけあるのですが、やはり
珍しい事ですよね。 筒美氏はすぎやまこういち氏に師事してアレンジをマスターした
との事なのですが、やはりセンスが良かったのでしょう。

野口五郎さんは特に変わった声質ではなかったので、その分色々な曲で冒険できた
のかも知れません。 「真夏の夜の夢」と言った曲もかなりの冒険作ですよね。
ただそれを聴くとどうもコロッケさんのものまねが思い出されて…(^^;)

by ぽぽんた (2012-03-26 19:21) 

もとまろ

ぽぽんたさん、こんにちは。
「君が美しすぎて」では、皆様からたくさんコメントを読ませていただけてとても楽しかったです。読ませていただくうちに、「私鉄沿線」について書いてみたくなりました。お邪魔します。

5歳の頃から一人暮らしするまで、四半世紀ほど福岡市で過ごしてきた私の中では、この歌にはサブタイトルがあります。
「西鉄井尻駅の歌」
百万人都市の福岡市・南区の駅ですが、高架がなく道には踏切があります。かなり長いこと駅員さんによる改札口があり、伝言板もありました。普通電車のみの停車駅です。住宅街で花屋もスーパーもしっかりある、利用客はたくさんだけど決して大きくないあのこぢんまりとした駅周辺の町並みが「私鉄沿線」にぴったりだなぁと、通学に電車を利用した高校生の頃からずっと思っています(ちなみに、私の乗降駅で実家の最寄り駅は、急行も停まる大橋駅です。繁華街・天神から行くと大橋駅の次が井尻駅です)。

五郎さんは後にご自身によるアレンジの「私鉄沿線02」をセルフカバーされました。
そのときに、アレンジャー筒美京平先生の改心の作が「私鉄沿線」と聞いた覚えがあり、五郎さんはその音に敢えてチャレンジした…みたいにお話をされていました。
セルフカバー盤は、高架があって自動改札、ビルやマンションに囲まれた駅の歌に聞こえました。井尻駅よりも大橋駅の歌です。
そこが面白いなぁと思いました。

五郎さんは一度セルフカバー盤を発表されましたが、今も「私鉄沿線」をテレビで歌われると44年間変わらない雰囲気で歌っておられます。
私は5歳の頃からずっと福岡県民ではありますが、福岡市から離れて12年ぐらい経ちました。今は、この歌を聴くと実家暮らしの思い出がよみがえります。
by もとまろ (2019-07-07 14:02) 

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