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記念日。

今回も曲解説ではありませんが、ふと気づいたので…
ほぼ推敲無しの走り書きですが、良かったらお付き合いを。


おー、気づけば今日で半世紀!
50年前の今日(1973年5月21日)、山口百恵さんがデビューしたんですね。

当時、私は小学6年になったばかり。
個人的にも、時代的にも、私の中で1973年はひときわ輝いています。
年末のオイルショックは余計でしたが…。

このブログでも、山口百恵さんの楽曲はいくつか採り上げさせて頂きました。
で、これまで何度か書いた事ですが、

私は、「横須賀ストーリー」以前の山口百恵が好きです。
その曲を境に、それまで「百恵ちゃん」だったのが「百恵さん」になった気がします。

山口百恵さんについては、様々な書物で様々な記事や評伝があり、
プロデューサーが自ら1曲1曲について詳しく解説した本もあります。
それほど、特殊な存在にしても誰も異議を唱えないほどの存在であった、
いや、そのような存在になったわけですね。

しかしデビュー当時からリアルタイムでテレビを通じて見ていた世代からすると、
やはりアイドル歌手なんですよね。
少なくても私にとっては、それ以上でも以下でもない。
悪いけど、アーティスト、ではない。

で、レコードを買って聴く上で、魅力を感じていたのも、
やはり「横須賀ストーリー」以前の方がずっと大きかったんです。

実際アルバムを聴いてみても、「横須賀ストーリー」以後って何だか、
小難しくて。
異論を頂くことを覚悟して言うと、
制作側がやりたい方向ばかりに動いていったように感じる。
好み、と言ってもいいかな。
そこでの百恵さんの存在が、どうもしっくりはまってない気がするんですね。
実際アルバムの中の曲も、オケやサウンドが凝っているのに、
百恵さんのボーカルがつまらなそうに聞こえる曲が多い。
疲れてるの?大丈夫?と言いたくなるほどです。

その点、「横須賀ストーリー」以前だと、
懸命に歌い方を変えようとしたり(変わってないことも多いですが)、
楽曲に自分を合わせようと苦心している様が手に取るようにわかる曲が多く、
ファンは歌の技巧などよりその健気さに魅力を感じたりするわけです。

アルバムって、その歌手の声で違う曲もどんどん聴きたくなるから買うものですよね。
山口百恵さんのアルバムは、オリコン1位を獲得した作品が1枚も無いんです。
売上枚数も、歌唱力が明らかに向上した「横須賀ストーリー」以後でも、
それまでより顕著に伸びる事は無かった。
デビュー後間もなくからアルバムが大きな売上を示していた松田聖子さんと、
そこが大きく違うところです。

また、シングルのB面のヒット、アルバム曲でシングル並みに浸透した曲が
ほとんど無いのもそうですね。

シングルの方も、オリコン1位は3曲あるものの、
売上枚数は7年半の間にそう伸びてはおらず、
それは恐らく、多くのシングルは百恵ファンしか買わなかったということでしょう。
最後の大ヒットシングル「いい日 旅立ち」(最高3位)は、
旧国鉄のキャンペーンとタイアップし、CMで多く流れていたために、
ファン以外にも購買層が広がったためのヒットだったと思われます。

ホントに、ホントに今思えば…という話ですが、
山口百恵さんは7年半の活動期間、それで終わって良かったと思います。
マスコミは何度も何度も再び引っ張り出そうとしましたが、
それに一切応じなかった百恵さんは、もしかしたら私のような、
デビュー当時からのファンの心理を大切に思ってくれているのかも…
と思い上がってます(^^)

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widol

ぽぽんたさん、こんにちは。

そうですね、山口百恵さんも50年経つんですね。今日はあべ静江さんのデビュー日でもあります。2月には桜田淳子さん、4月には浅田美代子さんもですね。

山口百恵さんへのぽぽんたさんの思いは非常によくわかります。
横須賀ストーリー以降の後期はプロデューサーの好みでいろいろな曲をやったという感じはその通りだと思います。アーティストではない、アイドルとしてそれ以上でもそれ以下でもない、その通りだと思います。

このプロデューサーは、再生一発屋的な人を輩出することに命をかけていたようなところがある印象で、金井克子さん「他人の関係」、坂本スミコ子さん「夜が明けて」、朝丘雪路さん「雨がやんだら」、ジュディ・オングさん「魅せられて」などその曲は大ヒットしたけれどもそのあとが続かない、というか、一発当てればそのあとはどうでもいいという無責任的なプロデュースのやり方だった感じがして好きになれませんでした。
また、天地真理、太田裕美、松田聖子などを手掛けたと自分で言っているのですが、実際には他にプロデューサーはいるのに自分の手柄のように言っているのも辟易していました。とそのプロデューサーへの批判はそのくらいにして。。。

以前にコメントしたかもしれませんが、私の百恵さんの好きな曲の一つに「ささやかな欲望」があります。この曲で一気に表現力がついた気がするんですね。歌唱力という点では百恵さんは引退までそこまで上手い人とは思わなかったですが、表現力は素晴らしかったと思っています。その最初の曲が「ささやかな欲望」ではないかと。カップリングの「ありがとうあなた」も同様でした。ドラマとシンクロして涙なくして聴かれないという感じの曲です。
ぽぽんたさんと同じく私も前半の山口百恵が好きでした。アルバムは特に後期はさまざまな作家が手掛けた作品を歌っているのですが、何かつまらない、アルバム全体を聴いて、ああいいアルバムだったな、というものがないんですね。松田聖子のようにわくわくして、今回もレベル高いな、というものがなかった。。。

後期の最後の方はシングルの売り上げも徐々に落ちていき、キャンディーズのように現役最後の曲がトップになることもなく、4位という成績で終わっています。山口百恵引退にスポットが当たりすぎて飽き飽きしていた世の中と、松田聖子という次世代のスターが誕生したことと無縁ではないと思っています。

それと山口百恵は伝説のアイドルとしてある意味神格化されてしまっているのも個人的には少し違うように思っています。確かに32曲中29曲がトップ10入りするという人気は誇りましたが、7年半の活動後結婚して引退、そしてその後いっさいメディアに出てこない、ということが神格化の原因かとも思いますが、瞬間風速的には天地真理さん、そして売り上げ的にはピンク・レディー、その後の松田聖子、中森明菜など80年代アイドルの方が人気は高かったと思います。ある意味、山口百恵の伝説は作られたという感じもしています。デビューから引退までしっかり見てきた身としては、他のアイドルと何ら変わらない印象です。

とはいえ、山口百恵という歌手が70年代に駆け抜けたことは事実であり、いい曲もたくさんあります。山口百恵が一つの時代を作ったことに異論はありません。今でも時々ベストアルバムを聴いたり、オリカラを聴いたりします。スパッと引退し二人の息子をしっかり育て、夫である三浦友和とも仲睦まじい夫婦、でも本人は頑なに出てこないという姿勢は私は好きです。ファンだけでなくみんなが21歳で引退したままの姿で記憶に残り、肝っ玉かあさんになった姿を見なくて済んでいるんですから。

『百恵回帰』というボーカルだけ取り出して、新しいアレンジで再生したアルバムがありますが、意外と悪くないんですね。もともとたくさん百恵さんの作品を手掛けた萩田光雄さんがリアレンジをしていますが、「絶体絶命」などはオリジナルの野暮ったさと違って少しラテンっぽいサウンドが心地いい感じです。

つらつらと書いてしまいましたが、なんとなく何十年と思っていることを吐き出してしまいました。お気を悪くした方がいらっしゃいましたら申し訳ございません。

by widol (2023-05-25 09:28) 

ぽぽんた

widolさん、こんばんは!

おー、5月21日はあべ静江さんのデビュー日でもあったんですね。
ウチの兄があべさんの大ファンで、歌番組をよく観ていたのを思い出します。

山口百恵さんについて、音楽的に主導していたのは酒井さんよりも川瀬さんでしたね。
アルバム曲まで逐一、詳しく解説した本「プレイバック」は私も買って読みましたが、
正直、自身の百恵さんへの思い入れが強すぎて、ファンがどう受け取るかまでは気遣いが
行き届かなかったのでは、と感じています。
百恵さんはどんな曲を提供されても「歌いたくありません」などとは一切言わなかった
そうなので、ならば好きなように作ってもついてきてくれるだろう…
と思われたのかも知れません。

例えば作曲家自身、編曲家等自身が「この作品は自分で気に入っている」と挙げる曲って、
改めて聴いてみても
「え、この曲が?ちょっと微妙」と思うこと、私は多々あります。
勿論私自身の好みが偏っている事が原因とも思うのですが、制作側が自身の好みで作り出すと、
それと似たような事が起きがちなのではないでしょうか。

シングルでも「しなやかに歌って」は、当時何でこんなつまらない曲をシングルに?
と思ったものです。
とにかく、同じフレーズの繰り返しが多くてくどい、それしか印象に残っていないんです。

また百恵さんの現役最後のシングル「さよならの向こう側」を当時初めて聴いた時に
「作りすぎだな」と思ったものです。
一所懸命、引退をドラマティックにしようとして何だか空回りしているような。
サビの歌詞を英語にしてしまったのもちょっとどうかな、と思いますし、
演奏時間が6分を超えるシングルを買う人って、やはり百恵ファンだけかな、と。

そんなこんなでやはり結論は「自分は『横須賀ストーリー』以前の山口百恵が好き」
となってしまうわけですが、
後期にも好きな曲はあります。 「乙女座 宮」は特に好きかな。 なぜかと言うと、
自分が獅子座生まれだからです(^^)

by ぽぽんた (2023-05-27 23:46) 

青大将

あー、もう、記事閲覧からコメント閲覧から妨害広告が邪魔で邪魔で仕方がない!

という訳でぽぽんたさん、こんばんは!

5月21日の百恵デビュー記念日は俺もデビュー曲「としごろ」のシングル盤に針を落としてAB面共々聴いて静かに感慨深く回想しておりました。

遂に半世紀経ってしまったんですね、どおりでこっちが歳取ってく筈だわな。(TT)
レコード聴き乍ら、昭和48年がより遠くになったのを実感させらる時間でもありました。

ところでこのデビューシングル盤、5、6枚持ってます。(アホか)

あべ静江の5月25日も憶えてましたが、レコードが部屋の中の何処へ行ったのやら、探してもちょっと見当たらなかったので聴けんかった。
この5月25日はスタ誕では、百恵と決戦大会も一緒だった松下恵子が「花嫁の父」で百恵とは4日違いでデビューしてますね。更に一年後のこの日にあの、しのづかまゆみ(篠塚満由美)が「パパはもうれつ」でデビューしてます。淳子も2曲目の「天使の初恋」や翌年の「黄色いリボン」、そこから5年後の「Miss kiss」など、この日に夏向けの新曲リリースが在ったりしました。何かそういうのに適した日なのかな?

1973年5月21日に話を戻すと、南沙織も6枚目のアルバム「傷つく世代」をリリースしてます。百恵のデビュー日と同じ日だったんですね


個人的にはこのデビュー時の百恵はイメージカラーが赤でした。
着てた衣裳や曲から来るイメージだった様に思います。

そして、スタ誕では翌年デビューの小林美樹「人魚の夏」と百恵の「としごろ」は何かイントロから同じ印象があり、抱き合わせっぽいイメージがあるんです。ちなみにどちらも都倉俊一。
(最近、You Tubeでこの小林美樹「人魚の夏」歌唱映像(うわさのチャンネルっぽい)の当時モノがアップされてて感動しました。当時も感じてましたけど、彼女は雰囲気も何か百恵っぽいですね)

「としごろ」のオリカラは、矢張りイントロ、間奏、そしてエンディングのトランペットが冴え渡る印象が強いです。いつも思うのですが、オリジナル・カラオケを聴くと、その歌手やボーカルがより愛おしく思えて来るんです。^_^

by 青大将 (2023-05-28 20:50) 

ぽぽんた

青大将さん、こんばんは! またご無沙汰してしまいましたm(_ _)m

おっと!あべ静江さんは25日、でしたか。
「コーヒーショップで」が本格的にヒットしたのが、自分が小6の夏休みだった事は
強く記憶に残っています。 FMをオープンリールで録音してたんですよ。

「としごろ」は自分はレコードは当時買わなかったのですが、スタ誕のデビューコーナー
で何週か登場して歌っていた光景(テレビですが)はなぜか、その3ヶ月ほど前の
桜田淳子さんのデビューコーナーと共によく覚えています。

5月にデビューさせるのはやはり、当時は年末の賞レース狙いだったのかな。
今思うと沢山の新人がいたなー、と思います。
スタ誕は当時、日曜の午前11時になると毎週観ていて、「この人はうまいな」
「この人は…」「この人は売れそう」なんて、ガキのくせに寸評してました。

それにしても、青大将さんは本当によく覚えておられる。
一冊の本にまとめて頂きたい、と本気で思います。

オリジナル・カラオケを聴くとかえってボーカルが愛おしくなる、と伺って、何だか
とても新鮮な感覚のような、なるほどよくわかる!と言ったような気持ちになりました。
この時代だとボーカルも数テイク録っている場合があるので(1974年版のCBSソニーの
「ヒット全曲集」シリーズには、よく別テイクが入っていますね)、
今の時代に当時のまま残っているマルチテープをそっくりソフト化してくれたら、
我々のようなファンにはきっと大受けすると思います(^^)

by ぽぽんた (2023-05-31 00:00) 

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