あの頃の、オリジナル・カラオケ。
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/
このブログでは主に1970年代の音楽を一曲ずつ紹介し、そのオリジナル・カラオケで楽曲考察を行い、制作時の背景や時代、またエピソードを筆者の知っている限りお伝えします。
ぽぽんた
2024-01-28T16:42:37+09:00
ja
-
Ms. / 南沙織 (Light版)
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2024-01-28
改めまして、お久しぶりです。なかなかまとまった時間が作れずに記事を書かないまま年末年始を過ぎてしまいました。今年こそ!とはもう言いませんが(^^;)、できるかぎり話題を提供できればと思いますので、今年もよろしくお願いいたします。**************************************************久しぶりなので軽く、サラッといきますね。突然ですが、南沙織さんのシングルで最もお好きな曲って何ですか?私はもろリアルタイム世代の一人なので、当時は新曲が出るのが毎回楽しみでした。なのでほぼ全部好きと言っても良いのですが、中でも最も好きなのは「潮風のメロディ」(「メロディー」じゃないところもいい!)。で、次に好きなのが実は、現役中の最後のシングル「Ms.」なんです。「Ms.」って、ミセスでもミスでもない、なんて意味でしたっけ。この曲はデビュー曲「17才」から12曲目の「夜霧の街」と同じく、有馬三恵子作詞、筒美京平作・編曲で、まさに最後のシングルにふさわしい顔ぶれで制作された楽曲です。残念ながらヒットしたとは言えず、オリコンシングルチャートでは最高位が80位、登場週数が2週で売上げが0.5万枚と南沙織さんのシングルでは最低の成績に終わりました。同じCBSソニーのキャンディーズや山口百恵さんは引退時にはあんなに盛り上がったのに、南沙織さんは何とも寂しい引退となってしまいました。しかし。有馬三恵子・筒美京平コンビで作られた楽曲が出来が悪いはずがない。私はこの「Ms.」には、そのお二方の本来の持ち味が出ているように思えて仕方ないんです。ヒットしなかったのは、多分時代のせい。当事者なのにどこか達観したような歌詞作りが有馬三恵子さんの作風とするのなら、この曲での筒美京平さんのメロディーとアレンジはお得意の「海外のヒット曲のいいとこ取り」とは違う、筒美さん自身の内側から自然に出てきたようなものなのでは…と、私は思っています。筒美京平さんに関する書籍は今でこそこれでもか!と言うほど色々とありますが、学生時代から筒美ファンだった私が「この雑誌で!?」とびっくりして発売後にすぐに買ったのが、「サウンド&レコーディングマガジン」1988年(昭和63年)3月号です。その号では筒美京平さんと近田春夫さんの対談が記事になっているのですが、対談の終盤で近田さんが筒美さんに「京平さんの本質のメロディーってどんなのだろう?」と..
未分類
ぽぽんた
2024-01-28T16:42:37+09:00
なかなかまとまった時間が作れずに記事を書かないまま年末年始を過ぎてしまいました。
今年こそ!とはもう言いませんが(^^;)、できるかぎり話題を提供できればと思いますので、
今年もよろしくお願いいたします。
**************************************************
久しぶりなので軽く、サラッといきますね。
突然ですが、南沙織さんのシングルで最もお好きな曲って何ですか?
私はもろリアルタイム世代の一人なので、当時は新曲が出るのが毎回楽しみでした。
なのでほぼ全部好きと言っても良いのですが、
中でも最も好きなのは「潮風のメロディ」(「メロディー」じゃないところもいい!)。
で、次に好きなのが実は、現役中の最後のシングル「Ms.」なんです。
「Ms.」って、ミセスでもミスでもない、なんて意味でしたっけ。
この曲はデビュー曲「17才」から12曲目の「夜霧の街」と同じく、
有馬三恵子作詞、筒美京平作・編曲で、まさに最後のシングルにふさわしい顔ぶれで
制作された楽曲です。
残念ながらヒットしたとは言えず、オリコンシングルチャートでは最高位が80位、
登場週数が2週で売上げが0.5万枚と南沙織さんのシングルでは最低の成績に終わりました。
同じCBSソニーのキャンディーズや山口百恵さんは引退時にはあんなに盛り上がったのに、
南沙織さんは何とも寂しい引退となってしまいました。
しかし。
有馬三恵子・筒美京平コンビで作られた楽曲が出来が悪いはずがない。
私はこの「Ms.」には、そのお二方の本来の持ち味が出ているように思えて仕方ないんです。
ヒットしなかったのは、多分時代のせい。
当事者なのにどこか達観したような歌詞作りが有馬三恵子さんの作風とするのなら、
この曲での筒美京平さんのメロディーとアレンジはお得意の「海外のヒット曲のいいとこ取り」
とは違う、筒美さん自身の内側から自然に出てきたようなものなのでは…と、私は思っています。
筒美京平さんに関する書籍は今でこそこれでもか!と言うほど色々とありますが、
学生時代から筒美ファンだった私が「この雑誌で!?」とびっくりして発売後にすぐに買ったのが、
「サウンド&レコーディングマガジン」1988年(昭和63年)3月号です。
その号では筒美京平さんと近田春夫さんの対談が記事になっているのですが、
対談の終盤で近田さんが筒美さんに「京平さんの本質のメロディーってどんなのだろう?」と問うと、
筒美さんは「あんまり個性的じゃないのかもね。 スタンダード的になるっていうか。」
などと答えています。
「Ms.」のメロディーやアレンジに元ネタがあるのか否かは正直、私にはわかりませんが、
そういうものに頼らないで作った曲があるとすれば、「Ms.」はその一つなのだろうと思うんですね。
悪く言えば、筒美さんらしいキャッチーさは、「Ms.」にはほとんど感じられない。
しかし、昔の映画音楽のような普遍的な、地味だけど心に残るものを大切にして作られたような。
そういう意味では、デビュー曲「17才」とは真逆の作り方と言っていいかも、ですね。
この曲を歌うシンシアの映像は「夜ヒット」などいくつかありますが、
どれもとてもさわやかです。
かなりの歌謡曲ファンでも「Ms.」はご存知ない方が多いと思いますので、
この記事を読んで下さったらぜひ一度、味わって聴いてみて下さい。
「Ms.」
作詞 : 有馬三恵子
作曲 : 筒美京平
編曲 : 筒美京平
レーベル : CBSソニー
レコード番号 : 06SH381
初発売 : 1978年(昭和53年)8月21日
]]>
-
今年のイントロダクション
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2024-01-25
昨年末に完成したサブコンポ。元気に稼働してます。久しぶりに近いうち、記事をアップします。
未分類
ぽぽんた
2024-01-25T00:14:46+09:00
元気に稼働してます。
久しぶりに近いうち、記事をアップします。
]]>
-
愛のともしび / 欧陽菲菲
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-10-15
今回は久しぶりにB面曲です。 いつもうんと長くなってしまうので、今日はダイジェスト気味に(^^;)「雨の御堂筋」。当時小学4年生だった私は、八王子(正確には秋川市、現在の東京都あきる野市)の東京サマーランドに向かう乗用車の中でかけていたラジオから流れてきたこの曲に心を奪われました。時は1971年11月。 もう大ヒットしていた頃だったんですね。何よりも、欧陽菲菲さんの歌い方! 明らかに中国語っぽい発音、アクセントなのですが、とにかくカッコいい! それまでの歌謡曲には無かったカッコよさ、でした。特に好きだったのが ♪…誰か伝えて~~ぁ♪ のところ(^^)それから間もなく、レコードを買いました。当時のシングル盤は400円。 貨幣価値を考えると、きっと現在の1000円以上に匹敵するので、小学4年生には高額な買い物でした。なのでA面だけでなくB面も何度も何度も聴くわけで、「雨の御堂筋」のB面は「愛のともしび」。A面に負けずキャッチーなこの曲を好きにならないわけがないわけで。**************************************************「愛のともしび」は、橋本淳作詞、筒美京平作・編曲。当時、すでに売れまくっていたコンビの作品ですね。面白いのは、作詞者がA面とは違う(「雨の…」は林春生氏)のに、両曲とも歌詞の内容は「(自分の前から消えた)男を探す」。日本で大人気だったベンチャーズ歌謡と純粋な歌謡曲、前年の大ヒット曲「希望」(岸洋子)と同じ路線のテーマでの競作…だったのでしょうか。「雨の御堂筋」がロックな8ビート歌謡であるのに対し、「愛のともしび」はわずかにハネた、4ビートを内包した8ビートと言った感じで、リズムから全く違っています。コード進行は初っ端から筒美節に欠かせない6thが全開と言った感じで、イントロから歌メロ部まで、どこにでも6thが顔を出しています。逆に言うと、オーソドックスなコード進行でも適所に6thを加えると即席筒美風になると言っても良いのでは、とさえ思ってしまいます。この曲はキーがE♭m(変ホ短調)で、楽譜ではト音記号の次に♭が6つも付く難しいものなので、Amに移調してコード進行を書いてみると…イントロ: Dm6→Am→G7→C→E7Aメロ: Am→Dm6→E7→Am→B7→E7A'メロ: Am→Dm6→Am→E7→Am→A7Bメロ: Dm6→Am→F6→E7 Dm7→G7..
未分類
ぽぽんた
2023-10-15T13:55:24+09:00
「雨の御堂筋」。
当時小学4年生だった私は、八王子(正確には秋川市、現在の東京都あきる野市)の東京サマーランド
に向かう乗用車の中でかけていたラジオから流れてきたこの曲に心を奪われました。
時は1971年11月。 もう大ヒットしていた頃だったんですね。
何よりも、欧陽菲菲さんの歌い方! 明らかに中国語っぽい発音、アクセントなのですが、
とにかくカッコいい! それまでの歌謡曲には無かったカッコよさ、でした。
特に好きだったのが ♪…誰か伝えて~~ぁ♪ のところ(^^)
それから間もなく、レコードを買いました。
当時のシングル盤は400円。 貨幣価値を考えると、きっと現在の1000円以上に匹敵するので、
小学4年生には高額な買い物でした。
なのでA面だけでなくB面も何度も何度も聴くわけで、「雨の御堂筋」のB面は「愛のともしび」。
A面に負けずキャッチーなこの曲を好きにならないわけがないわけで。
**************************************************
「愛のともしび」は、橋本淳作詞、筒美京平作・編曲。
当時、すでに売れまくっていたコンビの作品ですね。
面白いのは、作詞者がA面とは違う(「雨の…」は林春生氏)のに、両曲とも歌詞の内容は
「(自分の前から消えた)男を探す」。
日本で大人気だったベンチャーズ歌謡と純粋な歌謡曲、
前年の大ヒット曲「希望」(岸洋子)と同じ路線のテーマでの競作
…だったのでしょうか。
「雨の御堂筋」がロックな8ビート歌謡であるのに対し、
「愛のともしび」はわずかにハネた、4ビートを内包した8ビートと言った感じで、
リズムから全く違っています。
コード進行は初っ端から筒美節に欠かせない6thが全開と言った感じで、
イントロから歌メロ部まで、どこにでも6thが顔を出しています。
逆に言うと、オーソドックスなコード進行でも適所に6thを加えると即席筒美風になると
言っても良いのでは、とさえ思ってしまいます。
この曲はキーがE♭m(変ホ短調)で、楽譜ではト音記号の次に♭が6つも付く難しいものなので、
Amに移調してコード進行を書いてみると…
イントロ: Dm6→Am→G7→C→E7
Aメロ: Am→Dm6→E7→Am→B7→E7
A'メロ: Am→Dm6→Am→E7→Am→A7
Bメロ: Dm6→Am→F6→E7 Dm7→G7→C→E7→Am
…と、6thの多用以外は極めてシンプルなもので、そのわかりやすさも当時の歌謡曲では
ヒットのための重要な要素でした。
でもわかりやすいからヒットするわけでもなく(この曲はB面ですが、ヒット性が高いとの判断で
書いてます)、筒美京平氏ならではの、歌手の歌い方が際立つようなアレンジ、
そして行方洋一氏ならではの凝った録音で上質な歌謡曲サウンドに仕上げられているのも、
売り上げを伸ばす要因であったのは確かでしょう。
例えば音作りに関しては…
ベースソロに続いて右から聞こえる、ミュートをつけたトランペット。
歌メロにはないメロディーで、続いてフルートと電気ピアノのユニゾン、
舞い上がるようなストリングスと次々に違う楽器が登場し、歌に導かれます。
そのトランペットには、まず反対のチャンネル(左)に半拍遅れた音が跳ね返り、
さらにそれより半拍遅れて中央からリバーブ音が…と、実に凝った演出が施されています。
これって、現代ならPC(DAW)で苦もなく出来る効果ですが、アナログ機材だけで行うには
テープレコーダーで音の遅れ時間を微妙に調整し、さらにその音だけにリバーブを…
と、かなり手の込んだセッティングと操作が必要になります。
初期の欧陽菲菲さんのボーカルにはフィードバックをつけたエコーが掛かっている作品が多い
のですが、改めて聴き直すとその効果にも実に味があるのがわかります。
それが最も顕著なのは「あなたは再び帰らない」(「雨のエアポート」B面)なのですが、
今回の「愛のともしび」でも100ms前後の遅れ時間のフィードバックが掛かっていて、
大きな効果を上げています。
当時のそういったエコー効果はサ行やタ行の子音を強調するのが一つの目的でした。
実際には欧陽菲菲さんに限らず、男女も関係なく多くの歌手の作品で聞かれたもので、
当時の私はそれがたまらなくカッコよく感じたものです。
80年代あたりからは逆に「耳につきやすい」との理由で子音を抑える方向になっていて、
そのためのディエッサー(de"S"er)と言うエフェクターが登場しそれが今も続いているので、
今の若い人が欧陽菲菲さん等の当時のレコードを聴くと逆に新鮮かも知れません。
私は今でもそのエコー効果が大好きです!
**************************************************
テレビ出演していた時の欧陽菲菲さんは歌い方に多分にフェイクが入っていましたが、
レコードではそれはそれは素直な歌い方で、その違いも魅力でした。
欧陽菲菲さんは私が知る限りでは、日本で初めて大ヒットを出した中国語圏歌手です。
どうしても発音やアクセント、イントネーションなどは「いかにも」であり、
それが当時の多くの日本人には、まるでうまく話せない子供を見ているようで可愛い…
と言った感じを持っていたのではないでしょうか。
同じような印象が最もハマって大成功したのがアグネス・チャンさんかも知れませんね。
なので「愛のともしび」でも、2コーラス目の ♪…苦しみはしなかった♪ を
♪苦しみはしなかーたー♪ と歌っているのに、それがオカシイのではなく
何だか可愛らしく聞こえてしまっていたと思います。
当時の私もそうでした。
他にもザ行やダ行の音がタ行の音に聞こえたりと、きっと矯正されてもいたのでしょうが、
それが不完全だったのがかえって印象に残ったり魅力があったりと、
歌謡曲に今で言う意味とは違う多様性があり、新しく感じるものが次から次に出てきた、
面白い時代でしたね。
「愛のともしび」
作詞 : 橋本淳
作曲 : 筒美京平
編曲 : 筒美京平
レーベル : 東芝音楽工業
レコード番号 : TP-2517
初発売 : 1971年(昭和46年)9月5日(日曜日)
******************************************
今回は題目曲とは全く関係がありませんが、クイズをひとつ…。
次の音源は私が耳コピで作らせて頂いた既存曲のカラオケです。
そのタイトルと歌った歌手をお答え下さい。
知っている人はすぐわかる、そうでない人はやはりわからないと思うので、
ヒントは無しです:
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵
こちら
]]>
-
50年前のベスト10 & 恋する夏の日part2
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-08-20
暑い。 暑すぎる夏ですね。私はこの季節になると頭の中で何度もかけてしまう曲が「恋する夏の日」。天地真理さんがオリコンで1位を獲得した最後のこの曲が発売されて、今年はちょうど50年。そう、50年前の今頃は日本中でこの曲が流れていたものでした。このブログでも過去に一度この曲について書かせて頂きましたが、私にとって一際愛着の強いこの曲について、50周年記念と言うことでもう一度振り返ってみようかと。**************************************************まず、50年前、1973年8月13日付けのオリコンシングルチャートのトップ10です:1位 恋する夏の日 …天地真理2位 わたしの彼は左きき …麻丘めぐみ3位 心の旅 …チューリップ4位 裸のビーナス …郷ひろみ5位 君が美しすぎて …野口五郎6位 イエスタデイ・ワンス・モア …カーペンターズ7位 てんとう虫のサンバ …チェリッシュ8位 他人の関係 …金井克子9位 君の誕生日 …ガロ10位 ひとりっ子甘えっ子 …浅田美代子そして参考までに、同じ時期のFM東京歌謡ベスト10(8月11日放送)は:1位 恋する夏の日 …天地真理2位 他人の関係 …金井克子3位 君の誕生日 …ガロ4位 恋にゆれて …小柳ルミ子5位 紙風船 …赤い鳥6位 情熱の嵐 …西城秀樹7位 コーヒーショップで …あべ静江8位 心の旅 …チューリップ9位 避暑地の恋 …チェリッシュ10位 わたしの彼は左きき …麻丘めぐみオリコンの集計とラジオへのリクエストでは少々時間差があるようですが(半月近く?)、それを考慮してもラジオには独自のランキングが感じられて面白いものです。きっとレコードを買いたいけどお小遣いが足りないからラジオにリクエストする…とか、レコードを買うほどではないのだけど聴いてみたいからリクエスト…って感じだったのかな。しかしその両方とも、1位は同じ「恋する夏の日」だったんですね。天地真理さんは、アイドル歌手と言われる中でもアルバムの売り上げが突出して良かったのですが、それは楽曲と歌に大衆、特に若い年齢層に「もっと聴きたい」と思わせる魅力があったから、と私は思っています。また、レコードを買って持っているけど、ラジオでも流れるとやっぱり嬉しい!と言った心理も、当時の自分を振り返っても確かにあった気がします。***************************..
未分類
ぽぽんた
2023-08-20T19:05:33+09:00
私はこの季節になると頭の中で何度もかけてしまう曲が「恋する夏の日」。
天地真理さんがオリコンで1位を獲得した最後のこの曲が発売されて、今年はちょうど50年。
そう、50年前の今頃は日本中でこの曲が流れていたものでした。
このブログでも過去に一度この曲について書かせて頂きましたが、
私にとって一際愛着の強いこの曲について、50周年記念と言うことでもう一度振り返ってみようかと。
**************************************************
まず、50年前、1973年8月13日付けのオリコンシングルチャートのトップ10です:
1位 恋する夏の日 …天地真理
2位 わたしの彼は左きき …麻丘めぐみ
3位 心の旅 …チューリップ
4位 裸のビーナス …郷ひろみ
5位 君が美しすぎて …野口五郎
6位 イエスタデイ・ワンス・モア …カーペンターズ
7位 てんとう虫のサンバ …チェリッシュ
8位 他人の関係 …金井克子
9位 君の誕生日 …ガロ
10位 ひとりっ子甘えっ子 …浅田美代子
そして参考までに、同じ時期のFM東京歌謡ベスト10(8月11日放送)は:
1位 恋する夏の日 …天地真理
2位 他人の関係 …金井克子
3位 君の誕生日 …ガロ
4位 恋にゆれて …小柳ルミ子
5位 紙風船 …赤い鳥
6位 情熱の嵐 …西城秀樹
7位 コーヒーショップで …あべ静江
8位 心の旅 …チューリップ
9位 避暑地の恋 …チェリッシュ
10位 わたしの彼は左きき …麻丘めぐみ
オリコンの集計とラジオへのリクエストでは少々時間差があるようですが(半月近く?)、
それを考慮してもラジオには独自のランキングが感じられて面白いものです。
きっとレコードを買いたいけどお小遣いが足りないからラジオにリクエストする…とか、
レコードを買うほどではないのだけど聴いてみたいからリクエスト…って感じだったのかな。
しかしその両方とも、1位は同じ「恋する夏の日」だったんですね。
天地真理さんは、アイドル歌手と言われる中でもアルバムの売り上げが突出して良かったのですが、
それは楽曲と歌に大衆、特に若い年齢層に「もっと聴きたい」と思わせる魅力があったから、
と私は思っています。
また、レコードを買って持っているけど、ラジオでも流れるとやっぱり嬉しい!
と言った心理も、当時の自分を振り返っても確かにあった気がします。
**************************************************
♪アナターを待つの テニスコート…♪
この4小節のパワーは凄まじいものがありましたね。
「天地真理の真似をして」と言われると、迷わずこのフレーズを歌い出す人の何と多いこと。
その約半年前にヒットした「ひなげしの花」(アグネス・チャン)の歌い出しにも似ていますが、
これはその両方を作曲した森田公一氏の作戦だったのでしょうか。
天地真理さんのヒット曲(1974年までに限らせて頂きますね)って、
いわゆる「頭サビ」の曲が無いんです。
「頭サビ」とは、例えば「ペッパー警部」(ピンク・レディー)のように、
サビと言われるフレーズを最初に持ってきて、次にAメロ、Bメロ…とつながる曲の構成の事です。
しかし天地真理さんは、サビとは違うのだけど歌い出しにインパクトのある曲がいくつかあって、
「水色の恋」「若葉のささやき」「恋人たちの港」、そして「続・恋する夏の日」とも言える
「恋と海とTシャツと」あたりはそうですよね。
そして、歌い出しが高い音から始まる曲が少なくて、その数少ない曲が
「恋する夏の日」と「恋と海とTシャツと」なんです。
「サビ」とは曲の中で盛り上がる部分という意味が一般的だと思うのですが、
最もインパクトのある所、あるいは象徴する部分こそがサビとするならば、
「恋する夏の日」「恋人たちの港」「恋と海とTシャツと」、ついでに「ひなげしの花」などは、
歌い出しこそがサビと思って良いのかも知れません。
メロディーはもうコマーシャルそのものと言った感じで、
キャッチーなフレーズがいくつもあり、その殆どが1コーラス中で反復使用されているものだから、
初めて聴く人でも一度で憶えてしまうのでは、と思えるほどです。
特に ♪木立ちの中のこる白い…♪ などで使われている レソソソラソ レソソソラド
のメロディーは、マリンバの音色と共にガッチリ頭に残りますね(^^)
かと思うとBメロの ♪愛することを はじめて知った♪ では、
ピチカート奏法のストリングス+マリンバと歌メロとで対位法の作りとなっている…と、
クラシックを基本とする作曲家、編曲家である事が垣間見えたりします。
**************************************************
実は私は近年知った事なのですが、
「恋する夏の日」のオケの、イントロから印象的な音で入って来るディストーションのかかった
エレキギターは、著名なスタジオミュージシャンである矢島賢さんの演奏だったんですね。
矢島賢さんの演奏で有名なのは「少女A」(中森明菜)、「傷だらけのローラ」(西城秀樹)、
「プレイバック Part2」(山口百恵)などなど、本当に多数です。
矢島賢さんは1973年あたりですでに「男の子女の子」「小さな体験」「裸のビーナス」(郷ひろみ)や
「傷つく世代」(南沙織)などの、主に筒美京平作品で多くの演奏を残しているのですが、
「恋する夏の日」などの馬飼野俊一編曲作品でも演奏していたとは意外に思いました。
それは、実弟の馬飼野康二氏がロックっぽく先進的でアグレッシブな作風が多いのに対し、
俊一氏の作品はジャズがベースの、歌謡曲の王道のような音作りが多い印象があったからです。
因みにですが、
「恋する夏の日」の音源(CDかカセット、あるいはサブスク・配信)を聴いていると、
そのエレキギターの定位が、イントロでは右、Bメロ(♪今年の夏 忘れない…♪)の手前では中央、
そして2コーラス目が終わってハーフに入る直前ではまた右に戻っているんです。
意外と気づきにくいでしょ?
それはオリジナルカラオケでも同じです。
この曲のシングルレコードは、SQ4チャンネルでミックスされています。
CDやカセットではそれを2チャンネルにしているわけですが(多分、左の前後、右の前後を
単純にミックスしているだけでしょう)、
当時は4チャンネル効果のデモンストレーションとして、そのようにエレキギターの定位を動かし
(どのように動かしているかは検証していないのでわかりませんが)、
それが2チャンネルステレオでは上記のような定位の移動に聞こえるのだろうと思います。
…と知ったような事を書きましたが、念のため後日レコードをもう一度引っ張り出して聴いてみて、
違っていたら追記しますね。*1
この50年間、私もこの曲をきっと何百回となく聴いているので慣れてしまっているのですが、
改めて聴き返すと、きっと当時はとても新鮮なサウンドに聞こえただろうな、と思うんです。
Aメロではマリンバと同時に、同じようにピアノもトレモロで演奏されているんですね。
追い立てるような、その先の展開が楽しみになる演出を感じます。
そしてリズムがブレークして♪木立ちの中のこる白い朝もや♪で歌メロをマリンバが単音でフォロー。
マリンバが歌にユニゾンと言うパターンは非常に珍しい。
そしてトランペット、トロンボーンによると思われるホーンセクション。
天地真理さんのヒット曲でホーン隊が活躍する曲は、「恋する夏の日」までは少なくて、
「ひとりじゃないの」でミュートをつけたトランペット、
「ふたりの日曜日」でエコーをつけたトランペット、そのくらいでした。
なので、「恋する夏の日」での派手なホーンサウンドは異例に近いものでした。
リズムセクションとベースの動きが派手めで、特にBメロではツイストでも踊らせたいのか!?
と思わせるような楽しい演奏です。
EQでかなり音を加工したと思われるストリングスは駆け上がりやピチカート奏法が多用され、
またかなり高い音域まで使われて空間の広がりまで感じさせます。
そしてやはり天地真理さんのボーカル。
声にまとわりつくような、恐らく150ms前後のリピートなしのフィードバックエコーで、
何ともムンムンした夏の空気を思わせるんですね…って、これは前にも書いた気が(^^;)
声を伸ばす時に、ビブラートがかかるとややフラット気味(音程が微妙に低くなる)のが、
この時期の天地真理さんの特徴かな(もしかして、多忙で疲れていた?)。
**************************************************
「ひとりじゃないの」「恋する夏の日」「恋と海とTシャツと」と、夏ソングは3年続けてA♭、
「若葉のささやき」「想い出のセレナーデ」の春秋ソングはそれぞれB♭mとE♭m。
冬ソングの「木枯らしの舗道」もB♭mと、天地真理さんの曲は難しいキーであるものが多いのですが、
コード進行そのものはシンプルなものばかりです。
例えば「恋する夏の日」も、C調に書き換えると
Aメロが C→Am→G7→C…
Bメロが F→C→Dm→G7…
「想い出のセレナーデ」は短調なので、Am調に書き換えると
Aメロが Am→Em→F→Am F→G→F→E7…
Bメロが Dm→Am→Dm→Am Dm→G7→C→Am Dm→E7…
と言った感じで、それこそフォークソングでよく使われるような平易なコード進行なのですが、
天地真理さんの楽曲が広く親しまれたのは、そのあたりにも一因がありそうです。
その分、編曲にほどほどに趣向を凝らして新鮮味を付加する事で、
レコードの売り上げを大きくしたのではないでしょうか。
しかしやはり、天地真理さん自身の魅力が人気の最大理由ですね、きっと。
そんな50年前を思い出しながら、今日もこの曲を部屋で流す私です。
「ゴールデン☆ベスト」(2013年版)のブックレットに載っている真理さんへのインタビューで、
一度完成した「恋する夏の日」を聴いた渡辺晋社長が「作り直せ!」と言い出したので、
別のスタジオでレコーディングし直した…とあり、ならば我々が知っている音源は録り直ししたもの、と言う事ですよね。
最初のバージョンは残っているのかな? ぜひ聴いてみたいですね!
「恋する夏の日」
作詞 : 山上路夫
作曲 : 森田公一
編曲 : 馬飼野俊一
レーベル : CBSソニー
レコード番号 : SOLB45
初発売 : 1973年(昭和48年)7月1日
*1 追記(2023/8/21)
レコードを引っ張り出して聴いてみました:
音(ミックス)はCDに収められた音源と同じで、よってエレキギターの定位も
右→中央→右 と遷移していました。
久しぶりにレコードで聴いてみてちょっとびっくりしたことが2点。
一つは、針を落として演奏が始まる前にプリエコー(レコードに刻む音が入ったテープは重なって
巻かれているために転写が起こり、イントロがうっすらと聞こえる現象)がごく短い時間ながら
かなりハッキリ認められること。
もう一つは、最後の ♪消えないでねどうかずっと♪ の「き」と同時にクリックノイズのような音が
聞こえること。
プリエコーは同じレコードを持っている人ならばどなたでも確認できると思いますが、
ノイズの方は自分のレコード特有の可能性が高いです。
きれいにまとまったCDの音は素晴らしいですが、こうやってレコードで聴いてみるとどこか、
CDにはない生々しさが感じられるのがとても楽しいです(^^)
以上、レコード試聴報告でした。
]]>
-
「夢スター春・秋」観覧レポート
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-08-06
先月26日、近くのコンサートホールで開催された「夢スター春・秋」を見に行きました。以前「同窓会コンサート」というタイトルの時に観に行ったのが2014年8月29日。その時もこのブログで記事にしましたが、西城秀樹さんがゲストとして出演したんですよね。あれから早いもので、もう9年…。ここからはネタバレになりますので、今後開催予定の「夢スター…」を観覧する予定の方は、ご覧にならない方がいいかも知れません(予習に、という方はぜひご覧下さい)。今回は一人2曲ずつ披露されました。 表にしましたのでどうぞ(一部順不同かも知れません)。(サムネイル上をクリックすると別ウィンドウで大きく見られますので、それをご覧下さい):表をご覧になるとお分かりのように、今回は出演者は全部で16組。第一部(春組)の後半では、このコンサートを主催している夢グループの石田社長、そして歌手の保科有里さんが登場(通販番組でお馴染み…私はよく知りませんでしたが(^^;))、デュエットを含め3曲披露されました。ここでは保科有里さんの歌唱力にびっくりでした。10分の休憩時間をはさんで、前半が「春」、後半が「秋」と分けられていました。1組につき続けて2曲の持ち歌を披露しました。第一部「春」の司会は元フォーリーブスのおりも政夫さん、第二部「秋」の司会はやはり元フォーリーブスの江木俊夫さんが担当しました。では、出演した歌手それぞれについて、憶えている事を書き連ねますね。今の時代だと普通なのでしょうが、出演するのは歌手本人だけで、伴奏は生演奏ではなく、録音されたカラオケです。最近ではNHKのど自慢もカラオケを使用するようになった事ですし、仕方ないとも思いますが、やはり昔のようにオケも歌も生で披露してくれる方がいいのに、と思います。だってヘタしたら、歌の方も口パクかと疑われかねないじゃないですか。しかし…とてもお金がかかりそうだから難しいのかな。**************************************************まずは第一部(春組)。トップバッターは平浩二さん。緑色でピカピカの派手な衣装で、これまた唯一の大ヒット曲「バス・ストップ」をオリジナルカラオケをバックに歌いました。大きな病気をしたとの事ですが、キーは変えず、声も歌い方も昔とは殆ど変わっていません。こういう(どういう?)タイプの方は年を取りにくいのかな、などと思ったりしました。2曲目..
未分類
ぽぽんた
2023-08-06T19:14:37+09:00
以前「同窓会コンサート」というタイトルの時に観に行ったのが2014年8月29日。
その時もこのブログで記事にしましたが、西城秀樹さんがゲストとして出演したんですよね。
あれから早いもので、もう9年…。
ここからはネタバレになりますので、今後開催予定の「夢スター…」を観覧する予定の方は、
ご覧にならない方がいいかも知れません(予習に、という方はぜひご覧下さい)。
今回は一人2曲ずつ披露されました。 表にしましたのでどうぞ(一部順不同かも知れません)。
(サムネイル上をクリックすると別ウィンドウで大きく見られますので、それをご覧下さい):
表をご覧になるとお分かりのように、今回は出演者は全部で16組。
第一部(春組)の後半では、このコンサートを主催している夢グループの石田社長、
そして歌手の保科有里さんが登場(通販番組でお馴染み…私はよく知りませんでしたが(^^;))、
デュエットを含め3曲披露されました。
ここでは保科有里さんの歌唱力にびっくりでした。
10分の休憩時間をはさんで、前半が「春」、後半が「秋」と分けられていました。
1組につき続けて2曲の持ち歌を披露しました。
第一部「春」の司会は元フォーリーブスのおりも政夫さん、
第二部「秋」の司会はやはり元フォーリーブスの江木俊夫さんが担当しました。
では、出演した歌手それぞれについて、憶えている事を書き連ねますね。
今の時代だと普通なのでしょうが、出演するのは歌手本人だけで、
伴奏は生演奏ではなく、録音されたカラオケです。
最近ではNHKのど自慢もカラオケを使用するようになった事ですし、仕方ないとも思いますが、
やはり昔のようにオケも歌も生で披露してくれる方がいいのに、と思います。
だってヘタしたら、歌の方も口パクかと疑われかねないじゃないですか。
しかし…とてもお金がかかりそうだから難しいのかな。
**************************************************
まずは第一部(春組)。
トップバッターは平浩二さん。
緑色でピカピカの派手な衣装で、これまた唯一の大ヒット曲「バス・ストップ」を
オリジナルカラオケをバックに歌いました。
大きな病気をしたとの事ですが、キーは変えず、声も歌い方も昔とは殆ど変わっていません。
こういう(どういう?)タイプの方は年を取りにくいのかな、などと思ったりしました。
2曲目は最も新しい曲「愛する君にありがとう」が選ばれていました。
狩人の高道さん、お兄さんの久仁彦(邦彦)さんは今どうしているのでしょう?
テレビ出演などでも、今では大抵高道さんだけですよね。
ウチもそうだったけど、男の二人兄弟って仲が悪い事が多いので…だからかな?
今回はお定まりの「あずさ2号」だけでなく、次の「コスモス街道」も歌ってくれました。
ハモリも聞こえたけど、それが邦彦さんの声かどうかはよくわかりません。
関係ないですが、高道さんはデビュー前、桜田淳子さんの大ファンだったって知ってます?
ロザンナさんは、高道さんをヒデさんに見立てて大ヒットを2曲続けて歌いました。
「愛の奇跡」はテレビなどでよく披露されますが、ヒデとロザンナで最もヒットした
「愛は傷つきやすく」が歌われるのは珍しいのではないでしょうか。
ロザンナさん自身は少し疲れが出ている感じで声が頼りなかったのですが、
高道さんがうまくフォローしていました。
心なしか、ロザンナさんは歌よりも、「愛の奇跡」の途中のセリフ「アモーレ…」の時の方が
よく声が出ていた気がする(^^;)
桑江知子さんはデビュー曲「私のハートはストップモーション」だけがヒットしたので、
2曲目は最新曲だったようです。
デビュー当時の桑江知子さんってわりとツンとして無愛想な感じでしたよね。
今はすっかり親しみやすいキャラクターになっていて、逆に物足りなさを覚えたりして(^^;)
歌い方もすっかり変わり歌い上げるタイプとなり、新人当時とは別人のようです。
カラオケの方は明らかにオリジナルカラオケ音源でした。
石井明美さんは「CHA-CHA-CHA」の大ヒットが1986年ですから、
他のメンバーよりキャリアとしては10年ほど新しい方にシフトしている感じですね。
やはり声が通りますし、ダンスも切れがよく、何より若い。
若すぎて「まだここには早いんじゃない?」と思ってしまいましたし、
あのメンバーの中だとそのために居心地が悪かったのでは、などと余計な心配をしました(^^;)
第一部の締めくくりは、春組司会のおりも政夫さん。
おりも政夫さんは元フォーリーブスですが、1曲目はなぜか坂本九さんのヒット曲
「見上げてごらん夜の星を」でした。
続けてこれこそフォーリーブスのヒット曲「地球はひとつ」で、春組が全員登場し、
ちょっとした手話の講義の後、春組と観客との共演のような形で歌われました。
「地球はひとつ」はイントロで「僕から逃げようったって駄目だよ…」とセリフが入ります。
レコードではそこは江木俊夫さんの声なのですが、「秋」の方の司会だったからか不参加。
それが残念でした。
**************************************************
ここから第二部(秋組)です。
あいざき進也さんは定番の「気になる17才」に続けて「恋のリクエスト」を歌唱。
オケのキーは昔のままで声もよく出ていましたが、やはりサビでの最高音は
全くと言っていいほど出ていなかったのが残念…。
声質は若い頃と殆ど変わりないんですけどね。
「恋のリクエスト」はテレビなどでは殆ど披露されない曲ですよね。
三善英史さんはここ数年でイメージ的に変な色が付いてしまって心配でしたが、
歌声は、というより声質が全く昔と変わっていないのは驚くほどでした。
この人はこういう声質だったのか、自分はそれを自然に受け入れて聴いていたのか、
プロの歌手ってそれぞれ独特のものを持っているからプロなんだな…などと、
いつもは全く考えないような事を思いながら聴かせてもらいました。
今でも「雨」は、私の中では全歌謡曲でベスト・ワンです。
大野真澄さんは、ガロのメンバーで唯一人になってしまいましたね。
どうしてもガロと言えば「学生街の喫茶店」とペアで覚えている人が大半と思いますし、
私も大野真澄さんの声はやはり、その曲と強くむすびついています。
声質は全くと言って良いほど変わっていないですし、声量はむしろ今の方があるのでは?
今はマークがいないので、「学生街…」のサビではコーラスの最高音を歌っていました。
2曲目はなんと!1976年にあおい輝彦さんが大ヒットさせた「あなただけを」を、
作者の大野真澄さん自身が歌いました。 私にとっては大きなプレゼントです(^^)
あべ静江さんは昨年脳梗塞を患い、それを乗り越えて復帰したんですね。
今回は「みずいろの手紙」だけでなく、デビュー曲の「コーヒーショップで」も聴けました。
明らかにオリジナルカラオケが使われていました。
歌声はデビュー当時に戻ったような感じ。 というのは、あべ静江さんの歌い方って、
デビュー後数年経つと声がクリーンでなくなってきて、ややアクの強い声に変わったんです。
私はそれが嫌だったのですが、今回の歌声は力みが取れて、クリーンさが戻った感じで。
個人的な事で恐縮ですが、私の亡くなった兄があべ静江さんのデビュー当時に大ファンで、
テレビに出演していると「しーちゃん、しーちゃん!」と喜んでいたんです。
兄は当時、少しやんちゃな高校1年でした。
それを思い出して、そんなデビュー当時に戻ったような歌声を聴いているうちに
ウルウルしてしまいました…。
西口久美子さんもこのようなコンサートには常連ですね。
現在闘病中との事で、え?体力は大丈夫なの?と思わず心配してしまいましたが、
ステージでの動きはそれを全く感じさせない、元気そのものでした。
ただ声にはかなり影響があるようで、いつもの腹式呼吸的な発声ではなく、
デビュー当時のようなノド声だったのですが、それでかえってオリジナルの歌唱に近づき、
私はとても好感を持てました。
2曲目は「太陽がくれた季節」のB面「青春の旅」で、この曲も「飛び出せ!青春」
を観ていた人はよく知っていますよね。
ザ・リリーズ。 歌よりも「双子のリリーズ」なるキャラクターが浸透している、
芸能界でも稀有な存在ですね。
妹の真由美さんが今年1月、脳腫瘍で亡くなりました。
なので今回は奈緒美さん一人での出演でしたが、奈緒美さんは「私の中に真由美がいるから
今日もザ・リリーズとして歌います」とコメントし、歌に移りました。
曲は当然のように「好きよキャプテン」。 オケにもう一人分の声が入っていていましたが、
声が真由美さんなのか、はたまた奈緒美さんなのかはわかりません。
もう1曲は5枚目のシングル「恋に木枯し」で、私はこの曲は知りませんでしたが、
ファンが聴いたら大喜びだったのではないでしょうか。
伊藤咲子さんは、今回の女性の出演者の中では別格と言って良いほど、
声質も声量も安定感も抜群でした。
高音域がB♭よりも上になると地声ではなくファルセットになるのが少し残念でしたが、
これほど声が変わらない人も珍しいなー…と思いながら聴き入りました。
「乙女のワルツ」は色々な歌手にカバーされている名曲ですね。
個人的には「きみ可愛いね」が聴きたかったかな(^^;)
晃さんは歌が上手くなったなー!と生意気にも凄く感心しました。
以前はフィンガー5のヒット曲を歌っていても迫力が感じられず、
どうしてもデビュー当時の影を追うだけで終始していたのですが、
今回のこの歌唱はどこか吹っ切れたような、子供の頃とは違うこの声で
この曲を最大限に聴かせる!と言った気迫を感じさせるものでした。
私と同い年という事もありどうしても肩入れしてしまうのですが、
良い曲に恵まれればまたヒットを出せるような予感を覚えました。
尾藤イサオさんはこの秋に80歳!それが信じられないほど、本当に若い。
歌声は若い頃と変わらない、むしろ声量が増しているのではと思うほどで、
「あしたのジョー」、続けて「悲しき願い」と代表曲を続けて歌ったのですが、
歌いながら実によく動く。 ステージ狭しとはこの事だと言わんばかりです。
尾藤イサオさんの声が持つ力強さと切なさ、そのバランスの素晴らしさを堪能しました。
そしてオーラス、秋組司会の江木俊夫さん。
我々の年代だと、フォーリーブス以前に「マグマ大使」(実写版)のマモル役を
思い出す人が多いのではないかな。
今回はおりも政夫さんに続きフォーリーブスのヒット曲が2曲歌われました。
あいざき進也さんと晃さんをメンバーに見立てて「踊り子」と「ブルドッグ」。
「ブルドッグ」では例のなわとびのような金色のロープを使って振り付けまで再現していました。
その即席メンバー二人の振り付け(というかアクション)はキレが良く凄くカッコよかった!
秋組の他の全歌手全員も登場し、フリをつけながら一緒に歌っていたのですが、
大野真澄さんはどうもそのような演出が苦手なようで、控えめに、恥ずかしそうにしていたのが
印象的でした。
**************************************************
会場は観客が1500人ほど収容できる規模のホールだったのですが、
平日と言うのにほぼ満席。
ま、年齢層はかなーり高いですが、それは当然ですね(^^)
声援などもかなり多くて、みんな楽しんでるな!という雰囲気でした。
開演は午後6時、終演は午後8時50分でした。
途中10分間の休憩がありましたが、3時間弱の公演、
それもその日2回目とは、かなりハードだったと思われます。
アンコールはありませんでしたが、最後まで楽しめる良いコンサートでした。
終演後、ロビーで出演歌手が参加して即売会をしていました。
私は急いでいたので、少しだけ見て回ってすぐに会場を後にしたのですが、
昔はテレビでしか観られなかったあの歌手、この歌手が、
こうして目の前にいるのが何とも不思議な感覚でした。
私自身も含め、もう高齢と言われる年代に入ってきた人ばかりですから、
この次に見よう、あるいは会おうとしても叶わない人がこの中にもいるだろう。
だからしっかり思い出に残しておこう!とづくづく思いました。
それにしても、こと音楽に関しては自分は本当にいい時に生まれ、
いい時代を過ごしてきた…と、感謝です。
(8月7日 編集)
]]>
-
幸せな結末 / 大滝詠一
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-07-31
短冊型のCDシングルの新品を買うとは全く予想していなかったな(^o^;)この曲は私の、カラオケに行った時の定番の一つです:(このサムネイルをクリックすると大きな画像が開きます)大滝詠一さんの結果的に最後のシングルとなった「幸せな結末」は1997年11月に発売され、オリコンシングルチャートで2位に初登場(最高位)し、約97万枚を売り上げる大ヒットとなりました。この時代のヒットシングルは殆ど、いや全部と言って良いほどCMかドラマとのタイアップで、「幸せな結末」も「ラブ・ジェネレーション」(フジテレビ、木村拓哉・松たか子主演)の主題歌として制作され、シングルとして発売されたものでした。今月7日(2023年7月7日)が「短冊CDの日」だそうで、それに合わせて今回、「幸せな結末」のシングルが再発売になりました。8cmCD(=短冊CD)からマキシシングル(通常のCDと同じ直径12cm)に取って代わってから23年以上経つのに、今も8cmCDって製造できるんだ!と私はまず、そこに驚きました。そして今回のそのシングルには、オリジナルカラオケが追加されています。「幸せな結末」とカプリング曲「Happy Endで始めよう」のオリジナルカラオケは、大滝詠一さんが亡くなった翌年の暮(2014年12月)に発売されたベスト盤「BEST ALWAYS」の初回限定盤(3枚組)に収録されていましたが、今回シングルに初収録、さらに音源も最新マスタリングが施された上での発売となりました。私は「BEST ALWAYS」は買わなかったのですが、「幸せな結末」のオリジナルカラオケはずっと欲しかったので、シングル再発を知ってすぐ購入しました。**************************************************大滝詠一さんの楽曲やサウンドについてはもう、かなりの数のマニアがおられるようなのでヘタなことを書いたらたちまち突っ込まれそうで怖いのですが、「幸せな結末」のアレンジやサウンドは明らかにあの「A LONG VACATION」(=「ロンバケ」)を踏襲しているのが一聴してわかりますね。ん、「EACH TIME」じゃなくて「ロンバケ」、ね。編曲:井上鑑 となっていますが、筒美京平氏が他の編曲家を使う時も殆ど自身の指示であったように、この曲でも殆ど大滝詠一氏の指示通りに井上鑑氏がアレンジを書いたのではないかな。Aメロ後半に出てくるピア..
未分類
ぽぽんた
2023-07-31T14:26:38+09:00
この曲は私の、カラオケに行った時の定番の一つです:
(このサムネイルをクリックすると大きな画像が開きます)
大滝詠一さんの結果的に最後のシングルとなった「幸せな結末」は1997年11月に発売され、
オリコンシングルチャートで2位に初登場(最高位)し、約97万枚を売り上げる大ヒットとなりました。
この時代のヒットシングルは殆ど、いや全部と言って良いほどCMかドラマとのタイアップで、
「幸せな結末」も「ラブ・ジェネレーション」(フジテレビ、木村拓哉・松たか子主演)の
主題歌として制作され、シングルとして発売されたものでした。
今月7日(2023年7月7日)が「短冊CDの日」だそうで、それに合わせて今回、
「幸せな結末」のシングルが再発売になりました。
8cmCD(=短冊CD)からマキシシングル(通常のCDと同じ直径12cm)に取って代わってから
23年以上経つのに、今も8cmCDって製造できるんだ!と私はまず、そこに驚きました。
そして今回のそのシングルには、オリジナルカラオケが追加されています。
「幸せな結末」とカプリング曲「Happy Endで始めよう」のオリジナルカラオケは、
大滝詠一さんが亡くなった翌年の暮(2014年12月)に発売されたベスト盤「BEST ALWAYS」の
初回限定盤(3枚組)に収録されていましたが、
今回シングルに初収録、さらに音源も最新マスタリングが施された上での発売となりました。
私は「BEST ALWAYS」は買わなかったのですが、「幸せな結末」のオリジナルカラオケは
ずっと欲しかったので、シングル再発を知ってすぐ購入しました。
**************************************************
大滝詠一さんの楽曲やサウンドについてはもう、かなりの数のマニアがおられるようなので
ヘタなことを書いたらたちまち突っ込まれそうで怖いのですが、
「幸せな結末」のアレンジやサウンドは明らかにあの「A LONG VACATION」(=「ロンバケ」)
を踏襲しているのが一聴してわかりますね。
ん、「EACH TIME」じゃなくて「ロンバケ」、ね。
編曲:井上鑑 となっていますが、筒美京平氏が他の編曲家を使う時も殆ど自身の指示であった
ように、この曲でも殆ど大滝詠一氏の指示通りに井上鑑氏がアレンジを書いたのではないかな。
Aメロ後半に出てくるピアノや全体的なカスタネットの使い方はもろ「恋するカレン」ですし。
大滝詠一さんの楽曲の大きな特徴に転調がありますが、
「幸せな結末」では最後のコーラスで半音上がるだけで、
「Velvet Motel」や「カナリア諸島にて」、はたまた「ガラスの入江」(松田聖子)のような
Bメロで2転3転するような転調は使われていません。
ただ、コード進行でとても耳に残る箇所があるんですね。
Aメロ等に出てくる ♪今夜君は僕のもの~♪ がそれです。(キーはF)
通常だと Gm7→Am7→B♭→F、あるいは Gm7→Am7→B♭m6→F と素直に進行させるものが、
Gm7→Am7→B♭dim→F とディミニッシュを使っているのが、珍しいパターンです。
ちょっと曖昧でモヤモヤ感が残る響きで、私が知る範囲ではこのようなコード進行はこの曲が唯一です。
大滝氏の作品でこのようにちょろっと変わったコードを持ってくることは他の曲でもあって、
例えば「風立ちぬ」(松田聖子、キーはB♭)のAメロ♪涙顔 見せたくなくて…♪
でのコード進行が B♭→Faug→B♭M7… と、普通だとF7を入れるところに
Faug(オーギュメント…構成音はF・A・C#)を使い、独特の響きを得ています。
そういったコードの選択は、やはり大滝氏の膨大な音楽データの積み重ねから得られたセンス、
それがすべてと思われます。
オリジナルカラオケを聴いていてふと気づいたことがありまして。
大滝詠一氏作の楽曲では、歌メロを間奏に流用する時に、
ギターのような音の立ち上がりが速い楽器よりも、
ストリングスやハモンドオルガン、木管のような立ち上がりの穏やかな持続音を使う場合が多い。
「幸せな結末」「恋するカレン」「カナリア諸島にて」「Velvet Motel」「風立ちぬ」
「四月のラブレター」「ガラスの入江」などなど、私が愛聴している楽曲(松田聖子ばかり!)
ではことごとくそうでした(^^)
「フィヨルドの少女」などは例外ですが…。
**************************************************
それにしても大滝詠一さんのボーカルはいいですねー。
大多数の男性にとって声の音色がハッキリ出る音域を実に効果的に生かしていて、聴きやすい。
そのところ、ハイトーン過ぎて個性がどこかに行ってしまっているボーカルにはない魅力ですね。
大滝詠一さんも、自身へのインタビューによるとハイCまで出るとのことですが、
もしあの「君は天然色」のサビがオリジナルのキー通りにEになっていたら、
金切り声のような、切羽詰まったような歌声になっていたことでしょう。
…あ、その曲のサビ部分のオケが歌入れの前にハーモナイザー(=ピッチチェンジャー。
ハーモナイザーはアメリカの機器メーカーEVENTIDEの商品名)で全音下げられていた(E→D)
ことはよく知られていますよね。
「幸せな結末」はキーがF(最終コーラスではF#)。
歌メロの最低音はC、最高音はその1オクターブ上のEで、
やはり大多数の男性にとって最も歌いやすい音域と言えます。
また技巧的な此れ見よがしがなく(山下達郎さんの歌ってそれをやや感じてしまう…私だけ?)、
歌詞が大変聞き取りやすく、鼻濁音も明瞭です。
このようなボーカリストが大滝さん以外に殆どいないのは、なぜでしょうか。
**************************************************
このシングル、最新マスタリングとのことで音質も向上しているかなーと期待したのですが、
うーん、それほどには良くはなっていない気がします。
全体のまとまりはいいのですが、肝心なストリングスの音色が…。
「ロンバケ」のような伸びが感じられなくて、音の動きが不明瞭に感じます。
全体の音数はさほど多くはないのに、各々の楽器の分離が今ひとつに思います。
それはマスタリングではなく元々のミックスによるものと思いますが…。
通して聴いた音質も、高域・低域ともにやや寸詰まりかな…。
しかしまた別の再生装置で聴くと、また感想は変わるかも知れません。
作詞の多幸福(おおのこうふく)って、大滝詠一さん自身のことですよね?
このシングルはカプリング曲を含め、一貫して「幸せ」でできているんですね(^^)
ところで大滝詠一さんの音楽って、シティ・ポップですか?
もしご本人にそれを伺ったら「いやいや、正統なポップスだよ」と言われる気がします(^^)
「幸せな結末」
作詞 : 多幸福
作曲 : 大滝詠一
編曲 : 井上鑑
レーベル : ナイアガラ(ソニーレコード)
CD番号 : SRDL4747
発売日 : 2023年7月7日
]]>
-
ぽぽんたのオーディオ
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-07-24
私が愛用しているオーディオ装置を紹介します。サムネイルをクリックすると大きな画像が開きます:まず左側のメタルラックにオープンリールデッキが3台もあるのが目につくと思いますが、ラックの上からソニーTC-6360A、ソニーTC-6000、そしてTEACのA-6010です。このうち、現在普通に使えるのはTC-6000で、残り2台はメンテ待機中です。その2台もメカニズムは元気なのですが、アンプ部のメンテが必要になっています。因みにA-6010の右にあるのはソニーTC-900(3号リール使用のテープレコーダー)。天板の上にあるのはBluetoothスピーカーと、テクトロニクスのデジタルオシロ。オシロとテスターがあれば故障個所を特定したり修理したりはほぼ可能です。本格的に調整するにはテストテープや周波数カウンターなども必要なので、ヤフオク物色中です。では右の方を。上から、パイオニアPL-1100(レコードプレーヤー)、オンキョーA-973(デジタルアンプ)、ソニーTC-K222ESJ(カセットデッキ)、そしてソニーCDP-337ESD(CDプレーヤー)です。それぞれ発売時期が全然違うのに、不思議と全部横幅がピッタリ同じなんですよね。PL-1100はハードオフで1,000円で売っていたものを買って整備したものです。なぜこれが1,000円!?と思うほど、今も全く正常に使えています。ただ、買った時にはダストカバーがかなり汚かったので、「ピカール」で磨き込みました。ピカールは金属磨きですが、アクリルにも使えるんですよ。A-973はヤフオク。レコードを聴くためにPHONO入力があるデジタルアンプが欲しかったんです。音はきれいでいいのですが、ちょっと馬力のようなものが感じられないのが難点で…。以前使っていたケンウッドのKA-5010の音が最高に好きだったので(事情があり手放しました)、ヤフオクで程度がいいのが見つかったらまた買おうかな、と考えています。TC-K222ESJもヤフオク。買って間もなく、再生状態にしてもヘッドが上がらないという中古カセットデッキに起きがちなトラブルが発生しました。メカニズム部を取り外して、内部のベルトを交換して直りました。それからもう8年くらい経ちますが、今も大丈夫です。もう録音に使うことはありませんが、再生音は今も、実に優秀です。そしてCDP-337ESD。 これは1987年12月に、新宿のさくらやで購入し..
未分類
ぽぽんた
2023-07-24T00:15:29+09:00
サムネイルをクリックすると大きな画像が開きます:
まず左側のメタルラックにオープンリールデッキが3台もあるのが目につくと思いますが、
ラックの上からソニーTC-6360A、ソニーTC-6000、そしてTEACのA-6010です。
このうち、現在普通に使えるのはTC-6000で、残り2台はメンテ待機中です。
その2台もメカニズムは元気なのですが、アンプ部のメンテが必要になっています。
因みにA-6010の右にあるのはソニーTC-900(3号リール使用のテープレコーダー)。
天板の上にあるのはBluetoothスピーカーと、テクトロニクスのデジタルオシロ。
オシロとテスターがあれば故障個所を特定したり修理したりはほぼ可能です。
本格的に調整するにはテストテープや周波数カウンターなども必要なので、
ヤフオク物色中です。
では右の方を。
上から、パイオニアPL-1100(レコードプレーヤー)、オンキョーA-973(デジタルアンプ)、
ソニーTC-K222ESJ(カセットデッキ)、そしてソニーCDP-337ESD(CDプレーヤー)です。
それぞれ発売時期が全然違うのに、不思議と全部横幅がピッタリ同じなんですよね。
PL-1100はハードオフで1,000円で売っていたものを買って整備したものです。
なぜこれが1,000円!?と思うほど、今も全く正常に使えています。
ただ、買った時にはダストカバーがかなり汚かったので、「ピカール」で磨き込みました。
ピカールは金属磨きですが、アクリルにも使えるんですよ。
A-973はヤフオク。
レコードを聴くためにPHONO入力があるデジタルアンプが欲しかったんです。
音はきれいでいいのですが、ちょっと馬力のようなものが感じられないのが難点で…。
以前使っていたケンウッドのKA-5010の音が最高に好きだったので(事情があり手放しました)、
ヤフオクで程度がいいのが見つかったらまた買おうかな、と考えています。
TC-K222ESJもヤフオク。
買って間もなく、再生状態にしてもヘッドが上がらないという
中古カセットデッキに起きがちなトラブルが発生しました。
メカニズム部を取り外して、内部のベルトを交換して直りました。
それからもう8年くらい経ちますが、今も大丈夫です。
もう録音に使うことはありませんが、再生音は今も、実に優秀です。
そしてCDP-337ESD。 これは1987年12月に、新宿のさくらやで購入しました。
確か67,000円くらいだったかな?
この機種はとにかく重くて、13kgもあるんです。
買って帰る時には大変な思いをしました。
これまでの約36年間、一度も故障せず、今も現役です。
あ、トレーの開閉が鈍くなった時に自分でベルトを交換したことがあったっけ。
自分の中ではこのプレーヤーの音がリファレンスです。
写真は撮りませんでしたが、スピーカーはビクターSX-5Ⅱ。
中学2年の頃にオーディオ好きな友人ができて、彼の家に遊びに行くと
買ったばかりというビクターのシステムコンポーネントがあったんですね。
その装置でレコードをかけてもらったら、それはそれはいい音で。
当時、我が家ではトリオのセパレートステレオ(ST-3100)を使っていたのですが、
父を1ヶ月かけて説得し、友人宅のものよりやや新しめのパーツで構成されたシスコンを
買ってもらうことに成功したんです(^^♪ お父さん、ありがとう。
それが我が家にやってきたのは忘れもしない、昭和50年9月12日(金曜日)でした。
で、レコードプレーヤーやアンプなどは故障等で徐々に手放しましたが、
スピーカーだけはずっと使い続けているんです…もうすぐ満48年。
今も、買った当時のイメージが持続していていい音(好きな音、かな)です。
私は自分で音楽を作ったりもするのですが、その時には専用のパワードスピーカー
(アンプ内蔵のスピーカー)やヘッドホン(ソニーMDR-CD900ST)を使ったりします。
しかし最終的には必ず上の装置で聴いて確認します。
私は高級な製品には興味がなくて、ちょっと頑張れば誰でも買えそうな製品が好きです。
不思議とそういう製品はいろいろなアイディアが盛り込まれていることが多く、
何年使っても飽きないんです。
特にその傾向が強いのが、やはりかつてのソニーかな。
ここで、持論を一つ。
写真をご覧になってもおわかりかと思いますが、私はソニーの製品が大好きで、
それは小学生の頃からです。
性能は勿論なのですが、何よりもコンポそれぞれのデザインが大好きでした。
今も、特にTC-6360Aのシック、かつ機能的なデザインには惚れ惚れします。
よく「ソニータイマー」なる言葉が聞かれますが、
私はそれを実感したことは一度もありません。
電子機器、電気製品は、大切に使えばめったに故障などしないものです
(初期不良は除く)。
例えば電源スイッチをやたらON、OFFしないとか、説明書とは違う操作をしないとか、
乱暴に扱わないとか、そんな基本的なことを守るだけで寿命は延びるものなんです。
「○年経ったら壊れるように設計する」なんてことは、
少なくても日本のメーカーは絶対にしません。
電子機器の元イチ技術者としてそれは断言できますし、
一つの製品には何人が関わって、どれほど紆余曲折があってから世に出るものであるか、
それを少しでも想像して頂いて、製品を大切に使ってもらいたいものです。
それでは、また次回に(^^)/
]]>
-
薔薇とピストル / ギャル
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-07-17
お久しぶりです。 更新していないとアクセス順位が上がる不思議なブログです(^^;)今日更新したらまた圏外か…ま、いいや。****************************************ここ一年ほど、気がつくとほぼ毎日のように見ている動画があります。それが今回採り上げた「薔薇とピストル」(ギャル)なんです。YouTubeにいくつかアップされている中の、フルコーラスで歌われている動画です。この動画では、歌(勿論生歌です)も振り付けも完璧。一部レコーディング音源とはコーラスの付け方が異なる部分があるのですが、むしろこの方がいい出来とも思えるほど。振り付けは「いかにもアイドルっぽい」と思いきや、特にエンディングでは3人ともワイルドに体をくねらせ、どことなくサイケっぽくさえ感じさせるもので、我々の年代で子供の頃に「見たいけど見たらいけないもの」のように思っていた、そんなものを思い起こさせてくれるパフォーマンスです。ギャルはオーディション番組「スター誕生!」でスカウトされデビューした石江理世さん、黒木真由美さん、目黒ひとみさんの3人組です。個人的には石江理世さんのデビュー曲「目かくし」はよく覚えていて、岩崎宏美さんのデビュー曲「二重唱(デュエット)」を初めて耳にした時に「あれ、何だか似てるなー」と思ったものです。デビューしたものの大きな成功を収められなかった女性アイドル歌手の3人と言うことで、ギャルがデビューした時には期待されていたと言うよりも「売れないアイドルの寄せ集め」のようなイメージを持たれてしまった感が強く、それをプロダクションや制作側が払拭する努力を怠ったために結局短命のグループで終わってしまったのでは…と、全くの独断ながら私は思っています。現在手に入れられる音源は、SOLIDなる名前のレーベルから発売されているCD「薔薇とピストル~コンプリート・コレクション」だけで、それにはレコードで発売されたシングル、アルバムの楽曲が全部収録されています。それを聴くと、アイドル歌謡の範疇を超えた実力派コーラスグループであることを認識できます。レコーディング作品だけでなく、先程触れた動画を観てそれが生歌であることを知ると、そのパフォーマンスに驚嘆するのです。しかも、デビュー当時には石江理世・黒木真由美18歳、目黒ひとみ17歳。現代では、その年齢でギャルに匹敵するコーラスを実現できる歌手は皆無でしょう。ギャルとして..
未分類
ぽぽんた
2023-07-17T18:24:57+09:00
今日更新したらまた圏外か…ま、いいや。
****************************************
ここ一年ほど、気がつくとほぼ毎日のように見ている動画があります。
それが今回採り上げた「薔薇とピストル」(ギャル)なんです。
YouTubeにいくつかアップされている中の、フルコーラスで歌われている動画です。
この動画では、歌(勿論生歌です)も振り付けも完璧。
一部レコーディング音源とはコーラスの付け方が異なる部分があるのですが、
むしろこの方がいい出来とも思えるほど。
振り付けは「いかにもアイドルっぽい」と思いきや、特にエンディングでは3人とも
ワイルドに体をくねらせ、どことなくサイケっぽくさえ感じさせるもので、
我々の年代で子供の頃に「見たいけど見たらいけないもの」のように思っていた、
そんなものを思い起こさせてくれるパフォーマンスです。
ギャルはオーディション番組「スター誕生!」でスカウトされデビューした石江理世さん、
黒木真由美さん、目黒ひとみさんの3人組です。
個人的には石江理世さんのデビュー曲「目かくし」はよく覚えていて、岩崎宏美さんのデビュー曲
「二重唱(デュエット)」を初めて耳にした時に「あれ、何だか似てるなー」と思ったものです。
デビューしたものの大きな成功を収められなかった女性アイドル歌手の3人と言うことで、
ギャルがデビューした時には期待されていたと言うよりも「売れないアイドルの寄せ集め」
のようなイメージを持たれてしまった感が強く、それをプロダクションや制作側が
払拭する努力を怠ったために結局短命のグループで終わってしまったのでは
…と、全くの独断ながら私は思っています。
現在手に入れられる音源は、SOLIDなる名前のレーベルから発売されているCD「薔薇とピストル
~コンプリート・コレクション」だけで、それにはレコードで発売されたシングル、アルバムの
楽曲が全部収録されています。
それを聴くと、アイドル歌謡の範疇を超えた実力派コーラスグループであることを認識できます。
レコーディング作品だけでなく、先程触れた動画を観てそれが生歌であることを知ると、
そのパフォーマンスに驚嘆するのです。
しかも、デビュー当時には石江理世・黒木真由美18歳、目黒ひとみ17歳。
現代では、その年齢でギャルに匹敵するコーラスを実現できる歌手は皆無でしょう。
ギャルとしてのデビューが決まってから、それぞれアイドル歌手特有の歌い方の特徴などが
すべて封印され、歌うために必要な技術を1から鍛え直されたに違いありません。
そして、これは推測ですが、3人とも楽譜を見てすぐに歌えるほどの実力だったと思われます。
コーラス録りはオケ録りに近いものがあり、写譜等に何らかのミスがあったり、あるいは
急な変更が生じた時、それに即座に対応できることが必要だからです。
「薔薇とピストル」は、レコーディング作品とテレビ出演とでは歌唱に少々相違があるのですが、
動画を観る限りそういった部分も全く危なげなくこなされています。
70年代以降、レコーディングで使用される女性コーラスはシンガーズ・スリーとEVEばかりでした。
ギャルはアイドル歌謡としては成功しませんでしたが、コーラスの実力は確かなものだったので、
続けていればその後の多くの歌謡曲、ニューミュージックなどで重用されたことでしょう。
そうはならなかったことが、私には残念でならないのです。
****************************************
ギャルがデビューしたのは、1977年10月。
当時はピンク・レディーが物凄い人気を博していたり、キャンディーズが3ヶ月前に引退宣言をして
世間を騒がせていたり、沢田研二・山口百恵・石川さゆり・狩人・清水健太郎・郷ひろみ…等々、
歌謡界がとても華やかな時代でした。
そんな中、「薔薇とピストル」はデビュー曲としては異例なほど高度な楽曲でした。
それは曲の構成、コード進行、アレンジなどほぼすべての面で言えることで、
例えば洋楽好きな音楽ファンにもアピールしていれば、結果が変わっていたかも知れません。
今改めてそのレコーディング音源を聴くと、歌詞、メロディー、アレンジ、演奏、歌唱、
そのすべてに物凄く熱が入っているのがよくわかります。
それを重い、苦しいと感じる人がいるのも確かでしょうが…。
作詞は阿久悠氏。
ソロ時代のメンバーすべてのデビュー曲を書いているので当然の人選、
と言うよりもギャルの実質的なプロデューサーだったと思われます。
氏の著書「命の詩」には、10行を費やしギャルへの賛辞が書かれています。
作曲は川口真氏。
筒美京平氏、都倉俊一氏、鈴木邦彦氏等と共にヒット曲の多い作曲家です。
派手な曲でも品の良さが感じられるのが、川口氏の持ち味ではないかな。
自身でも編曲を行う(というよりも、元々編曲家なんですね)のですが、
「薔薇とピストル」では恐らくより派手なサウンドが求められたために、
馬飼野康二氏にアレンジが任されたのでしょう。
なので編曲は馬飼野康二氏。
70年代初頭からつい最近まで、実に長い期間作曲、編曲活動を続けています。
程よく派手、しかもアカデミックなアレンジの楽曲を多数残しています。
「この曲、カッコいい!」と思うと氏のアレンジだったということが、
私はとても多いです。
****************************************
ではこの曲の歌メロ譜をば:(サムネイルをクリックして頂くと別ウィンドウで開きます)
私が採譜したものなので、どこか誤りがあったら知らせて下さいねー。
構成としては、1番では始めと終わりに、2番では終わりにサビを置き、
その間で次々とメロディーが変わり盛り上がる、メリハリの強い作りです。
メロディー譜にサビからDメロまで、その最初の小節の上に赤い字で表示しておいたので、
参考にして下さい。
まずAメロ。
ここのコード進行は、キーを半音下げると Am→C7→D7→Em7→Am 。
歌詞がアメとムチ、どっちが好き?と言っているようなものなので、コード進行もそれに合わせ
明るいメジャーキーと暗いマイナーキーを行ったり来たりしている感じです。
このコード進行、私はこの曲で初めて見ました。
♪バッラの花とピッストルでは…♪ とハネているのがポイントですね(^^)
BメロはCメロへのつなぎの役割をしていますが、Aメロでは3人のユニゾンだったのが、
Bメロではパートが3つに分かれたコーラスになっています。
その最も高い音が各コードの7thやテンション音であるのがポイントですね(^^)
Cメロはちょっと息抜き…と言った感じの静かなフレーズであり、
ソロと♪アッアー…♪ のスキャットに分かれる、この曲で2番目の聴かせどころ。
ソロ部は、レコーディング音源では目黒ひとみ→石江理世→黒木真由美(→全員)の順ですが、
テレビ等では黒木真由美さんが通して歌っていました。
動画を観ると、目黒・石江両人による ♪アッアー…♪ が実に巧みで、
いったん後ろを向き前を向いた直後に2パートコーラスで全く乱れず正確に歌えるのは、
大変な技術です。
ここでのコード進行は E7→Am→G7→C で、歌謡曲の定番中の定番と言った感じです。
全体にコード進行が凝っている分、部分的にそういう流れがあるとどこかホッとします。
因みにその ♪アッアー…♪ は1番2番とも、レコーディング音源では4回、
動画での歌唱では3回。
ここはレコードでも動画のように3回でやめる方がより洋楽っぽくてカッコ良かったはず…
とちょっと残念。
Dメロ。 ここはレコーディング音源では全員のユニゾン→オクターブユニゾンで歌われます。
そこでは高いパートが目黒・石江、低いパートが黒木と思いますが、
高いパートは地声でD#まで出しているんですね(動画ではファルセットですが)。
いつも引き合いに出して申し訳ないのですが、当時の、ハイトーンが絶好調だった
岩崎宏美さんでさえハイD止まりだったので、
そんなことからもギャルがいかに厳しく訓練され世に出たのかが伺える気がします。
ここでのコード進行は Am→Dm→Am→B7→F7→E7sus4→E7 です。
B7の次のF7はただのFでも問題ないのですが、7thを加えることでどこかスッキリしない、
モヤモヤ感を引きずったまま次の展開に流れ込むような演出が感じられます。
同じようなコードは「冬の色」(山口百恵)や「雪あかりの町」(小柳ルミ子)など
意外と色々な曲で使われているんですよ。
そして、このDメロで驚くのは、動画での歌唱なんです。
オクターブユニゾンで3小節歌った後、サビに流れる前の ♪数えるまで~♪ の「まで~」で
3パートに分かれて E7sus4→E7 の微妙なコードのコーラスになるんです。
つまり、テレビ等での歌唱ではレコーディング音源よりも高度なことを行っているんですね。
そのおかげで次に来るサビがより盛り上がる効果をもたらしています。
そして、1番ではAメロの前にもあったサビ。
ここでは「私達の実力を聴いて!」と言わんばかりの、3パートのクローズハーモニーの、
見事なコーラスで歌われています。
♪好きになーればー♪ の「ばー」では思い切りポルタメントを利かせて、
一度聴いたら忘れられないようなインパクトの強さも持たせてあります。
尚、レコーディング音源では ♪好きになーればー(好きになーればー)…♪ と
追っかけのソロボーカルも入っていますが、動画でのパフォーマンスを知ってしまうと、
そのソロボーカルは「要らないじゃない?」と私は思ってしまいます。
ここでのコード進行は Am→FMaj7→Am→FMaj7→Dm→F→E7→Am 。
それ自体は定番に近いものですが、正直言うと、FMaj7かただのFか、
何度聴いても判然としなくて…どう思います?
もうひとつ。
間奏が、やけにカッコいいんですね。
ギターとストリングスのフーガっぽい演奏に続いて、全楽器が裏打ちを繰り返し、
終わり近くで隙間にドラムスが…。
2番を歌い始めるタイミングを誤りそうですが、そうなりそうな感じさえカッコいい。
この曲、いったいどれほどパワーが入っているのだろう…?
****************************************
この曲で使われている楽器は:
左: エレキギター クラビネット トロンボーン
中央: ドラムス ベースギター エレキギター(ディストーション)
右: エレキギター コンガ トランペット
そしてオーケストラ配置のストリングスが左右に大きく広がって定位。
ほぼ典型的な70年代歌謡曲のパターンです。
「薔薇とピストル」はミックスが2種類あります(両方とも同じCDに収められています)。
シングル盤バージョンと、1978年4月に発売されたアルバム「ギャルのスペース・オペラ」
に収録されたバージョンです。
両方とも楽器の定位はほぼ同じながら、
シングル盤バージョンは各楽器にコンプレッサーをかけて輪郭を強調したサウンド
と言った印象で、パワーはあるがハイファイ感に乏しいややラジオ的な音なのに対し、
アルバムバージョンはコンプレッサーを取っ払って自然で伸びのあるハイファイな音、
その代わり各楽器のインパクトが弱まっている…と言った感じです
(コンプレッサー云々はあくまでも個人的な印象、ですが)。
****************************************
アレンジは典型的なロックのリズムをベースにして歌謡曲らしさをふんだんに採り入れた、
馬飼野康二氏の最も得意とすると思われるパターンです。
イントロはディストーションを効かせたオクターブユニゾンのギターで始まり、
それを囲むように両側からホーン隊が盛り上げ、ストリングスが絶妙に絡みます。
そのあたり、やはり馬飼野康二氏が作・編曲した「古い日記」(和田アキ子)と
共通点が多いのがわかります。
特にサビでのストリングスは力強く、ピタッと着地するようなキメ方をしていて、
演奏者の技量の高さを感じます。
イントロでの、怪しさを感じさせるもやもやした演奏もユニークですね。
Cメロ部だけで聴かれる、アルペジオ奏法でクリーンな音のギターも何とも歌メロとよく合い、
雰囲気を盛り上げてくれています。
しかし何と言っても、先述もしましたが、楽曲全体に物凄い熱量を感じるんですね。
なぜそう感じるのかは自分でも分かりません。
アレンジの力かも知れないし、スタッフ・歌手の「いい曲を作ろう」と言った勢いかも知れない。
発売から46年近く経ったそんな曲に再会したことにささやかな幸せを感じるワタシです(^^)
****************************************
今から8年ほど前、私の住居から少し離れた所にあるイオンで、ミッツ・マングローブさん率いる
「星屑スキャット」がミニライブ(実質キャンペーンかな)を行ったので、観に行きました。
その時に歌われた1曲がギャルのシングル2作目「マグネット・ジョーに気をつけろ」でした。
実は自分、それがギャルの曲と言うことをそれまで知らなかったんです(^^;)
「何だー、この曲!すごく洒落てる」とびっくりした私は、すぐにAmazonでギャルのCD(既記)
を購入し、聴き入ってしまったワケです(あ!星屑スキャットのCDでなくてスミマセン)。
CDを通して聴くと、当時(1977年前後)の歌謡ポップスの、私が好きなサウンドの要素、
例えば派手なストリングスやシンセサイザーと生オケの融合、そして厚いコーラスなど、
ほぼ全部の要素が過不足なく入っているんです。
CDにその全曲が収められているオリジナルアルバム「ギャルのスペース・オペラ」は、
シングル曲以外ほとんどの曲のアレンジをあかのたちお氏が担当しており、
まさに当時の歌謡ポップスの真骨頂とも言えるサウンドを堪能できるのですが、
1曲だけ深町純さんがアレンジした楽曲「宇宙船GAL」はまさに歌謡曲離れした、
当時流行する兆しを見せていたフュージョン系に近いサウンドであり、
宇宙人のつもり…と思しきテープ倍速音声SEが突然飛び出したりと、
あの頃の商業音楽の制作ってどれほど創造的だったのだろうと、
機材には不自由しないはずなのに中味が貧困な作品ばかりの現代と比較して感心するやら、
羨ましくなるやら。
ギャルは弱冠17歳、18歳であれほどの技術を身につけ生歌でもその力を発揮していたのに、
今では歌手自らレコーディングで「さっきの歌、ピッチを修正しておいてね」などと言うことも
あるらしい。
そんな心掛けの人間がろくな作品、作れるはずはないのですけどね。
さて、そのギャル。
「マグネット・ジョーに気をつけろ」を最後に石江理世さんが引退してしまったのは、
今思うと本当に残念でした。
キャリア的にもギャルのリーダー的存在だったはずですし、コーラスのバランスでも
もう二人をしっかりと支える役割を果たしていたので、その損失は大きかったと思います。
石江理世さんの後継に中世古明代さんが加入し、それからまた半年以上の
トレーニングがあったそうです。
私もギャルはデビューしたばかりの頃はテレビで観た記憶がありますが、
少しするともうその姿を見ることがなかった。
そのまま、私の記憶からも消え去っていました。
ギャルはアイドルグループではなく、ミュージシャン。
作品を聴く限り、作家もアレンジャーもそのつもりだったのではと、今は思えます。
それが続いてくれていたら、また繰り返すようですが、
今頃は女性コーラスのレジェンドになれていたかも…。
勿体ない。
そう思えてならないのです。
それはともかく、CD「薔薇とピストル~コンプリート・コレクション」は、
私の生涯の愛聴盤の一つになりそうです。
未体験の方、ぜひご一聴をおすすめします。
「薔薇とピストル」
作詞: 阿久悠
作曲: 川口真
編曲: 馬飼野康二
レーベル: キングレコード
レコード番号: GK-143
初発売: 1977年(昭和52年)10月21日
オリコン最高位 53位
オリコン登場週数 13週
]]>
-
記念日。
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-05-21
今回も曲解説ではありませんが、ふと気づいたので…ほぼ推敲無しの走り書きですが、良かったらお付き合いを。おー、気づけば今日で半世紀!50年前の今日(1973年5月21日)、山口百恵さんがデビューしたんですね。当時、私は小学6年になったばかり。個人的にも、時代的にも、私の中で1973年はひときわ輝いています。年末のオイルショックは余計でしたが…。このブログでも、山口百恵さんの楽曲はいくつか採り上げさせて頂きました。で、これまで何度か書いた事ですが、私は、「横須賀ストーリー」以前の山口百恵が好きです。その曲を境に、それまで「百恵ちゃん」だったのが「百恵さん」になった気がします。山口百恵さんについては、様々な書物で様々な記事や評伝があり、プロデューサーが自ら1曲1曲について詳しく解説した本もあります。それほど、特殊な存在にしても誰も異議を唱えないほどの存在であった、いや、そのような存在になったわけですね。しかしデビュー当時からリアルタイムでテレビを通じて見ていた世代からすると、やはりアイドル歌手なんですよね。少なくても私にとっては、それ以上でも以下でもない。悪いけど、アーティスト、ではない。で、レコードを買って聴く上で、魅力を感じていたのも、やはり「横須賀ストーリー」以前の方がずっと大きかったんです。実際アルバムを聴いてみても、「横須賀ストーリー」以後って何だか、小難しくて。異論を頂くことを覚悟して言うと、制作側がやりたい方向ばかりに動いていったように感じる。好み、と言ってもいいかな。そこでの百恵さんの存在が、どうもしっくりはまってない気がするんですね。実際アルバムの中の曲も、オケやサウンドが凝っているのに、百恵さんのボーカルがつまらなそうに聞こえる曲が多い。疲れてるの?大丈夫?と言いたくなるほどです。その点、「横須賀ストーリー」以前だと、懸命に歌い方を変えようとしたり(変わってないことも多いですが)、楽曲に自分を合わせようと苦心している様が手に取るようにわかる曲が多く、ファンは歌の技巧などよりその健気さに魅力を感じたりするわけです。アルバムって、その歌手の声で違う曲もどんどん聴きたくなるから買うものですよね。山口百恵さんのアルバムは、オリコン1位を獲得した作品が1枚も無いんです。売上枚数も、歌唱力が明らかに向上した「横須賀ストーリー」以後でも、それまでより顕著に伸びる事は無かった。デビュー後間もなくからアルバムが大きな..
未分類
ぽぽんた
2023-05-21T18:27:54+09:00
ほぼ推敲無しの走り書きですが、良かったらお付き合いを。
おー、気づけば今日で半世紀!
50年前の今日(1973年5月21日)、山口百恵さんがデビューしたんですね。
当時、私は小学6年になったばかり。
個人的にも、時代的にも、私の中で1973年はひときわ輝いています。
年末のオイルショックは余計でしたが…。
このブログでも、山口百恵さんの楽曲はいくつか採り上げさせて頂きました。
で、これまで何度か書いた事ですが、
私は、「横須賀ストーリー」以前の山口百恵が好きです。
その曲を境に、それまで「百恵ちゃん」だったのが「百恵さん」になった気がします。
山口百恵さんについては、様々な書物で様々な記事や評伝があり、
プロデューサーが自ら1曲1曲について詳しく解説した本もあります。
それほど、特殊な存在にしても誰も異議を唱えないほどの存在であった、
いや、そのような存在になったわけですね。
しかしデビュー当時からリアルタイムでテレビを通じて見ていた世代からすると、
やはりアイドル歌手なんですよね。
少なくても私にとっては、それ以上でも以下でもない。
悪いけど、アーティスト、ではない。
で、レコードを買って聴く上で、魅力を感じていたのも、
やはり「横須賀ストーリー」以前の方がずっと大きかったんです。
実際アルバムを聴いてみても、「横須賀ストーリー」以後って何だか、
小難しくて。
異論を頂くことを覚悟して言うと、
制作側がやりたい方向ばかりに動いていったように感じる。
好み、と言ってもいいかな。
そこでの百恵さんの存在が、どうもしっくりはまってない気がするんですね。
実際アルバムの中の曲も、オケやサウンドが凝っているのに、
百恵さんのボーカルがつまらなそうに聞こえる曲が多い。
疲れてるの?大丈夫?と言いたくなるほどです。
その点、「横須賀ストーリー」以前だと、
懸命に歌い方を変えようとしたり(変わってないことも多いですが)、
楽曲に自分を合わせようと苦心している様が手に取るようにわかる曲が多く、
ファンは歌の技巧などよりその健気さに魅力を感じたりするわけです。
アルバムって、その歌手の声で違う曲もどんどん聴きたくなるから買うものですよね。
山口百恵さんのアルバムは、オリコン1位を獲得した作品が1枚も無いんです。
売上枚数も、歌唱力が明らかに向上した「横須賀ストーリー」以後でも、
それまでより顕著に伸びる事は無かった。
デビュー後間もなくからアルバムが大きな売上を示していた松田聖子さんと、
そこが大きく違うところです。
また、シングルのB面のヒット、アルバム曲でシングル並みに浸透した曲が
ほとんど無いのもそうですね。
シングルの方も、オリコン1位は3曲あるものの、
売上枚数は7年半の間にそう伸びてはおらず、
それは恐らく、多くのシングルは百恵ファンしか買わなかったということでしょう。
最後の大ヒットシングル「いい日 旅立ち」(最高3位)は、
旧国鉄のキャンペーンとタイアップし、CMで多く流れていたために、
ファン以外にも購買層が広がったためのヒットだったと思われます。
ホントに、ホントに今思えば…という話ですが、
山口百恵さんは7年半の活動期間、それで終わって良かったと思います。
マスコミは何度も何度も再び引っ張り出そうとしましたが、
それに一切応じなかった百恵さんは、もしかしたら私のような、
デビュー当時からのファンの心理を大切に思ってくれているのかも…
と思い上がってます(^^)
]]>
-
にせものに注意。
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-05-14
またまたのお久しぶりです。仕事などの忙しさにかまけてずっとこのブログも放置状態だったのですが、つい昨日「やっぱり地味にでも続けなければ」と改めて思わせてもらえる出来事(行事、と言ったほうがいいかな)がありまして。そこで思ったのが「いやー本当にみんな、真剣にこういった音楽が好きなんだな」…なので今後、少々気持ちを入れ替えて(何度目だよ!って突っ込まないでね(^^;))、これまでよりは頻度を上げて書かせて頂きます。****************************************楽曲解説は次回からとして、最近気になっている事を少々お話しますね。このブログのタイトルに使っている「オリジナル・カラオケ」とは、私の意図的にはかなり限定的なものでして、ある歌手の新曲のレコーディングのために録音されたオーケストラの演奏で、歌入りのミックスを行った時の機材のセッティング(イコライザー、特殊なエフェクト、エコー、リバーブなど)のまま、歌部分だけをミュート(消音)して作られたものを指します。古い年代の曲(1970年あたりまで)だと、最初から必要な楽器の演奏者を全部集めて「せーの!」で録られたものが殆どですから、そうやって作られた音源(殆どの場合録音テープ)も立派なオリジナル・カラオケです。かつての人気FM番組「サウンド・イン・ナウ」で、その司会者であったすぎやまこういち氏が編曲家(アレンジャー)の地位向上のためにとその番組でオリジナル・カラオケをレギュラーで放送するようになっても(そのあたりの詳しい事情は「サウンド・イン・ナウ」のWikiを読んでね)、しばらくの間は知る人ぞ知る存在に過ぎなかった「カラオケ」ですが、現在では誰もが知っているワードとなったのは、我々の世代からするとかなり、感慨深いものがあります。だ、け、ど。最近のPCのソフトってすごいんですね。すでに出来上がっている歌入り音源から、歌、あるいは特定の楽器の音だけを消して、あるいはその音だけを抜き出して新たな音源を作るソフトがあるんです。少し古くにはローランドから発売された「R-MIX」(2011年)がありましたが、現在では海外製の「Spleeter」がその主役のようです。…って、私も使った事はあるのですが(オンラインで使えるものがあるんです)。実際使ってみると、歌を消すとそれにかかっているリバーブまで消えたり、あるいは抜き出してみると歌にかかったリバーブご..
未分類
ぽぽんた
2023-05-14T17:27:56+09:00
仕事などの忙しさにかまけてずっとこのブログも放置状態だったのですが、
つい昨日「やっぱり地味にでも続けなければ」と改めて思わせてもらえる出来事
(行事、と言ったほうがいいかな)がありまして。
そこで思ったのが「いやー本当にみんな、真剣にこういった音楽が好きなんだな」…
なので今後、少々気持ちを入れ替えて(何度目だよ!って突っ込まないでね(^^;))、
これまでよりは頻度を上げて書かせて頂きます。
****************************************
楽曲解説は次回からとして、
最近気になっている事を少々お話しますね。
このブログのタイトルに使っている「オリジナル・カラオケ」とは、
私の意図的にはかなり限定的なものでして、
ある歌手の新曲のレコーディングのために録音されたオーケストラの演奏で、
歌入りのミックスを行った時の機材のセッティング(イコライザー、特殊なエフェクト、
エコー、リバーブなど)のまま、歌部分だけをミュート(消音)して作られたものを指します。
古い年代の曲(1970年あたりまで)だと、最初から必要な楽器の演奏者を全部集めて
「せーの!」で録られたものが殆どですから、
そうやって作られた音源(殆どの場合録音テープ)も立派なオリジナル・カラオケです。
かつての人気FM番組「サウンド・イン・ナウ」で、その司会者であったすぎやまこういち氏が
編曲家(アレンジャー)の地位向上のためにとその番組でオリジナル・カラオケをレギュラーで
放送するようになっても(そのあたりの詳しい事情は「サウンド・イン・ナウ」のWikiを読んでね)、
しばらくの間は知る人ぞ知る存在に過ぎなかった「カラオケ」ですが、
現在では誰もが知っているワードとなったのは、我々の世代からするとかなり、
感慨深いものがあります。
だ、け、ど。
最近のPCのソフトってすごいんですね。
すでに出来上がっている歌入り音源から、歌、あるいは特定の楽器の音だけを消して、
あるいはその音だけを抜き出して新たな音源を作るソフトがあるんです。
少し古くにはローランドから発売された「R-MIX」(2011年)がありましたが、
現在では海外製の「Spleeter」がその主役のようです。
…って、私も使った事はあるのですが(オンラインで使えるものがあるんです)。
実際使ってみると、歌を消すとそれにかかっているリバーブまで消えたり、
あるいは抜き出してみると歌にかかったリバーブごと、などの音源を生成できます。
確かにとても面白いです。
お気づきの方もおられるかと思いますが、このブログでもある記事で
「避暑地の恋」(チェリッシュ)のボーカルだけを抜き出した音源を貼った事もあります
…いつだったっけ?
ところが最近、由々しき事態が…。
明らかにそういったソフトを使ってボーカル(歌)を消して作った音源が、
某動画サイトで「オリジナル・カラオケ」と銘打って
何曲かアップロードされているんですね。
あれ?この曲のオリジナル・カラオケって、「サウンド・イン・ナウ」でも放送されてないし、
市販CDに収録された事もないはずだよな…と思って聴いてみると、
まず間違いなくソレ、です。
なぜわかるかと言うと、そのソフトもまだまだ不完全なものらしく、
歌が消えたかわりに変調がかかったようにシュワシュワと不自然な音が入っていたり、
消し損ねたと思われる声やそれにかかっているリバーブ音が不意に出てきたりするんです。
また、ボーカルだけのはずが違う楽器の音まで変化して(消えてしまうのではなく、
音が削れたように細くなっていたりする)いるようなものもあります。
ハッキリ言って「オリジナル・カラオケ」と冠するにはクオリティが低すぎるし、
そんな音源をアップロードする意図が、私にはわかりません。
今は音にも画にも、以前より遥かに高品質が求められる時代ですし、
オリジナル音源を制作した人への冒涜に近いものがありますので、
控えてほしいものです。
****************************************
それはそうとして、各レコード会社さん。
ここ1年くらいかけて、ワーナーでは中森明菜さんの全アルバムを、
全曲のオリジナル・カラオケ付きで発売していますよね。
特に我々のようなファンからすると、それこそまさに理想的、です。
これはぜひぜひ、他のレーベル、違う歌手のアルバム再発でも追従していただきたい。
まだ一度も商品化されていないカラオケ音源はふんだんにあるはずです。
例えばこれまで、何度も何度も再発されてきた松田聖子さんのアルバム。
今度また再発するなら、ソレしかないんじゃないですか?
カラオケ音源を全部廃棄してしまったと言うおバカな(失礼)旧東芝さんはともかく、
殆どのレーベルではカラオケのオリジナル・テープも大切に保存してあると思います。
保存しているだけでは、テープは劣化する一方だし、税金がかかるだけですよ!
今のうちにファンの元に届けてはいかがですか?
もしカラオケ音源蔵出しプロジェクトなど立ち上がったなら、
その確認・コピー・マスタリングなどの作業に参加したいです(^^)
]]>
-
もうすぐ春ですね!クイズ
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-02-19
今日の風は春一番だったのかな?と言う事で、久々&今年初めてのクイズです(^^)次の音源は、あるヒット曲のオリジナル・カラオケの歌唱部分(一部)です。その曲のタイトルと、歌った歌手名をお答え下さい:Quiz01.mp3今回の曲、オケに乗せて歌う難易度が最高に近いのでは、と私は思います。ヒット曲と言っても誰もが知るような大ヒットではなかったので、少し難しいかも知れません。なので、今回はヒントを多めにしますね。・1971年発売。・レーベルはRCAレコード。・女性歌手(今も現役です)。・曲の始めと終わりに海の波音のSEが長めに入っています。・The place where I was born and grew upう~ん、我ながら甘々なヒントだ(^^;)今回もコメント欄を「受付/承認後表示」にして皆さまからの回答をお待ちしています。締め切りは今度の金曜(24日)23時とさせて頂きますね。それでは、よろしくです(^^)/********************************************************それでは正解を…私が生まれて育ったところ (野路由紀子) でした。投稿して下さった皆さま、ありがとうございました!今回は「ホントはちょっと惜しい」ご回答もあったのですが、日本語を普通に使っていればそう書いてしまうな…と自分でも思うので、全員正解とさせて頂きました。次回はこれまで通りの記事を、かなり久しぶりに書きたいと思っています。クイズの曲ではありませんが、また良かったらよろしくです!
未分類
ぽぽんた
2023-02-19T14:51:53+09:00
と言う事で、久々&今年初めてのクイズです(^^)
次の音源は、あるヒット曲のオリジナル・カラオケの歌唱部分(一部)です。
その曲のタイトルと、歌った歌手名をお答え下さい:
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵
こちら
今回の曲、オケに乗せて歌う難易度が最高に近いのでは、と私は思います。
ヒット曲と言っても誰もが知るような大ヒットではなかったので、
少し難しいかも知れません。
なので、今回はヒントを多めにしますね。
・1971年発売。
・レーベルはRCAレコード。
・女性歌手(今も現役です)。
・曲の始めと終わりに海の波音のSEが長めに入っています。
・The place where I was born and grew up
う~ん、我ながら甘々なヒントだ(^^;)
今回もコメント欄を「受付/承認後表示」にして皆さまからの回答を
お待ちしています。
締め切りは今度の金曜(24日)23時とさせて頂きますね。
それでは、よろしくです(^^)/
********************************************************
それでは正解を…
私が生まれて育ったところ (野路由紀子) でした。
投稿して下さった皆さま、ありがとうございました!
今回は「ホントはちょっと惜しい」ご回答もあったのですが、
日本語を普通に使っていればそう書いてしまうな…
と自分でも思うので、全員正解とさせて頂きました。
次回はこれまで通りの記事を、かなり久しぶりに書きたいと思っています。
クイズの曲ではありませんが、また良かったらよろしくです!
]]>
-
晩冬の随想
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2023-02-16
皆さま、お久しぶりです。もう2月半ばと言うのに寒いですね…。なかなか記事を書くペースに戻れなくて自分自身がもどかしいのですが、もうすぐ春!と言う事で、今日は助走的に最近の自分の考えなどを少々書かせて下さい。**************************************************思えばもう1年くらい前から、PCの具合が悪かったんです。一番困ったのが、ハングアップ。こうやって記事を書いているような時に、突然マウスポインターが消えて、キーボードも反応しなくなったり。画面はそのまま固まっていたりしてね。そうなったら何をしてもダメで、電源を強制的に切って、しばらくしてまた立ち上げる。そうそう、突然勝手に再起動を始める事もよくありました。でも思えば、そのPCを買ったのは2014年の春。途中でメインドライブをHDDからSSDに替えたりメモリを増やしたり、あれこれやって延命をしてきたけれど、やはり9年は長かったかな。その間に2回引っ越ししたし。なので、PCを新しくしました。やっと自分も、Windows11デビューを果たしました!でもね、PCを替えると以前の環境を移すのに、かなり手間取るんですよね。時々「こんな事になんでこんなに時間が掛かるんだ?」と思うような事もあったり。ここ半月ほど、時間があればそんな作業ばかりしていました。で、ようやく昨日、落ち着いたところです(^^)**************************************************最近は落ち着いてきたようですが、一時期、編曲家やレコーディングエンジニア等、これまでかなり専門的で一般にはあまり馴染みのない方々の本が多数発売されましたよね。私も「えー!こんな人のものまで!」と狂喜乱舞して購入し、何冊か買って読んだものです。やっと自分のような、やや特殊な部分に興味のある人間向きの本が出てきたんだ!と。確かに興味深いものばかりでしたし、面白いのですが、ね…。いくつか読んでいるうちに、「所詮、売りたいための本なのね」と思う気持ちが強くなってきて。そう思い始めた一番大きな理由は、どれを見てもサクセスストーリーばかりである事。名を成した音楽家、エンジニアであっても、成功した仕事ばかりではない。むしろ失敗作の方が多いと思いますし、沢山失敗してきたからこその成功もあると思うんです。そのあたりが、どれを読んでもほぼ欠落している。例え..
未分類
ぽぽんた
2023-02-16T15:08:17+09:00
もう2月半ばと言うのに寒いですね…。
なかなか記事を書くペースに戻れなくて自分自身がもどかしいのですが、
もうすぐ春!と言う事で、今日は助走的に最近の自分の考えなどを少々書かせて下さい。
**************************************************
思えばもう1年くらい前から、PCの具合が悪かったんです。
一番困ったのが、ハングアップ。
こうやって記事を書いているような時に、突然マウスポインターが消えて、
キーボードも反応しなくなったり。
画面はそのまま固まっていたりしてね。
そうなったら何をしてもダメで、電源を強制的に切って、しばらくしてまた立ち上げる。
そうそう、突然勝手に再起動を始める事もよくありました。
でも思えば、そのPCを買ったのは2014年の春。
途中でメインドライブをHDDからSSDに替えたりメモリを増やしたり、
あれこれやって延命をしてきたけれど、
やはり9年は長かったかな。
その間に2回引っ越ししたし。
なので、PCを新しくしました。
やっと自分も、Windows11デビューを果たしました!
でもね、PCを替えると以前の環境を移すのに、かなり手間取るんですよね。
時々「こんな事になんでこんなに時間が掛かるんだ?」と思うような事もあったり。
ここ半月ほど、時間があればそんな作業ばかりしていました。
で、ようやく昨日、落ち着いたところです(^^)
**************************************************
最近は落ち着いてきたようですが、
一時期、編曲家やレコーディングエンジニア等、
これまでかなり専門的で一般にはあまり馴染みのない方々の本が多数発売されましたよね。
私も「えー!こんな人のものまで!」と狂喜乱舞して購入し、何冊か買って読んだものです。
やっと自分のような、やや特殊な部分に興味のある人間向きの本が出てきたんだ!と。
確かに興味深いものばかりでしたし、面白いのですが、ね…。
いくつか読んでいるうちに、「所詮、売りたいための本なのね」と思う気持ちが強くなってきて。
そう思い始めた一番大きな理由は、どれを見てもサクセスストーリーばかりである事。
名を成した音楽家、エンジニアであっても、成功した仕事ばかりではない。
むしろ失敗作の方が多いと思いますし、沢山失敗してきたからこその成功もあると思うんです。
そのあたりが、どれを読んでもほぼ欠落している。
例えばミュージシャンの選定にしても、時代によってどの作品にも同じような人が選ばれていて、
それはその人達の演奏能力が抜群だったのが理由であるのは勿論なのでしょうが、
その陰で切り捨てられたミュージシャンだって沢山いるだろうと思うんですね。
確かに70年代の歌謡曲などを聴いていて、素晴らしい演奏だと思う事は多いです。
ただ、色々聞いているうちに、これとこれってレコード会社も違うし違う歌手の曲なのに、
何だか似たような演奏、音色だな…と思った事、ありませんか?
以前、船山先生と面談させて頂いた時に、先生が「この業界は限られた人間で動いている」
と何度か仰ったのがずっと頭に残っていて、
その弊害と言えるものも確かにあったのかも知れない…などと思ったりもします。
エンジニアにしても、特に70年代、80年代は機材や環境などがめまぐるしく変わった時代
ですから、何かが変わるたびに様々な失敗だってあったはずです。
別にその全部を語る必要などありませんが、成功話と同じくらいの比率で失敗話も
公開してくれれば、その時代の音楽やサウンドそのものがよりリアルに感じられる、
そんな書になるだろうと思うんですね。
**************************************************
ついでに、もう一つ(ひとりごと、と思ってください)。
ここ数年「シティ・ポップ」なんて言葉が使われるようになりましたよね。
誰が言い出したのかは知りませんが… ダサい。 語感的に、ダサい。
私が中学生くらいの時に「ニュー・ミュージック」なる言葉が出てきて、
その時も「??」と思ったものですが、まだその方がマシな気がする。
「Jポップ」なんて言葉もここ20年くらい平気で使われているけど、
ん~、なんで「歌謡曲」じゃだめなの?
「シティ・ポップ」にしても、結局は歌謡曲だと思うんですね。
リズムやコード進行、はたまた歌唱が小洒落ているのは確かだけど、
大昔、服部良一氏等が作っていた歌謡曲にもそれに負けないほどの楽曲は沢山ある。
知らない人にはぜひ「三味線ブギウギ」(市丸)なんて曲も聴いてもらいたい。
個人的には西洋かぶれの凝ったジャンル名をつけるより、
何でもありな音楽「歌謡曲」を日本発の音楽として発展させる方がカッコいい、と思います。
賛同してくれる人は少ないでしょうが(^^;)
ぽぽんた
]]>
-
悪魔がにくい / 平田隆夫とセルスターズ
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2022-11-13
今回は純粋に曲解説です…何ヶ月ぶりだろう(^^;)作曲家・遠藤実さんが設立したレコード会社、ミノルフォンレコードから1971年8月に発売された「悪魔がにくい」。その直後あたりから、私の記憶では頻繁にテレビから流れて来ていました。しかしそんなにヒットしているとは思えなくて、気づくと「ハチのムサシは死んだのさ」が同じグループの歌で流れるようになって…と言う感じに、私には思えていました。なので何年か経ってチャート関係の本を見た時に「悪魔がにくい」が1972年1月に首位になり、「ハチのムサシ…」よりも売上枚数が多かったと知って驚いたものです。多分、私は「悪魔がにくい」があまり好きでなかったために関心が薄かったのかな、と今となっては思います。その理由は、歌詞。主人公の男の相手に新しい男が出来て振られそうになっている、と言うものですよね。当時、私は小学4年生。「ボクは歌詞なんてどうでもいい、曲が聴きたいんだ!」と言ってはみても、そろそろ歌詞の意味がわかり始める年ごろです。今で言うと昭和の価値観なのでしょうが、甘えを想起させる言葉が前面に出ている曲を耳にすると、拒否反応が起きていた気がする。同じ理由で、奥村チヨさんの「恋シリーズ」なども大嫌いでした。今では大好きですけど(^^;)こんな女々しい歌詞(言葉が悪くてすみません)の曲が大ヒットしたのは「悪魔がにくい」が初めてではないかな。それは確かに、時代の移り変わりが反映していたのでしょう。しばらくいわゆる任侠物が幅を利かせていた事でもわかるように、男は男らしく、女は女らしく…と、ごく当たり前の事がやや行き過ぎて強迫観念まで生み出すレベルになっていた。それがやがて飽和し皆がウンザリしていたタイミングで「悪魔がにくい」が登場し、ここまで開けっ広げなまでに女々しい歌詞が新鮮に感じられた…と言ったところではないでしょうか。そんな歌詞を女性2人+男性一人で歌う。かなりアグレッシブな試みだったに違いありません。さてさて、平田隆夫とセルスターズ。いきなりですが、「セルスター」ってどういう意味なのか、知ってます?CDの表記を見ると「Sellster」らしいのですが、それ、ググっても意味不明なんです。グループ名にするくらいなのできっと意味や由来があると思うのですが…ご存知の方、おられたらぜひ教えて下さい。男性4人、女性2人のグループとしてのデビューでした。どうしても女性2人が華やかに見えてしまって..
未分類
ぽぽんた
2022-11-13T18:18:59+09:00
作曲家・遠藤実さんが設立したレコード会社、ミノルフォンレコードから
1971年8月に発売された「悪魔がにくい」。
その直後あたりから、私の記憶では頻繁にテレビから流れて来ていました。
しかしそんなにヒットしているとは思えなくて、気づくと「ハチのムサシは死んだのさ」が
同じグループの歌で流れるようになって…と言う感じに、私には思えていました。
なので何年か経ってチャート関係の本を見た時に「悪魔がにくい」が1972年1月に首位になり、
「ハチのムサシ…」よりも売上枚数が多かったと知って驚いたものです。
多分、私は「悪魔がにくい」があまり好きでなかったために関心が薄かったのかな、
と今となっては思います。
その理由は、歌詞。
主人公の男の相手に新しい男が出来て振られそうになっている、と言うものですよね。
当時、私は小学4年生。
「ボクは歌詞なんてどうでもいい、曲が聴きたいんだ!」と言ってはみても、
そろそろ歌詞の意味がわかり始める年ごろです。
今で言うと昭和の価値観なのでしょうが、
甘えを想起させる言葉が前面に出ている曲を耳にすると、拒否反応が起きていた気がする。
同じ理由で、奥村チヨさんの「恋シリーズ」なども大嫌いでした。
今では大好きですけど(^^;)
こんな女々しい歌詞(言葉が悪くてすみません)の曲が大ヒットしたのは
「悪魔がにくい」が初めてではないかな。
それは確かに、時代の移り変わりが反映していたのでしょう。
しばらくいわゆる任侠物が幅を利かせていた事でもわかるように、
男は男らしく、女は女らしく…と、
ごく当たり前の事がやや行き過ぎて強迫観念まで生み出すレベルになっていた。
それがやがて飽和し皆がウンザリしていたタイミングで「悪魔がにくい」が登場し、
ここまで開けっ広げなまでに女々しい歌詞が新鮮に感じられた
…と言ったところではないでしょうか。
そんな歌詞を女性2人+男性一人で歌う。
かなりアグレッシブな試みだったに違いありません。
さてさて、平田隆夫とセルスターズ。
いきなりですが、「セルスター」ってどういう意味なのか、知ってます?
CDの表記を見ると「Sellster」らしいのですが、それ、ググっても意味不明なんです。
グループ名にするくらいなのできっと意味や由来があると思うのですが…
ご存知の方、おられたらぜひ教えて下さい。
男性4人、女性2人のグループとしてのデビューでした。
どうしても女性2人が華やかに見えてしまって、男性群が印象に残らないのは残念です。
みみんあいさん。 インディアンのようなおさげ髪とトンボめがねが、
当時の私のような小学生にはいち早く印象に残ったものです。
もう一人の女性は村部レミさん。
みみんあいさんが明るく見える分、レミさんは大人っぽく落ち着いた印象でした。
男性陣の一人、菊谷英二さん。
ギターとボーカルを担当していました。
「悪魔…」「ハチのムサシ…」では女性の主旋律に合わせオクターブユニゾンしていて、
当時の私は「うーん、この声はいらないな」と、今となるとひどい事を思っていました。
グループのリーダーだった平田隆夫さんもですが、現在では故人となっています。
*************************************************
「悪魔がにくい」について書こうと思ってYouTubeを調べていて、
初めて初回バージョンがあったのを知りました。
こういう時、ネット・YouTubeってホント、ありがたいです(^^)
で「初めて」初回バージョンを聴いてみて思った事…
これは面白い! 初回と言うよりもデモバージョンみたいだな。
音作りが凝っていて、オケはバックに薄めに流れていて、
ボーカルが前面に出されています。
それも、中央に菊谷英二さん、その左右の脇に女性が一人ずつ(多分左がみみんあいさんかな)
配置されているんですね。
でもなぜ「チュチュチュール…」の部分だけエコーが、それも間奏ではその途中から
エコーがかかっているのだろうか… それがデモに聞こえる理由でもあります。
しかしどの音にも主張が感じられて、これはこれで楽しめるなー、と言う印象です。
ただ商品として、特にミックスのバランスは完成度が低いと言わざるを得ず、
そのために再レコーディングされたのでしょう。
それで無難な音になりましたが…初回ver.を知ってしまうと、
面白みがかなり削がれてしまったんだなぁ、と言う気はします。
曲全体はラテン音楽をロックのリズムでサウンド化しているイメージで、
ストリングスやホーン、チェンバロの導入の仕方に当時流行していたバカラックの影響を、
また全体のスケール感には「アクエリアス」(フィフス・ディメンション)の影響も感じます。
女性2人、男性一人のリードボーカルは、楽曲内での扱い方が対等であるのが意外と珍しく、
当時はそれも新鮮に聞こえていたと思います。
Bメロ(♪僕には何故かわからない……♪)の途中からバックコーラスが入って来たり、
♪おまえの胸に忍び込んだ…♪ の ♪込んだ…♪ でハモったりするのが
何だかとてもドラマティックで、今聴いてもゾクゾクしてしまいます。
ハモリと言えば、♪…おまえが欲ーしいー♪ でしっかり Bsus4→B7 を
コーラスで打ち出しているのもカッコいいですね(^^)
2番目、ハーフと終わりエンディングにはそれまで一度も出て来なかったメロディーで
♪ウーウウウウー…♪ と締めくくられるのもなかなか無いパターンですね。
その時に演奏されているチェンバロがなぜだか私には和風に聞こえてしまう…不思議。
**************************************************
さて、チュルチュル。
なぜ、チュルチュル?
思いついたのは平田さんかな?
インパクト、ありましたね。
チュルチュルの変化形が、トゥルトゥル。
有名なのが寺尾聰さんの「ルビーの指環」「シャドー・シティ」かな。
あ、チュルチュルは他にもありました。
山本リンダさんの「きりきり舞い」!
他にもご存知の方、教えて下さいm(_ _)m
「悪魔がにくい」
作詞 : 平田隆夫
作曲 : 平田隆夫
編曲 : 土持城夫
レーベル : Dan(ミノルフォンレコード)
レコード番号 : VA-1
初発売 : 1971年(昭和46年)8月10日
オリコン最高位 : 1位(1972年1月10日~2月7日、5週連続)
]]>
-
気まぐれクイズ
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2022-10-30
お久しぶりです!いつの間にか夏から秋へ、そしてもうすぐ初冬と言った季節になってしまいました。そろそろチュルチュルと北風が主役になる季節。今度の冬は「寒い冬」になるとの予報…。夏生まれで寒さに弱いわたくし、ぽぽんたには試練の冬となりそうです((+_+))久しぶりに記事を書こうと思いまして(^^)その前にその曲が何か、恒例のクイズ、やります!次の曲はあるヒット曲のオリジナルカラオケの一部です。その曲名と歌手名あるいはグループ名を「正確に」お答え下さい♪Quiz220210.mp3ポップス系歌謡では珍しく、昭和46年8月の発売から半年近くかけてオリコン1位に到達したという、根性みなぎる1曲です。ただ、この歌手(グループかも)の持ち歌は次に発売された曲の方が知名度は高いかも…ちょっと残念。…え? ヒント、甘甘ですか!? チュルチュル。今回は久しぶりの更新なので、回答締め切り&正解発表&コメント欄開示はいつもより遅めで、次の日曜日(6日)24時頃、とさせて下さい。記事は翌週にアップするようにしますね。回答はコメント欄にお願いいたします。ただ、回答締め切りまで「受付/承認後表示」にしますので、それまでは投稿して頂いたコメントは表示されません。予めご了承下さい。それでは久しぶりに、お待ちしてます(^^)/*************************************************************では正解を…悪魔がにくい (平田隆夫とセルスターズ) でした。回答を寄せて下さった皆さま、ありがとうございました!来週にこの曲についての記事をアップしますので、よろしくです(^^)/
未分類
ぽぽんた
2022-10-30T14:52:37+09:00
いつの間にか夏から秋へ、そしてもうすぐ初冬と言った季節になってしまいました。
そろそろチュルチュルと北風が主役になる季節。
今度の冬は「寒い冬」になるとの予報…。
夏生まれで寒さに弱いわたくし、ぽぽんたには試練の冬となりそうです((+_+))
久しぶりに記事を書こうと思いまして(^^)
その前にその曲が何か、恒例のクイズ、やります!
次の曲はあるヒット曲のオリジナルカラオケの一部です。
その曲名と歌手名あるいはグループ名を「正確に」お答え下さい♪
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵
こちら
ポップス系歌謡では珍しく、昭和46年8月の発売から半年近くかけて
オリコン1位に到達したという、根性みなぎる1曲です。
ただ、この歌手(グループかも)の持ち歌は次に発売された曲の方が
知名度は高いかも…ちょっと残念。
…え? ヒント、甘甘ですか!? チュルチュル。
今回は久しぶりの更新なので、回答締め切り&正解発表&コメント欄開示は
いつもより遅めで、次の日曜日(6日)24時頃、とさせて下さい。
記事は翌週にアップするようにしますね。
回答はコメント欄にお願いいたします。
ただ、回答締め切りまで「受付/承認後表示」にしますので、
それまでは投稿して頂いたコメントは表示されません。
予めご了承下さい。
それでは久しぶりに、お待ちしてます(^^)/
*************************************************************
では正解を…
悪魔がにくい (平田隆夫とセルスターズ) でした。
回答を寄せて下さった皆さま、ありがとうございました!
来週にこの曲についての記事をアップしますので、よろしくです(^^)/
]]>
-
兄とベンチャーズ&洋楽
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2022-08-07
今回はこのブログの本来のテーマから外れますm(_ _)m全くの私事で恐縮なのですが、この6月下旬、実の兄が急逝しまして…。学年で言うと4年違いの二人兄弟でした。私が小学4年、兄が中学2年の時(1971年)に離れと言う形で子供部屋ができまして、と言ってもプレハブで4畳半ばかりの広さでしたが、そこに2段ベッドと3点セットのセパレートステレオ、そして学習机2つを置き、家にいる時は食事の時以外はその部屋で過ごす時間が多くなりました。私は歌謡曲、そして兄は洋楽が好きだったのですが、「ぼくこれ聴きたい!」「オレはこっちが聴きたいんだよっ!」などとケンカする事は一切なく、同じ部屋でそれぞれが買ったレコードで一緒に音楽を聴いていたものでした。今思うと、ちょっと不思議。中でも、兄がその当時から亡くなるまで、ずっと大ファンだったのがザ・ベンチャーズ。子供部屋が出来た年に父が兄をベンチャーズの来日公演に連れて行ったのがきっかけで、それからは小遣いをもらうたびにベンチャーズのLPレコードを買っては、何度も何度も聴いていました。他にも当時ヒットしていた洋楽のシングルを月に1~2枚くらいのペースで買って来て、たまにサイモンとガーファンクルなどのLPも買って来て、それらすべて、私も一緒に聴いていたんですね。当時聴いていたシングルは…「サマー・クリエイション」(ジョン・シェパード)、「マミー・ブルー」(ポップ・トップス)、「名前のない馬」(アメリカ)、「バタフライ」(ダニエル・ジェラール)、「スーパースター」(カーペンターズ)、「恋のかけひき」(ハミルトン、ジョー・フランク&レイノルズ)、「悲しきジプシー」(シェール)、「シェリーに口づけ」(ミッシェル・ポルナレフ)、「シーモンの涙」(イングランド・ダンとジョン・フォード)、「黒い炎」(チェイス)、「メタル・グウルー」(T.レックス)、「うつろな愛」(カーリー・サイモン)、などなど…この他、1981年くらいまで兄が買ったシングルは、今は私がすべて所有しています。歌謡曲が好きだった私が洋楽も好きになったのは明らかに兄の影響ですし、ベンチャーズについてはほとんど刷り込みと言って良いほどで、あまり知られていないアルバム曲なども記憶に焼き付けられています。自分で作ったつもりの曲が、よく考えてみるとベンチャーズのアノ曲そっくりだった…なんて悪影響があるほど…(-_-メ)逆に兄の方が私が買って来るシングル盤..
未分類
ぽぽんた
2022-08-07T11:44:39+09:00
全くの私事で恐縮なのですが、この6月下旬、実の兄が急逝しまして…。
学年で言うと4年違いの二人兄弟でした。
私が小学4年、兄が中学2年の時(1971年)に離れと言う形で子供部屋ができまして、
と言ってもプレハブで4畳半ばかりの広さでしたが、
そこに2段ベッドと3点セットのセパレートステレオ、そして学習机2つを置き、
家にいる時は食事の時以外はその部屋で過ごす時間が多くなりました。
私は歌謡曲、そして兄は洋楽が好きだったのですが、「ぼくこれ聴きたい!」
「オレはこっちが聴きたいんだよっ!」などとケンカする事は一切なく、
同じ部屋でそれぞれが買ったレコードで一緒に音楽を聴いていたものでした。
今思うと、ちょっと不思議。
中でも、兄がその当時から亡くなるまで、ずっと大ファンだったのがザ・ベンチャーズ。
子供部屋が出来た年に父が兄をベンチャーズの来日公演に連れて行ったのがきっかけで、
それからは小遣いをもらうたびにベンチャーズのLPレコードを買っては、
何度も何度も聴いていました。
他にも当時ヒットしていた洋楽のシングルを月に1~2枚くらいのペースで買って来て、
たまにサイモンとガーファンクルなどのLPも買って来て、
それらすべて、私も一緒に聴いていたんですね。
当時聴いていたシングルは…「サマー・クリエイション」(ジョン・シェパード)、
「マミー・ブルー」(ポップ・トップス)、「名前のない馬」(アメリカ)、
「バタフライ」(ダニエル・ジェラール)、「スーパースター」(カーペンターズ)、
「恋のかけひき」(ハミルトン、ジョー・フランク&レイノルズ)、
「悲しきジプシー」(シェール)、「シェリーに口づけ」(ミッシェル・ポルナレフ)、
「シーモンの涙」(イングランド・ダンとジョン・フォード)、
「黒い炎」(チェイス)、「メタル・グウルー」(T.レックス)、
「うつろな愛」(カーリー・サイモン)、などなど…
この他、1981年くらいまで兄が買ったシングルは、今は私がすべて所有しています。
歌謡曲が好きだった私が洋楽も好きになったのは明らかに兄の影響ですし、
ベンチャーズについてはほとんど刷り込みと言って良いほどで、
あまり知られていないアルバム曲なども記憶に焼き付けられています。
自分で作ったつもりの曲が、よく考えてみるとベンチャーズのアノ曲そっくりだった…
なんて悪影響があるほど…(-_-メ)
逆に兄の方が私が買って来るシングル盤を気に入る事も時々あって、
中でも一番印象の残っているのが「あの鐘を鳴らすのはあなた」(和田アキ子)。
2012年6月のブログ記事にもチラッと書いた事ですが、詳しくは…
私は当時アコのファンで、その曲も1972年3月の発売直後に買ったのですが、
それから間もない日曜の午前、私が町に買い物に行く時に兄が「レコード貸して」
と言うので貸すと、すぐに聴き始め、1時間くらいして帰って来るとまだ聴いていたんです。
きっと20回近く繰り返し聴いていたのでしょう。
そんな感じで、洋楽・歌謡曲問わず、気に入ると何度でも聴き入る、
音楽を作る側の人からするととても嬉しいタイプの音楽好き、でした。
歌謡曲ファンの方ならどなたもご存知と思いますが、当時、ベンチャーズは歌謡曲歌手に
多くの曲を提供していて、「ベンチャーズ歌謡」などと呼ばれていました。
中でも大ヒットしたのが「二人の銀座」(山内賢・和泉雅子)、「北国の青い空」(奥村チヨ)、
「京都の恋」(渚ゆう子)、「雨の御堂筋」(欧陽菲菲)と言ったところかな。
そこそこのヒットだったのが「さすらいのギター」(小山ルミ)、
山口百恵さんが「スター誕生!」で歌った事でも知られる「回転木馬」(牧葉ユミ)。
あまりヒットしなかったものの、個性的な楽曲・歌唱で私の記憶に強く残っているのが
「あの人はいま札幌」(李朱朗)…だったりします。
そのどれもがベンチャーズ自身も演奏していて、それが入ったレコードもいち早く、
何度も聴いたものです。
しかし、歌手が歌いやすくする都合上か、また独自の味も加える意図もあってか、
ベンチャーズのバージョンを聴くと「あれ?何だかメロディーが違うな」と、
違和感を覚える事も少なくありませんでした。
それを特に感じたのは「さすらいのギター」かな。
出だしの ♪…奪われた私♪ のメロディーが、小山ルミ版では
レ#ミソ#ドーシレドーラー
なのですが、本家ベンチャーズ版は
レ#ミソ#ドーシドシーラー
なわけです。
譜割り(メロディーへの歌詞の当てはめ方)などのためにある程度、
オリジナル(ベンチャーズ版)に較べメロディーが詰められたり間を入れたりする
のは仕方ないと思うのですが、
この曲の場合、メロディーの音階まで「変えて」しまっているわけで、
何か問題が起きたりしなかったのかな、と今も時々考えます。
それはともかく…
兄と私は性格がまるで違う事もあり、兄弟仲は決して良くはありませんでした。
特に私が千葉に移住してからは連絡を取り合う事もあまり無かったのですが、
4年前の今頃、突然ソニーのポータブルアンプとヘッドホンを送って来たんですね。
それも、私自身では手を出さないほど高級なモデルでした。
誕生日のプレゼントだったようです。
それ以後もBOSEのワイヤレスイヤホンとかOPPOのヘッドホンアンプとか、
予想もしない物を送ってきてくれました。
このブログを読んでくれたりはしていたようで、たまにメールで音楽関係の話などを
するようになっていたからか、応援の意味でプレゼントしてくれたようです
(兄は何も言わなかったので、推測ですが)。
昨年からはLINEでも連絡を取り合う(と言っても数ヶ月に一度でしたが)ようになり、
兄は子育ても終わり孫も生まれたりしたのでそろそろ仕事を離れ、
旅行や趣味などを楽しんでいくのだろうな、思っていた矢先…でした。
5年前の秋に会った時に、それが最後になるとは全く、かけらも思いませんでした。
職場の昼休みに訃報を受け、すぐに早退しました。
その日は結局何もする事ができず、部屋で兄からもらったポタアン、ヘッドホンを使い、
ベンチャーズを続けて聴いていました。
ベンチャーズはそのかなりの曲を再録音しているのですが、
私が兄に聴かされ、体に染み付いてしまったのは皆、オリジナルのバージョンです。
どれも聴き馴染みの度合いが驚くほど高く、ギター以外のパートまで憶えている曲が
ほとんどでした。
知らない間に、それが私の音楽人生の土台の大きな一部分となっていたんだなぁ…
と思い知りました。
兄はきっと、1971年以降は来日のたび1、2回は必ず足を運んでいた
ベンチャーズのコンサートに行けなくなるのをとても残念がっている事でしょう。
まだまだ、兄がいなくなった事を素直に受け止められていない私です。
亡くなってやっと、私の中で大きな存在だった事がわかるのも皮肉なものです。
]]>
-
ひとりじゃないの / 天地真理 パート2
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2022-07-04
お久しぶりです! 毎日暑いですねぇ(@_@)私には一つ趣味(かな?)がありまして。それは、知っている曲の歌詞を書き出す事なんです。それも、自分の記憶だけで、フルコーラス。面白いもので、鼻歌で歌っていれば自然に口を突いて出てくる歌詞も、PCやノートなどに最初から書き出していくと、突然わからなくなったりするんです。それを思い出し思い出し書き出して、全部書けた時、そしてそれが全部正しかった時は、かなりウレシイ(^o^)そんな事をしていて最近「この曲の歌詞って、こんなに優しい歌心を持っていたんだ」と改めて気付かされたのが、今回の「ひとりじゃないの」でした。その「ひとりじゃないの」が大ヒットしていたのは、ちょうど50年前のちょうど今頃でした。天地真理さんの人気が急上昇している真っ只中、でしたね。私は小学5年生でした。 あなたはいくつでしたか?2コーラス目 ♪あなたが雨の街 ふり返ってくれて 私が小走りに傘をさしかけたらその時がふたりの旅のはじまり♪…聴いていると、脳裏にそのシーンが映画のように浮かびます。現代人の感覚からすると陳腐な歌詞に感じられるかも知れません。しかしスマホもPCもなかった当時、お互いの行動・仕草だけで相手の気持ちを察したり思いやったりする、そんな人間が生来持っているはずの心を誰もが理解していたものです。今の世の中を思うと、過剰なほどの便利さと引き換えに大切なものを失くしたような気が、私にはどうしてもしてしまうのです。***********************************************************ここからは以前に書いた同曲の記事(2010年5月26日付)にも書いた事がかぶりますが、重要な事なので今一度…。「ひとりじゃないの」にはシングル盤バージョンとアルバムバージョンがあり、オケのアレンジが全く違い、歌部分のコード進行も一部違っています。さらに歌詞違いバージョンもあります。それはオケはアルバムバージョンと同一で、3番まである歌詞のそれぞれの終わりに近い部分の♪ふたりで行くって すてきなことね♪ が ♪ふたりで行くって 素敵な旅ね♪ となっている、それだけの違いなのですが、オケがアルバムバージョンと同一ということは、最初にアルバムバージョンが録音され、歌詞を変更してからシングル盤バージョンを録音したという事ですね。アルバムバージョンの再歌入れはシングル盤バージョンの後に..
未分類
ぽぽんた
2022-07-04T00:32:23+09:00
私には一つ趣味(かな?)がありまして。
それは、知っている曲の歌詞を書き出す事なんです。
それも、自分の記憶だけで、フルコーラス。
面白いもので、鼻歌で歌っていれば自然に口を突いて出てくる歌詞も、
PCやノートなどに最初から書き出していくと、突然わからなくなったりするんです。
それを思い出し思い出し書き出して、全部書けた時、そしてそれが全部正しかった時は、
かなりウレシイ(^o^)
そんな事をしていて最近「この曲の歌詞って、こんなに優しい歌心を持っていたんだ」
と改めて気付かされたのが、今回の「ひとりじゃないの」でした。
その「ひとりじゃないの」が大ヒットしていたのは、ちょうど50年前のちょうど今頃でした。
天地真理さんの人気が急上昇している真っ只中、でしたね。
私は小学5年生でした。 あなたはいくつでしたか?
2コーラス目 ♪あなたが雨の街 ふり返ってくれて 私が小走りに傘をさしかけたら
その時がふたりの旅のはじまり♪
…聴いていると、脳裏にそのシーンが映画のように浮かびます。
現代人の感覚からすると陳腐な歌詞に感じられるかも知れません。
しかしスマホもPCもなかった当時、お互いの行動・仕草だけで相手の気持ちを察したり
思いやったりする、そんな人間が生来持っているはずの心を誰もが理解していたものです。
今の世の中を思うと、過剰なほどの便利さと引き換えに大切なものを失くしたような気が、
私にはどうしてもしてしまうのです。
***********************************************************
ここからは以前に書いた同曲の記事(2010年5月26日付)にも書いた事がかぶりますが、
重要な事なので今一度…。
「ひとりじゃないの」にはシングル盤バージョンとアルバムバージョンがあり、
オケのアレンジが全く違い、歌部分のコード進行も一部違っています。
さらに歌詞違いバージョンもあります。
それはオケはアルバムバージョンと同一で、3番まである歌詞のそれぞれの終わりに近い部分の
♪ふたりで行くって すてきなことね♪ が ♪ふたりで行くって 素敵な旅ね♪ となっている、
それだけの違いなのですが、
オケがアルバムバージョンと同一ということは、最初にアルバムバージョンが録音され、
歌詞を変更してからシングル盤バージョンを録音したという事ですね。
アルバムバージョンの再歌入れはシングル盤バージョンの後に改めて、ということはあり得ます。
アルバムバージョンのオケのアレンジは、作曲した森田公一氏自身です。
この時代だと「あの鐘を鳴らすのはあなた」「夏の夜のサンバ」(共に和田アキ子)、
翌々年の「黄色いリボン」(桜田淳子)なども森田氏の作曲・編曲です。
シングル盤バージョンのオケのアレンジは馬飼野俊一氏。
アルバムバージョンとは楽器の構成は勿論、Aメロのコード進行も異なっています。
まず、この曲のキーはA♭(変イ長調)で、転調は特にありません。 それを踏まえて、
♪あなたがほほえみを 少しわけてくれて♪
「少しわけてくれて」の部分が、アルバムバージョンでは A♭→F7、
シングル盤バージョンでは A♭→Cm→F7 と、Cmが挿入されています。
それが物凄く威力を発揮していて、この曲をただ明るいだけでなく、そこはかとない陰りを
感じさせる働きをしているんです。
当時の天地真理さんは、後のような「ひたすら明るい」感じになる前で、
明るい中にどこか陰のあるところが当時の若者を惹きつけたのは間違いなく、
それをそのコード進行が見事に象徴しているのです。
馬飼野俊一氏によるシングル盤バージョンのアレンジは、
アルバムバージョンに感じられる平板さが排除され、、
メリハリをつけると同時にストーリー性が大いに加味されているんですね。
アルバムバージョンで、サビ部分で左から女性声でメロディーをなぞるように
♪ララララ…♪ と歌われていますが、その声ってハッキリ言って不要ですよね(^^;)
「ひとりじゃないの」のシングル盤ジャケットの写真も、ニッコリ笑顔ではなく、
どこか寂しげなフランス人形のような表情ですよね。
ただ、歌メロもよく観察すると天地真理さんの陰のある個性を表現している部分があり、
のっけの ♪あなたが微笑みを…♪ では ソソソミ ララミレド と、
コードは明るいメジャーなのに、マイナーコードの音であるラを組み入れているのがそれです。
恐らく(全く根拠はありませんが)天地真理をとにかく明るいキャラで売れ!としたのは
渡辺プロの社長だった渡辺晋氏でしょうが、
曲作りに直接携わった人達の方が、天地真理さんが本来持っていた個性を理解していた…
のではないでしょうか。
そしてそれを大切にした曲作りをしていけば(これも根拠はありませんが、少しでも陰を
感じさせるような曲が出来てきたら渡辺晋氏が徹底的に排除していたのでしょう)、
あんなに早く飽きられて人気が凋落するようなこともなかったかも知れません。
…って、結局そこにつながっちゃうんだよなー(^^;)
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「ひとりじゃないの」がヒットしていた頃、他にも「北国行きで」(朱里エイコ)、
「恋の追跡」(欧陽菲菲)、そして私が多分全楽曲で最も好きな歌謡曲である「雨」(三善英史)
などなど、心に残るヒット曲が次から次に生まれていました。
最近は少し暑すぎるので、エアコンを効かせた部屋で当時のヒット曲を改めて聴き直し、
当時の雰囲気を感じてみるのも一興ではないでしょうか。
「ひとりじゃないの」
作詞:小谷夏
作曲:森田公一
編曲:馬飼野俊一(シングル盤バージョン)
森田公一(アルバムバージョン)
]]>
-
「最後の一葉」のイントロ
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2022-06-12
お久しぶりになってしまいました! ぽぽんたです。一身上の理由でこのところアップロードが滞ってしまい申し訳ないですm(_ _)m新記事はまた日を改めますが、今日はつなぎとして、以前からたびたび頂戴しているリクエストにささやかながらお応えしようと思い、ややインスタントですが「最後の一葉」(太田裕美)の、イントロ部の譜面を作りました:(この画像上でクリックすると別ウィンドウで大きく開きます)キーが筒美先生お得意(?)の嬰ニ短調というかなり難しいものですが、やってみるとそうでもないですよ(^^)ただ強弱の付け方で表情が変わるので、それが一番難しいかも。それとペダルの踏み方、かな。一番最後は音を一つだけ残すようにして下さいね。良かったら次の動画を参考にして下さい(11年前のものです…ミスタッチはお許しを):https://www.youtube.com/watch?v=GzjHv1R10Kwではまたー(^^)/*************************************************************追記:(2022/8/16)White Autumnさんが「あざやかな場面」をピアノで練習しておられるとの事で、私もピアノ譜を作ってみました。メロディーは独立していますが、コードと組み合わせるとピアノ・ソロの演奏も可能と思います。その場合はベースの動きを大切にして下さいね!長いので4枚に分割していますがご容赦をm(_ _)m(サムネイルをクリックして頂くと大きく見られます)
未分類
ぽぽんた
2022-06-12T11:52:26+09:00
一身上の理由でこのところアップロードが滞ってしまい申し訳ないですm(_ _)m
新記事はまた日を改めますが、今日はつなぎとして、
以前からたびたび頂戴しているリクエストにささやかながらお応えしようと思い、
ややインスタントですが「最後の一葉」(太田裕美)の、
イントロ部の譜面を作りました:
(この画像上でクリックすると別ウィンドウで大きく開きます)
キーが筒美先生お得意(?)の嬰ニ短調というかなり難しいものですが、
やってみるとそうでもないですよ(^^)
ただ強弱の付け方で表情が変わるので、それが一番難しいかも。
それとペダルの踏み方、かな。
一番最後は音を一つだけ残すようにして下さいね。
良かったら次の動画を参考にして下さい(11年前のものです…ミスタッチはお許しを):
https://www.youtube.com/watch?v=GzjHv1R10Kw
ではまたー(^^)/
*************************************************************
追記:(2022/8/16)
White Autumnさんが「あざやかな場面」をピアノで練習しておられるとの事で、
私もピアノ譜を作ってみました。
メロディーは独立していますが、コードと組み合わせるとピアノ・ソロの演奏も
可能と思います。
その場合はベースの動きを大切にして下さいね!
長いので4枚に分割していますがご容赦をm(_ _)m
(サムネイルをクリックして頂くと大きく見られます)
]]>
-
赤い風船・ひとりっ子甘えっ子 / 浅田美代子(続き)
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2022-05-01
やっぱり1週間遅くなってしまいましたm(_ _)m前回、一つ大切な事を書き落としていました。 それは…「赤い風船」の歌メロの音階は、このブログでも何度か書いてきた「四七抜き(ヨナぬき)」のペンタトニック(1オクターブ中5つの音だけを使って作られている音階。この場合ド・レ・ミ・ソ・ラの5つ)が大部分で、「ひとりっ子甘えっ子」の歌メロは全音階(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シの全部を使って作られている音階)で書かれている事、です。四七抜きで作られたメロディーは素朴でどこか和風なイメージであるのに対し、全音階だとモダンで洋楽的なイメージになりやすい傾向があります。前回説明したボーカルのハモリについてもそうですが、「赤い風船」が大ヒットの成績を収めたので、同じ路線を踏襲しつつ、音楽としてさらに充実したものを届けたい…との筒美氏の思いがあったのではないでしょうか。そのあたり、南沙織さんの「17才」から「潮風のメロディ」への流れに似ていますね。++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++「赤い風船」「ひとりっ子甘えっ子」が収められたCDはいくつか存在しますが、私は「赤い風船」(CD選書、1991年)、「浅田美代子ベスト・コレクション」(1985年)、「GOLDEN J-POP/THE BEST 浅田美代子」(1998年)の3枚を所有しています。そのうち両曲とも収められているベスト盤2つについて、少々音質等の比較をしました。使用した機器は、CDプレーヤーがソニーCDP-337ESD、ヘッドホンがソニーMDR-CD900STです。「浅田美代子ベスト・コレクション」を旧、「GOLDEN J-POP…」を新としますね。まず違うのが音量。旧は、同時に発売された天地真理、南沙織、キャンディーズの同シリーズと比べダントツに音量が大きく、そのせいか購入当時(発売後すぐ買ったので1985年の春です)、「すごく音がいい」と感激した記憶があります(勿論その曲だけでなく、1枚全体を通して)。今思うとそれは錯覚に近いのかも知れませんが(^^;)さらに、音楽メディアとしてCDが発売され始めて何年かの間、エンファシスがかけられ雑音の低減を図ったものが多く(カセットに使われたドルビーと似た考えの機能です)、そのためと思われる音質の劣化が感じられる事が多かったのに対し、旧ではそれがかかっておらずストレー..
未分類
ぽぽんた
2022-05-01T18:39:06+09:00
前回、一つ大切な事を書き落としていました。 それは…
「赤い風船」の歌メロの音階は、このブログでも何度か書いてきた「四七抜き(ヨナぬき)」の
ペンタトニック(1オクターブ中5つの音だけを使って作られている音階。この場合ド・レ・ミ・
ソ・ラの5つ)が大部分で、
「ひとりっ子甘えっ子」の歌メロは全音階(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シの全部を使って
作られている音階)で書かれている事、です。
四七抜きで作られたメロディーは素朴でどこか和風なイメージであるのに対し、
全音階だとモダンで洋楽的なイメージになりやすい傾向があります。
前回説明したボーカルのハモリについてもそうですが、
「赤い風船」が大ヒットの成績を収めたので、同じ路線を踏襲しつつ、音楽としてさらに
充実したものを届けたい…との筒美氏の思いがあったのではないでしょうか。
そのあたり、南沙織さんの「17才」から「潮風のメロディ」への流れに似ていますね。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「赤い風船」「ひとりっ子甘えっ子」が収められたCDはいくつか存在しますが、
私は「赤い風船」(CD選書、1991年)、「浅田美代子ベスト・コレクション」(1985年)、
「GOLDEN J-POP/THE BEST 浅田美代子」(1998年)の3枚を所有しています。
そのうち両曲とも収められているベスト盤2つについて、少々音質等の比較をしました。
使用した機器は、CDプレーヤーがソニーCDP-337ESD、ヘッドホンがソニーMDR-CD900STです。
「浅田美代子ベスト・コレクション」を旧、「GOLDEN J-POP…」を新としますね。
まず違うのが音量。
旧は、同時に発売された天地真理、南沙織、キャンディーズの同シリーズと比べ
ダントツに音量が大きく、そのせいか購入当時(発売後すぐ買ったので1985年の春です)、
「すごく音がいい」と感激した記憶があります(勿論その曲だけでなく、1枚全体を通して)。
今思うとそれは錯覚に近いのかも知れませんが(^^;)
さらに、音楽メディアとしてCDが発売され始めて何年かの間、エンファシスがかけられ
雑音の低減を図ったものが多く(カセットに使われたドルビーと似た考えの機能です)、
そのためと思われる音質の劣化が感じられる事が多かったのに対し、
旧ではそれがかかっておらずストレートな音色だったのも好印象の要因と思います
(当時のCDプレーヤーでは、エンファシスのかかったCDを入れると「ENPHASIS」なる
表示が出たものです)。
新では音量(正確には音圧)がさらに上がっています。
1998年あたりは「音圧戦争」の初期の頃で、少しでも音量が大きく感じられるCDを、
とエンジニアが躍起になり始めた頃です。
それが新にも反映しているわけですが、旧と比較すると、
楽器の分離感、それぞれの音の立ち上がり感などは明らかに向上しているんですね。
旧では何となく溶けていたような音が、新ではエッジを持って立ち上がっている、
そんな感じに聞こえます。
ボーカルについても同じで、旧よりも近く、子音までハッキリと聴き取る事ができます。
それがいいか悪いかは聴く人の好みで分かれると思いますし、例えば「ひとりっ子…」
のストリングスは旧の方が雰囲気があるように私は思いますが
新には細かい音まできちんと聴かせようとする配慮を感じる事ができます。
旧は、まだCDの黎明期のリリースと言う事もあり、音を積極的に変化させたり
向上させたりは除外しあくまでもマスターテープの音のイメージをそのまま…
と言った感じを目指していたのでしょう。
…と言っても私もマスターテープの音を直に聴いた事などないので、あくまでも想像ですが。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「赤い風船」の各楽器の定位は:
左: アコギ(コード演奏) 第1バイオリン
左中間: フルート(2本)
中央: ドラムス ベースギター ビオラ 12弦アコギ
右: 電気ピアノ 第2バイオリン チェロ
ストリングスは多くの場合、左から右へ第1バイオリン、第2バイオリン、ビオラ、チェロと
並べて定位させる事が多いのですが、
この曲のエンジニアだった内沼映二氏は第1バイオリンを左、第2バイオリンを右に置く
ミックスが多いんです。
その理由として内沼氏は「左右に安定した広がり感を得られる事」を挙げています。
「ひとりっ子甘えっ子」の各楽器の定位は:
左: 電気ピアノ アコギ(アルペジオ演奏)
左中間: 第1バイオリン
中央: ドラムス ベースギター 鍵盤ハーモニカ
右中間: 第2バイオリン ビオラ
右: ハープ チェロ アコギ(ストローク演奏)
前回も少し書きましたが、イントロでは左の電気ピアノと右のハープが空間でミックスして
和琴のような音色になるのが面白く、興味深い現象です。
ストリングスはバイオリンが「赤い風船」よりもやや中央寄りに定位し、
存在感を強めている印象を受けます。
「ひとりっ子甘えっ子」については、1974年11月に発売された「ヒット全曲集」(SQ4チャンネル)
で再ミックスされており、
楽器の定位はもとより、ボーカルのテイクが明らかにオリジナルとは違うものであるのが
聴き取れます。
そちらの方がややリラックスした歌い方で、ハモリが特に1コーラス目でやや崩れている(?)
ので、もしかしたら本番ではなくテスト録音のテイクかも知れません。
YouTubeにその音源がアップされているようなので、興味がある方は聴いてみて下さい。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「マスタリング」なる言葉も今はかなり知られているようですね。
「今度のCDは新しくマスタリングしてあるから音がいい」などと書かれた記事も目にします。
マスタリングとは、オリジナルのマスターテープからまずストレートにデジタルのメディアに
コピーし、ソフトでノイズを除去したり、音圧を調整したり、音質を調整したり、
アルバムの場合はさらにそれらを全曲通して違和感を覚えさせないように調整したりする作業
の事ですが、その技術や使われるソフトや機材など、年々進歩していて、
50年前の音源でもまるで数年前に録音したようなピカピカの音にする事も可能になっています。
ただ、これは個人的な意見ですが、あまりきれいな音になり過ぎていると、
その曲の世界に入り込めない…なんて事もあるように思うんです。
だから何、じゃ悪い音にマスタリングすればいいの?
と言われても困りますが(^^;)、
もし「あの頃の気分に戻りたいからこの曲を聴きたい」と思うのなら、
それこそ最新のCDや配信の音源でなく、当時のレコードやカセットで聴くのが最良、
かも知れません。
これまではLPの時代になればみんなLP、CDが出てきたら誰でもCD、
そして今はサブスクや配信で簡単に聴く…と変遷してきましたが、
一度は死んだと思われたレコードやカセットテープなどが少しずつ息を吹き返しているのは、
そういったメディアの方が魅力的に聴こえる音楽もあると認知されてきたから、
と思うんですね。
私は初めて自分の小遣いで買ったLPレコードが「赤い風船/浅田美代子」でした。
小学校6年(1973年)の夏でした。
1991年にCD化されたので買いましたが、
その後でLPレコードの方を聴いた時「やっぱりこの音なんだよなー」と、
どこかホッとしたのが今も忘れられないんですね。
もしCDや配信で購入した曲が「この音、何か違う」と感じたら、
レコードやカセットなど、アナログメディアにアクセスする事をお勧めします。
オープンリールも雰囲気があっていいですよ(^^)
]]>
-
赤い風船・ひとりっ子甘えっ子 / 浅田美代子
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2022-04-17
今回はこのブログ、初回以来初めての試み!同じ歌手、デビュー曲と2作目の比較、です(優劣を語るものではありません)。以前にも書いたセリフですが、「筒美京平は大ヒットの次が凄い」と言われます。今回のお題目は浅田美代子さんのデビュー曲でオリコン1位の大ヒットとなった「赤い風船」と続く第2弾「ひとりっ子甘えっ子」。「ひとりっ子甘えっ子」はドラマやCMのタイアップが無かったためかオリコンでは10位どまりでしたが、音楽としては「赤い風船」を数倍パワーアップしたような充実感を覚える仕上がりで、「浅田美代子は『赤い風船』だけ」と高をくくる人が聴けばきっと驚くような1曲です。おおまかに見ればこの2曲、構成や曲調などはそっくりです。シンコペーションの殆どない童謡のようなメロディー、16ビートを内包しながらも穏やかな8ビートのリズム、2コーラス+締めのワンフレーズと言った構成、歌手自身によるユニゾン→ハモリが聴かれるサビ部分、そしてアレンジの組み立て方。「赤い風船」が大ヒットとなったので、次もその線で…と言った感じで作られた、それは間違いないでしょう。しかし細かく聴き込むと、違いがあれこれとあるんですね。それを挙げていきます。+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++「赤い風船」の歌メロ部は、メロディーそのものが単純な分、コード進行にちょろっとあれこれ演出が入るんですね。♪あの娘はどこの娘 こんな夕暮れ♪ C→Am→F→G7→Cmaj7→C6♪こんな時 誰かがほら♪ C→Am→Fmaj7→Em♪もうじきあの あの人が♪ Cmaj7→Am→Dm7→Dm7/G→E7/G#と言った感じに、3和音(ドミソ)での流れを基本としながら所々で不協和音を入れて雰囲気を盛り上げ、また全体が退屈な流れにならないように出来ているんです。その点、「ひとりっ子甘えっ子」では歌メロ部にそういったコードはあまりなく、♪ひとりが好きなのひとりっ子 ほんとは嘘なの甘えっ子♪ C→E7→Am→C7♪いじわるねあの人 わかってくれない♪ F→Fm6→C→A7→Dm7→G7→Cと、至極素直なコード進行となっています(この曲はキーがD♭ですが、半音下げてCに移調して説明しています)。その代わり!これは以前にも書いた事ですが、その「…甘えっ子」の「子」がコードC7の7にあたる音であり、メロディー..
未分類
ぽぽんた
2022-04-17T18:30:42+09:00
同じ歌手、デビュー曲と2作目の比較、です(優劣を語るものではありません)。
以前にも書いたセリフですが、「筒美京平は大ヒットの次が凄い」と言われます。
今回のお題目は浅田美代子さんのデビュー曲でオリコン1位の大ヒットとなった「赤い風船」と
続く第2弾「ひとりっ子甘えっ子」。
「ひとりっ子甘えっ子」はドラマやCMのタイアップが無かったためかオリコンでは10位どまり
でしたが、音楽としては「赤い風船」を数倍パワーアップしたような充実感を覚える仕上がりで、
「浅田美代子は『赤い風船』だけ」と高をくくる人が聴けばきっと驚くような1曲です。
おおまかに見ればこの2曲、構成や曲調などはそっくりです。
シンコペーションの殆どない童謡のようなメロディー、16ビートを内包しながらも穏やかな
8ビートのリズム、2コーラス+締めのワンフレーズと言った構成、歌手自身によるユニゾン
→ハモリが聴かれるサビ部分、そしてアレンジの組み立て方。
「赤い風船」が大ヒットとなったので、次もその線で…と言った感じで作られた、
それは間違いないでしょう。
しかし細かく聴き込むと、違いがあれこれとあるんですね。
それを挙げていきます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「赤い風船」の歌メロ部は、メロディーそのものが単純な分、コード進行にちょろっと
あれこれ演出が入るんですね。
♪あの娘はどこの娘 こんな夕暮れ♪ C→Am→F→G7→Cmaj7→C6
♪こんな時 誰かがほら♪ C→Am→Fmaj7→Em
♪もうじきあの あの人が♪ Cmaj7→Am→Dm7→Dm7/G→E7/G#
と言った感じに、3和音(ドミソ)での流れを基本としながら所々で不協和音を入れて
雰囲気を盛り上げ、また全体が退屈な流れにならないように出来ているんです。
その点、「ひとりっ子甘えっ子」では歌メロ部にそういったコードはあまりなく、
♪ひとりが好きなのひとりっ子 ほんとは嘘なの甘えっ子♪ C→E7→Am→C7
♪いじわるねあの人 わかってくれない♪ F→Fm6→C→A7→Dm7→G7→C
と、至極素直なコード進行となっています(この曲はキーがD♭ですが、半音下げて
Cに移調して説明しています)。
その代わり!これは以前にも書いた事ですが、その「…甘えっ子」の「子」が
コードC7の7にあたる音であり、メロディーの流れからしてもとても「取りづらい」音
になっているのが、筒美氏の歌手イジメの一つです(^^;)
イジメと言えばついでに、サビで主メロに重なるハモリのメロディーでの、
最初の2小節は主メロより3度上、続く2小節は主メロより3度下となるフレーズ、
また最後の最後のフレーズ ♪あの空に一番星~♪ は、
実に音が取りづらく、歌いにくかった事と思います。
筒美氏の作品では特に、当時やや歌唱力が頼りない歌手への作品でもそのような
難易度の高いハーモニーをつけたりしているものが多く、
そのもう一人の被害者(?)は麻丘めぐみさんでしょう。
それは「アルプスの少女」をお聴きになれば納得して頂けると思います(^^)
それについてもいつか書きたいと考えています。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
この2曲では、先述の通りオケの構成も殆ど同じなのですが、
ストリングスの使い方が大幅に異なっています。
両曲とも全体的には白玉(全音符のことで、同じ音を長く伸ばすことをこう呼びます)
が中心であるのは共通していますが、「赤い風船」は全体的に際立って目立つフレーズはなく、
サビに向かう時のいわゆる駆け上がりフレーズも
ソラ・ドドレ・ミミソ・ララド・レミ~
と、ユニゾンでもろペンタトニック音階(この曲ではいわゆる「ヨナ抜き音階」)をなぞっただけ
と言った感じであるのに対し、
「ひとりっ子甘えっ子」では、まず歌メロに入る前にダーッと駆け上がりが入るのはもとより、
サビ(Bメロ)に入る所でチェロが
ソラドラ・ドレミレ
と先陣を切ってからビオラとバイオリンがミファソラシド・ドレミファソラシ…
と幾重かのハーモニーを伴い素早く駆け上がり、
同時に演奏されるハープと重なりその音の何とも豪華なこと。
そして歌が入り、
♪いーつも夢を 見ていーる私よ♪ では「ー」の部分でラシド・ラシド~と
歌を扇動するようなフレーズが入り「赤い風船」と比べアクティブな感じになっています。
細かい事ですが「ひとりっ子甘えっ子」のストリングスは左方向の第1バイオリンがdiv.で
2パートとなっているようで、それに右方向の第2バイオリン、ビオラが重なり、
歌謡曲らしからぬ厚みのあるハーモニーを聴かせてくれます。
そういった演奏はテレビの歌番組では再現不可能だったので、
レコードを買って聴いた人はきっと、その素晴らしいサウンドに喜んだことでしょう。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
イントロや間奏で使われる楽器の音色はその曲のイメージを決定づける重要なものですが、
「赤い風船」ではフルート2本、「ひとりっ子甘えっ子」では鍵盤ハーモニカ(ヤマハの
商品名で「ピアニカ」)が効果的に使われています。
「赤い風船」では歌の合いの手や間奏でアコースティックの12弦ギター、
「ひとりっ子甘えっ子」では電気ピアノ+ハープが使われています。
「ひとりっ子…」ではその組み合わせのユニゾンでイントロが始まりますが、
初めて聴いた時(もう49年も前、ですね(^^;))、これって日本の琴?と思いました。
今もそう聞こえます。
それも何とも楽曲のイメージにぴったりで、その組み合わせをどうやって思いついたのか
筒美氏に降りてきて頂いてお訊きしたいものです。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
これは全くの私見ですが…
「赤い風船」ではAメロでもBメロでも歌メロに絡むように12弦ギターのフレーズが入りますが、
そのフレーズ、筒美氏はもしかしてギターではなくコーラスにしたかったのではないか、
と思うんですね。
このブログでも何度も書いている事ですが、筒美氏はこの時代はカーペンターズがお気に入りで、
南沙織さんの「ひとかけらの純情」やそのB面の「透き通る夕暮れ」、そして「秋の午後」
(「色づく街」B面)では、一聴してわかるほどのカーペンターズを模したようなコーラス
を配しています。
「赤い風船」の12弦ギターのフレーズはカーペンターズがコーラスで使うようなフレーズ
そのものであるように、私は以前から感じていました。
それは単に、私自身がカーペンターズの古くからのファンだからかも知れませんが。
そして今にして思うと、ハイ・ファイ・セット(1973年にはまだ存在していませんが)が
そのコーラスパートを担当していたら、何ともおしゃれで先進的なサウンドになって
いたかも知れません。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
今回はここまでです。
次回(来週を予定していますが、遅れたらゴメンナサイ)は今回の続きで、
もう少しアレンジについて、また「赤い風船」「ひとりっ子甘えっ子」を収録しているCD2枚
(一つは1985年発売、もう一つは1998年発売)、
さらにSQ4チャンネルで発売されたレコードでの同曲の聴き比べなど、
オーディオ的な観点も含めつらつらと書く予定です。
ではでは!
「赤い風船」
作詞 : 安井かずみ
作曲・編曲 : 筒美京平
初発売 : 1973年(昭和48年)4月21日
「ひとりっ子甘えっ子」
作詞 : 小谷夏
作曲・編曲 : 筒美京平
初発売 : 1973年(昭和48年)7月21日
]]>
-
復活!第一段:早春の港 / 南沙織 パート2
https://orikarapoponta.blog.ss-blog.jp/2022-03-06
お久しぶりです! とは言ってもちょこちょこと記事は出していましたが(^^;)今年も3月となり、思えばこのブログを始めたのが13年前の3月。「ブログ、やめます」と宣言した後も、気づけば書くネタを無意識に探していたり、「こんな事に気づいた! 皆に知らせたい!」などと考えるクセが直らず、あ、これはやっぱり書きたいんだな…とようやく自分で認めるに至ったわけでした。確かにまだ記事を書いてみたい曲もありましたし、数ヶ月前、光栄な事にある有名な音楽評論家の方からこのブログを読み評価して下さっている旨を直々にメールを頂き、先述の自分の気持ちとも合わせ、意固地に「書かない」と決め込む理由もないな…と思い、今日からまた再開する事に致しました。日々仕事をしつつ、音楽制作も行いつつ…との生活ですので、やはり以前のように毎週更新とはいきませんが、最低でも月に一度(できればそれ以上)更新していくつもりです。時々クイズでお茶を濁すこともあるかと思いますが、良かったら皆さま、これからもお付き合い頂けると嬉しいです。+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++今後の進め方について…。これまでに採り上げた事のない楽曲について書かせて頂くのが基本なのですが、一度記事を書かせて頂いた楽曲についても時々、再度書く回を設ける予定です。と言うのは、特にこのブログの初期の記事を読み返していて「この頃知らなかったけど今はこんな事もわかっている」とか「もう少し細かく書きたい」と思う事が多々あるから、なんです。また、今と以前とでは曲そのものに対する感じ方も変わっているものもありますし…。なので、「○○△△ パート2」などとタイトルをつけ、最初に書いた記事を振り返りつつ再度考察を試みた記事を書くつもりですので、ぜひ読んでみて下さい。今回はそれでいきます!++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++では再開第1回目、通算601回めの記事は、やはりこの曲。「早春の港/南沙織」です。(ぽぽんたはこの左側の写真が大好きです(*^_^*))今でこそ筒美京平氏は自身も認めている通り、当時の洋楽からアイディアを得た曲を書く事が殆どであると言ってよく、どの曲にも「元ネタ」が存在するんですね。私はこの曲、元ネタはカーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド」だと思います。Aメロでク..
未分類
ぽぽんた
2022-03-06T18:33:04+09:00
今年も3月となり、思えばこのブログを始めたのが13年前の3月。
「ブログ、やめます」と宣言した後も、気づけば書くネタを無意識に探していたり、
「こんな事に気づいた! 皆に知らせたい!」などと考えるクセが直らず、
あ、これはやっぱり書きたいんだな…とようやく自分で認めるに至ったわけでした。
確かにまだ記事を書いてみたい曲もありましたし、数ヶ月前、光栄な事にある有名な
音楽評論家の方からこのブログを読み評価して下さっている旨を直々にメールを頂き、
先述の自分の気持ちとも合わせ、意固地に「書かない」と決め込む理由もないな…と思い、
今日からまた再開する事に致しました。
日々仕事をしつつ、音楽制作も行いつつ…との生活ですので、やはり以前のように毎週
更新とはいきませんが、最低でも月に一度(できればそれ以上)更新していくつもりです。
時々クイズでお茶を濁すこともあるかと思いますが、
良かったら皆さま、これからもお付き合い頂けると嬉しいです。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
今後の進め方について…。
これまでに採り上げた事のない楽曲について書かせて頂くのが基本なのですが、
一度記事を書かせて頂いた楽曲についても時々、再度書く回を設ける予定です。
と言うのは、特にこのブログの初期の記事を読み返していて「この頃知らなかったけど
今はこんな事もわかっている」とか「もう少し細かく書きたい」と思う事が多々あるから、
なんです。
また、今と以前とでは曲そのものに対する感じ方も変わっているものもありますし…。
なので、「○○△△ パート2」などとタイトルをつけ、最初に書いた記事を
振り返りつつ再度考察を試みた記事を書くつもりですので、ぜひ読んでみて下さい。
今回はそれでいきます!
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
では再開第1回目、通算601回めの記事は、やはりこの曲。
「早春の港/南沙織」です。
(ぽぽんたはこの左側の写真が大好きです(*^_^*))
今でこそ
筒美京平氏は自身も認めている通り、当時の洋楽からアイディアを得た曲を書く事
が殆どであると言ってよく、どの曲にも「元ネタ」が存在するんですね。
私はこの曲、元ネタはカーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド」だと思います。
Aメロでクルクルとコードが替わりBメロではそれが1小節ごとになったり、
Aメロでは低音域、Bメロでは高めの音域と分けて効果的に盛り上げている歌メロ…
と言った事を含めた全体の曲構成、
ポップスでは珍しくスチールギター(ハワイアンギター)がイントロや歌中の
オブリガートに使われている事、
そして総合的な雰囲気…と、共通点が多いんです。
因みにカーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド」には、
1972年6月に発売されたアルバム「A SONG FOR YOU」に収められたアルバムバージョン、
そのアルバム発売より1年半後に発売され全米1位になったシングルバージョン、
そしてCD時代になって作られたリミックスバージョンとありますが、
スチールギターが使われているのはアルバムバージョンのみで、
シングルバージョン以後は通常のエレキギターが同じパートを演奏しています。
すみません、基本カーペンターズのファンなものでついでに例外を…。
カーペンターズのアルバム「THE SINGLES 1969-1973」のCD-4(4チャンネルステレオ)版
レコードには、オケがアルバムバージョン、リードボーカルがシングルバージョンで
ミックスされたバージョンが収められています(^^)
「早春の港」の原曲「ふるさとのように」が収められたアルバム「早春のハーモニー」
が発売されたのは1972年12月ですので、
その制作は同年の秋と考えられ、ちょうど日本で独自にシングルカットされた
「トップ・オブ・ザ・ワールド」のヒットと重なる時期ですので、
カーペンターズのファンでもあった筒美氏はアルバム「A SONG FOR YOU」が発売されて
間もなく同曲を知り、ご自分のネタ帳に入れていたのでしょう。
久しぶりにやや楽理的なお話を…。
このブログでも何度となく「筒美京平は6thを多用する」と言った事を書いてきましたし、
それを指摘する評論家やミュージシャンも何人かいますが、
南沙織さんへの提供曲では、それが当てはまらないものが多いんですね。
記号ではⅣ、即ち「ドファラ」の和音に6thを追加すると「ドレファラ」の4音となります。
実際に試すと分かりますが、明るい響きのⅣに6thを加えると、何となく哀愁を帯びて、
また使われ方によってはそれが日本的な響き、ハーモニーに感じられます。
筒美氏作品に限らずとも、様々な歌謡曲でそれは応用されているので、
皆さんもきっと耳馴染みの響きと思います。
しかし今回の「早春の港」を含め、南沙織さんの楽曲には、そういった使い方の6thが
とても少ない(皆無ではないですが)んです。
代わりに7th、メジャー7th、また特殊な○-5(-5は実際にはアルファベットの右上に小さく
書かれる)と言ったコードが使われる事が多く、それは尾崎紀世彦さんの筒美氏作品でも
同様で、そうする事でより洋楽っぽさが引き立つようになるんですね。
「早春の港」のAメロのコード進行は、(原キーがBで難しくなるのでCに上げて書きます)
C → E7 → Am → Fm6 → Em7 → Am7 → Dm7 → G7
と7thが多用されているのがわかります(Amの次のFm6は機能がまた違うので、
そのあたりはまたいずれ書きますね)。
洋楽っぽいコード進行はそれとはまた違うものが2回目の間奏にも使われています:
G7 → C/G → F/G → G7
これはベース音を固定してハーモニーだけを次々に変えていく手法で、
景色がどんどん変わるのに地に足がしっかり着いているような安定感を覚える響きです。
F/GはベースのGとコードのFは不協和音の関係になりますが、その響きも日本人には
バタ臭いものに感じられるのではないかな(クラシックやジャズでも頻繁に使われる
コード進行です)。
当時はよく「音楽は洋楽ばかりで歌謡曲なんて聴かないけど南沙織は聴く」などと言う
若い音楽ファンがいたものですが、それにはそういった「シャレた」コード進行も
大きく影響していたと思われます。
因みにエンディング(コーダ)のコード進行も
C → F/C → C → F/C → Cmaj7
と、ベース音を固定してハーモニーだけ動かし、最後にメジャー7thで締めると言った
カッコいい終わり方になっています(^^)
この曲を含め、南沙織さんのボーカルを聴いていてつくづく感じるのが、
その音感の良さです。
自分でピアノやギターなど、楽器を弾く人が歌う時によく感じられる特徴の一つに、
それまでのメロディーの音から離れた音に移る時に、その音にピタッと「当たる」
事があります。
例えばこの曲のBメロの頭 ♪好きとも言わないし…♪ の「す」で、しゃくる事なく
ピタッと音が合っていますよね。
普通の人だと、その音より少しだけ低い音程から発声し始めてから音を合わせる、
言い換えると発声を始めてから正しい音を探ってようやくその音に達する、
そういった歌い方になってしまう事が多いんです。
そうならずにピタッと音を決めている箇所が、この曲だけでも何箇所もあります。
それは明らかに音感が優れているからですが、
南沙織さんが何か楽器をやってるって、当時の雑誌か何かに書いてあったっけ?
そうでないとすれば、出身地が沖縄と言う事で、幼い頃から洋楽、とりわけ
アメリカの音楽を常々耳にしていて知らず知らずの間に音感が鍛えられた、
と言う事かも知れませんね。
オケのサウンドは、筒美氏らしくストリングス中心のイージーリスニング的な趣です。
歌謡曲のストリングスはとにかくバイオリンだけが目立つサウンドが多いのですが、
この曲ではチェロまでバランスよく、しっかりと耳に届くのが印象的ですね。
弦を弓で擦る時の「ゴッゴッ」と言った感じの音もしっかりと聞こえるので、
楽器のかなり近くにマイクをセットして録音されているのかも知れません。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
と言う事で、ブログ復活第1回目はここまでです。
結局、背景のデザインからして全然変わっていないですし(^^;)
内容や書き方も全然変えていませんが(いや、変えられないのかな)、
これからもこのような調子でつらつらと書き、更新していきます。
では、これからもよろしくお願い致します(^^)/
]]>