飛行船 / 岩崎宏美 アルバムレビュー
このブログでは主に1970年代にヒットした歌謡曲を毎回1曲ずつご紹介していますが、
今回は久しぶりに、私が個人的に大好きなアルバムをご紹介、
そしてその収録曲のほぼ全曲について書かせて頂こうと思います。
…岩崎宏美さんの3枚目のオリジナルアルバム「飛行船」です。
前作「ファンタジー」は「あなたのお部屋をディスコに」とのコンセプトで作られていましたが、
「飛行船」はそういった企画ではなく、岩崎宏美さんの実力がストレートに伝わるような、
またその時点でしか出せないと思われる声質を生かしたオリジナル楽曲を集めて作られています。
Side Aではシングル「未来」のA面・B面をブックエンドにして新作3曲をはさみ込み、
Side Bでは女学生のミニミュージカルのような3曲に続き、バラード歌手としての資質をも
知らしめるような、音楽的に高度で内容の濃い2曲で締めくくられています。
作家陣は、阿久悠・筒美京平コンビの作品は3曲にとどまり、千明哲也・穂口雄右コンビが3曲、
阿久悠・穂口雄右コンビが2曲、そして岩崎宏美さんの作品で初めて松本隆氏が2作提供し、
それまでは編曲のみだった萩田光雄氏がそれらに作・編曲しているのも大きなトピックです。
このアルバムにおける穂口雄右氏の作風は明らかに筒美京平氏のそれを意識している、
と言うよりも筒美氏が忙しくて書き切れないから同じような作風で書くようにと発注された、
と思えるような楽曲ばかりなのが面白いところです。
それでは収録曲各曲について簡単に解説致します。
*******************************************
A-1 未来
作詞:阿久悠
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
岩崎宏美さんの5枚目のシングルA面曲(1976年5月発売)です。
この曲については、このブログで8年前に記事にしていますので、そちらを参照して下さいm(_ _)m
https://orikarapoponta.blog.so-net.ne.jp/2010-06-09
A-2 地平線の彼方
作詞:阿久悠
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
ストリングスの低音域の重々しい音で始まる、やや掴みどころのない雰囲気の1曲です。
スローテンポで淡々と進行し、女性コーラスとの絡みと間奏のギターソロが聴きものですが、
全体にカッチリと作られている印象で、そのギターソロもアドリブ感が少なく
「きっと書き譜だな」と思わせるのは筒美京平氏の作品に共通する点でもあります。
♪(私は今)あなたのことだけ♪♪私は駆けて行くわ♪ などでのやや突拍子もない
メロディーが耳に残ります。 聴く人によっては「変なメロディー」と思うのではないかな。
♪好き 好き♪ の部分などで女性コーラス(シンガーズ・スリーによるものでしょう)との
絡みが面白く、この曲の特色の一つでもありますが、部分的に何を言っているのか
わかりにくいのがミステリーっぽいと言うか、ちょっとイライラすると言うか(^^ゞ
先述のギターソロはショートディレイで左右に広げてあって、同じ手法がこのアルバムと
前後して発売されたシングル「霧のめぐり逢い」でも使われています。
A-3 サマー・グラフィティ
作詞:千明哲也
作曲:穂口雄右
編曲:穂口雄右
前曲とは打って変わり、アップテンポで快活なナンバーです。
歌い始めの ♪好きよ~(好きよ~)♪ の声の勢いには凄まじいものがありますね(^^;)
歌メロが全体的にいわゆる四七抜き音階で作られている事もあり、覚えやすさは抜群です。
初期の岩崎宏美さんの楽曲では、「ファンタジー」の ♪心に感じた あなたの眼差しを…♪
のような早口メロディーが大きな特徴の一つでしたが、
「サマー・グラフィティ」でも、それまで淡々と歌われていたのに突然 ♪待ちわびてた
この青空♪ と、これまた突拍子もない早口が出てきて、最初は必ず驚きます(^^)
後半で半音転調し、当時の岩崎宏美さんが地声で出せる最高音に近いハイC#が使われます。
早口フレーズの ♪(やさしいある人に)愛してると いわれたこと♪ では、
その「われ」で1オクターブ上の倍音が非常に強く出ていて、
それが声の輝きとも言うべき音色を作り出しています。
同じような現象は、「二重唱(デュエット)」で2コーラス目 ♪…私は思う♪ の「は」
にも感じられます(その部分の最高音はC#ではなくBですが)。
尚、作詞の千明哲也氏はちあき哲也氏の事ですが、なぜこのアルバムでは「千明」と漢字なのか、
岩崎宏美さんにもわからないそうです。
A-4 ワンウェイ・ラブ
作詞:松本隆
作曲:萩田光雄
編曲:萩田光雄
松本隆氏が岩崎宏美さんに初めて提供した1曲です。
このアルバムの発売は太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」が大ヒットして間もない頃であり、
「ワンウェイ・ラブ」の歌詞もそれを意識して書かれたものでしょう(そのように発注された?)。
しかしメロディーやサウンドには「木綿のハンカチーフ」のような軽さや明るさは全くなく、
終始深刻で重々しい空気が支配しています。
イントロがピアノのアルペジオだけなのは珍しいですね。
1コーラス目ではやがてチェンバロ、ベース・ドラムスが加わり、トリプルギターでの間奏の間に
ストリングスが加わり…と、萩田光雄氏が得意とする経時楽器追加型とも言うべきアレンジです。
萩田氏が歌メロも作る場合、コード進行が凝っている楽曲が多いんですね。
この曲でも歌メロ部のコード進行はカウンターラインを強調したベースライン重視型であり、
イントロや間奏、コーダではGmからAm、そしてまたGmへとさりげなく転調しているのがわかります。
萩田氏は「筒美京平氏と仕事をして、歌謡曲でもクラシックの技法を使ってもいいんだ、
とわかった」と発言していますが、「ワンウェイ・ラブ」でもその思想が発揮されている
と言って良いでしょう(それが如実に表れているのが歌メロ部のコード進行なのです)。
歌メロ部はもとより、トリプルギターの間奏があまりに美しいので、この曲に限り
楽譜にその部分も採譜しました(コーダも同じフレーズの繰り返しです)。
A-5 夏からのメッセージ
作詞:阿久悠
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
シングル「未来」のB面として先行発売された曲です。
路線としては前作シングル「ファンタジー」のB面「パピヨン」を踏襲しているようですが、
特にAメロでは歌詞を正しくリズムに乗せて歌う事自体に相当な技術が必要となりそうで、
誰もが気楽に歌える類の楽曲ではないようです。
歌詞の内容がどことなく山口百恵さんの「お元気ですか」を想起させるものがあるのですが、
それはきっとたまたま、ですね(^^ゞ
サビでワウをかけたギターが効果音的に使われているのがわかりますし、
ストリングスやコーラスの動きがいかにも筒美氏らしい、表情の豊かなものがありますが、
全体的には凡庸で「ここが素晴らしい!」と言った点があまりなく、
「やはり(シングルの)B面だな」と言った感じでしょうか。
このアルバムは7月末の発売だったので、歌詞の内容も合っていないと思います。
曲数が足りずに仕方なく入れた、のかも知れませんね。
B-1 ケン待っててあげる
作詞:千明哲也
作曲:穂口雄右
編曲:穂口雄右
当時、岩崎宏美さんはアイドル歌手の一人でしたから、「ケンって一体誰だ!?」と
邪推したファンも多かったのではないかな(^^;)
浮気性な彼を妹のように見守る…との内容の歌詞が現実的かどうかは別問題として、
この曲での岩崎宏美さんの歌唱に後の「聖母たちのララバイ」のような、
捨て身的な愛情がすでに表現できている事に今更ながら驚かされます。
歌メロはシンコペーションを多用し強がりながらも揺れる気持ちを表現したようなAメロ、
ゆったりとした譜割りで確固たる愛情を表現したようなBメロと、
クッキリと分かれていてそこを何の破綻もなく歌い進める歌唱自体が最大の聴きものです。
メロディーやアレンジの組み立て方はやはり筒美氏作曲の「未来」「ファンタジー」などを
手本にしていると言って良いでしょう。
B-2 霧の日の出来事
作詞:阿久悠
作曲:穂口雄右
編曲:穂口雄右
B面の1~3曲目はどれも穂口雄右氏の作・編曲であるからか、
曲の印象としてはどれも似たり寄ったりになってしまっているのですが、
その中ではこの「霧の日の出来事」がやや異色に感じられるのは、
唯一、頭サビの構成だからでしょう(キーも他の2曲が同じで、この曲だけが違います)。
頭サビの終わりで ♪あなたが駆けて行った…♪ と声を伸ばしたまま間奏に入るのが印象的です。
Aメロでは普通の短調の音階・コード進行で淡々と歌い進められ、
Bメロではメジャーセブンスの響きで違う味を醸し出す「哀愁2段攻撃」(勝手な造語です)で
この曲の主人公への共感を促す作りなんですね。
聴いているとシーンが浮かんでくるのは、やはり阿久悠氏の技術でしょうか。
B-3 さよならがビショビショ
作詞:阿久悠
作曲:穂口雄右
編曲:穂口雄右
歌謡曲のタイトルは、形容詞+名詞か「~の~」と言ったものが圧倒的に多いので、
この曲のタイトルは独特でインパクトがありますね。
阿久悠氏の歌詞にはたまに「これ、固くね?」と思える言葉遣いが出てくる事があります。
この曲でも1コーラス目の終わり ♪やはり別れは悲しいものね♪ の「やはり」がそうでしょう。
他には桜田淳子さんの「はじめての出来事」の1コーラス目のサビに出てくる
♪ここまでついて来たが♪ の「が」もそうですよね。
この曲で重要な点は、サビのメロディー ♪いつか見た メロドラマ…♪ が、
A-5の「夏からのメッセージ」で使われているリフと全く同じである事(ミソラドーラ)です。
作曲者が違うので、それがたまたまなのか、はたまた故意なのか? 疑問です。
歌唱について…この曲では最高音がサビでハイDにまで達しているのですが、
2ハーフ構成のこの曲で3回目(最後)のサビ ♪…雨に降られたお祭りみたい♪ において、
「雨」のところでかなり低い音程からしゃくり上げるように歌っているのがわかります。
それは歌詞の内容云々ではなく、レコーディング時の岩崎宏美さんのコンディション(疲労?)
によるものでは、と思えてなりません。
イントロではアコーディオンが使われています。 その音色が使われる事自体も少ないのですが、
アコーディオンに続くのがストリングスであるのも珍しい組み合わせです。
と言うのも、主メロを2種類の楽器で引き継がせる時、どちらかを立ち上がりの速い音、
例えばピアノやギターなどにする方が音色の変化が大きく、印象が強められるからです。
アコーディオンもストリングスも立ち上がりの遅い持続音ですから、例えばラジオなどから
流れてきた時に、ちょっと聴きだと同じ楽器が延々と演奏しているように聞こえるかも知れません。
B-4 美しい夏
作詞:松本隆
作曲:萩田光雄
編曲:萩田光雄
まず、桜田淳子さんが1980年に発表した同タイトルのシングルとは全くの別曲です。
数年後に松田聖子さんのシングル「小麦色のマーメイド」のB面に収められた
「マドラス・チェックの恋人」の原形では、思えるような歌詞です。
松本隆氏の歌詞には時々「コレ何?」と思うものが出てくる事があって(私の無知のためですが)、
他にも「アイビー」(「袋小路」太田裕美)、「ディンギー」(「君は天然色」大滝詠一、
「白いパラソル」松田聖子)などが最初わからなかったのですが(勿論後で調べました!)、
この曲でも2コーラス目の「キャンプ・ストア」がわかりませんでした。
今もハッキリとはわからないのですが…海の家、の事ですか? ご存知の方、教えて下さいm(_ _)m
これを言ってしまうとイチャモンに近いかも知れないのですが…
1コーラス目の歌詞に「夏の服をたたむ指先にポケットの砂がキラキラ零れて」とありますが、
「今は秋」ならばその「夏の服」は洗濯を済ませ仕舞うばかりのはずですから、
ポケットから砂なんて出てくるかな? しかもこぼれるほど?
…申し訳ありません、些細な事が気になってしまう性格で(^^ゞ
作・編曲は「ワンウェイ・ラブ」と同じ、萩田光雄氏です。
この曲でも、やはり歌メロとコード進行、その双方にクラシックの匂いが感じられますが、
歌メロでそれが顕著なのがAメロの ♪青い海が よみがえるの♪ の「海」と「る」における
半音階の使い方でしょう。
サビは歌メロとコード進行が連携して凝っています。
まずF#からAに転調し、2小節で半音下に転調するのを2回繰り返すと言う、
他にはまず目に(耳に)しない手法が使われているんです。
それが歌詞を意識してなのか、それとも曲先で萩田氏の全くのオリジナルな発想なのかは
わからないのですが、それを美しい声で難なく歌いこなす岩崎宏美さんの実力は凄い!
と採譜していて改めて思いました。
ちょっと疑問…2回目の間奏でストリングスが主メロを演奏していますが、
その各楽器のチューニングが合っていないように聞こえてしまうのはなぜでしょう?
B-5 愛の飛行船
作詞:阿久悠
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
アルバムの最後にタイトル曲を持ってくる構成は変わっていますね。
まさに当時の岩崎宏美さんの声の、良い部分だけを生かすように作られた曲で、
まだやっと出ていた程度の低音から、最も輝きを感じる高音まで、
これでもか!と聴かせまくる音の使い方と構成になっています。
岩崎宏美さんは音(声)を揺らぎなくまっすぐ出す訓練をしていたと思われるのですが、
それを特に感じるのが1コーラス目のサビ後半 ♪あなたが 抱き寄せるやさしい胸に♪ で、
特に最高音である「き」の音色は類まれな美しさだと思います。
この曲がそれまでの曲と違う点が、緩急です。
それまでは声が出る限り押しまくるような歌唱であったのが、
この曲ではまるで話し声のような小さな声から、
先述した「き」のようなまっすぐできれいに張った発声まで、
様々な音色と声量で、曲全体をドラマのように演出しているんですね。
全体のサウンドはポール・モーリアのようなイージーリスニングに近いものであり、
特にピアノ(演奏は羽田健太郎氏でしょう)の音色を大切にして
全体を作り上げている印象を受けます。
サビの ♪あ・な・たが~♪ の部分で軽くリタルダンドがかかるあたり、
もしかするとオケは筒美氏の指揮で全楽器が同時録音なのかも知れません。
******************************************
このアルバムが制作・発売されたのは、岩崎宏美さんが17歳の時です。
記事冒頭の文言と重なりますが、このアルバム「飛行船」は、その実年齢でしか
表現できないものを大切に作られている、そんな気がします。
デビュー曲「二重唱(デュエット)」から続いてきた、やや子供っぽさの残る声質も、
このアルバムで聴けるものが最後となりました。
次のアルバム「ウィズ・ベスト・フレンズ」はアルバムの構成などはほぼ「飛行船」と同じ
ながら、各作品は明らかに大人っぽさを増し、岩崎宏美さんの声質も大人のそれとなっています。
様々な輝きを感じる「飛行船」は、岩崎宏美さんの全アルバム中でも
最高峰と言えると私は確信しています。
因みに、私はこのアルバムジャケットも大好きです(^^)
「飛行船/岩崎宏美」
レコード会社: ビクター
レコード番号: SJX-10141
発売日: 1976年(昭和51年)7月25日
オリコン最高位: 3位
次回は12月23日に更新予定です。
******************************************
記事には関係ないですが、昨年末にこの季節向けに作ったインストです:
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
"Children in winter" Composed & Performed by Poponta
今回は久しぶりに、私が個人的に大好きなアルバムをご紹介、
そしてその収録曲のほぼ全曲について書かせて頂こうと思います。
…岩崎宏美さんの3枚目のオリジナルアルバム「飛行船」です。
前作「ファンタジー」は「あなたのお部屋をディスコに」とのコンセプトで作られていましたが、
「飛行船」はそういった企画ではなく、岩崎宏美さんの実力がストレートに伝わるような、
またその時点でしか出せないと思われる声質を生かしたオリジナル楽曲を集めて作られています。
Side Aではシングル「未来」のA面・B面をブックエンドにして新作3曲をはさみ込み、
Side Bでは女学生のミニミュージカルのような3曲に続き、バラード歌手としての資質をも
知らしめるような、音楽的に高度で内容の濃い2曲で締めくくられています。
作家陣は、阿久悠・筒美京平コンビの作品は3曲にとどまり、千明哲也・穂口雄右コンビが3曲、
阿久悠・穂口雄右コンビが2曲、そして岩崎宏美さんの作品で初めて松本隆氏が2作提供し、
それまでは編曲のみだった萩田光雄氏がそれらに作・編曲しているのも大きなトピックです。
このアルバムにおける穂口雄右氏の作風は明らかに筒美京平氏のそれを意識している、
と言うよりも筒美氏が忙しくて書き切れないから同じような作風で書くようにと発注された、
と思えるような楽曲ばかりなのが面白いところです。
それでは収録曲各曲について簡単に解説致します。
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A-1 未来
作詞:阿久悠
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
岩崎宏美さんの5枚目のシングルA面曲(1976年5月発売)です。
この曲については、このブログで8年前に記事にしていますので、そちらを参照して下さいm(_ _)m
https://orikarapoponta.blog.so-net.ne.jp/2010-06-09
A-2 地平線の彼方
作詞:阿久悠
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
ストリングスの低音域の重々しい音で始まる、やや掴みどころのない雰囲気の1曲です。
スローテンポで淡々と進行し、女性コーラスとの絡みと間奏のギターソロが聴きものですが、
全体にカッチリと作られている印象で、そのギターソロもアドリブ感が少なく
「きっと書き譜だな」と思わせるのは筒美京平氏の作品に共通する点でもあります。
♪(私は今)あなたのことだけ♪♪私は駆けて行くわ♪ などでのやや突拍子もない
メロディーが耳に残ります。 聴く人によっては「変なメロディー」と思うのではないかな。
♪好き 好き♪ の部分などで女性コーラス(シンガーズ・スリーによるものでしょう)との
絡みが面白く、この曲の特色の一つでもありますが、部分的に何を言っているのか
わかりにくいのがミステリーっぽいと言うか、ちょっとイライラすると言うか(^^ゞ
先述のギターソロはショートディレイで左右に広げてあって、同じ手法がこのアルバムと
前後して発売されたシングル「霧のめぐり逢い」でも使われています。
A-3 サマー・グラフィティ
作詞:千明哲也
作曲:穂口雄右
編曲:穂口雄右
前曲とは打って変わり、アップテンポで快活なナンバーです。
歌い始めの ♪好きよ~(好きよ~)♪ の声の勢いには凄まじいものがありますね(^^;)
歌メロが全体的にいわゆる四七抜き音階で作られている事もあり、覚えやすさは抜群です。
初期の岩崎宏美さんの楽曲では、「ファンタジー」の ♪心に感じた あなたの眼差しを…♪
のような早口メロディーが大きな特徴の一つでしたが、
「サマー・グラフィティ」でも、それまで淡々と歌われていたのに突然 ♪待ちわびてた
この青空♪ と、これまた突拍子もない早口が出てきて、最初は必ず驚きます(^^)
後半で半音転調し、当時の岩崎宏美さんが地声で出せる最高音に近いハイC#が使われます。
早口フレーズの ♪(やさしいある人に)愛してると いわれたこと♪ では、
その「われ」で1オクターブ上の倍音が非常に強く出ていて、
それが声の輝きとも言うべき音色を作り出しています。
同じような現象は、「二重唱(デュエット)」で2コーラス目 ♪…私は思う♪ の「は」
にも感じられます(その部分の最高音はC#ではなくBですが)。
尚、作詞の千明哲也氏はちあき哲也氏の事ですが、なぜこのアルバムでは「千明」と漢字なのか、
岩崎宏美さんにもわからないそうです。
A-4 ワンウェイ・ラブ
作詞:松本隆
作曲:萩田光雄
編曲:萩田光雄
松本隆氏が岩崎宏美さんに初めて提供した1曲です。
このアルバムの発売は太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」が大ヒットして間もない頃であり、
「ワンウェイ・ラブ」の歌詞もそれを意識して書かれたものでしょう(そのように発注された?)。
しかしメロディーやサウンドには「木綿のハンカチーフ」のような軽さや明るさは全くなく、
終始深刻で重々しい空気が支配しています。
イントロがピアノのアルペジオだけなのは珍しいですね。
1コーラス目ではやがてチェンバロ、ベース・ドラムスが加わり、トリプルギターでの間奏の間に
ストリングスが加わり…と、萩田光雄氏が得意とする経時楽器追加型とも言うべきアレンジです。
萩田氏が歌メロも作る場合、コード進行が凝っている楽曲が多いんですね。
この曲でも歌メロ部のコード進行はカウンターラインを強調したベースライン重視型であり、
イントロや間奏、コーダではGmからAm、そしてまたGmへとさりげなく転調しているのがわかります。
萩田氏は「筒美京平氏と仕事をして、歌謡曲でもクラシックの技法を使ってもいいんだ、
とわかった」と発言していますが、「ワンウェイ・ラブ」でもその思想が発揮されている
と言って良いでしょう(それが如実に表れているのが歌メロ部のコード進行なのです)。
歌メロ部はもとより、トリプルギターの間奏があまりに美しいので、この曲に限り
楽譜にその部分も採譜しました(コーダも同じフレーズの繰り返しです)。
A-5 夏からのメッセージ
作詞:阿久悠
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
シングル「未来」のB面として先行発売された曲です。
路線としては前作シングル「ファンタジー」のB面「パピヨン」を踏襲しているようですが、
特にAメロでは歌詞を正しくリズムに乗せて歌う事自体に相当な技術が必要となりそうで、
誰もが気楽に歌える類の楽曲ではないようです。
歌詞の内容がどことなく山口百恵さんの「お元気ですか」を想起させるものがあるのですが、
それはきっとたまたま、ですね(^^ゞ
サビでワウをかけたギターが効果音的に使われているのがわかりますし、
ストリングスやコーラスの動きがいかにも筒美氏らしい、表情の豊かなものがありますが、
全体的には凡庸で「ここが素晴らしい!」と言った点があまりなく、
「やはり(シングルの)B面だな」と言った感じでしょうか。
このアルバムは7月末の発売だったので、歌詞の内容も合っていないと思います。
曲数が足りずに仕方なく入れた、のかも知れませんね。
B-1 ケン待っててあげる
作詞:千明哲也
作曲:穂口雄右
編曲:穂口雄右
当時、岩崎宏美さんはアイドル歌手の一人でしたから、「ケンって一体誰だ!?」と
邪推したファンも多かったのではないかな(^^;)
浮気性な彼を妹のように見守る…との内容の歌詞が現実的かどうかは別問題として、
この曲での岩崎宏美さんの歌唱に後の「聖母たちのララバイ」のような、
捨て身的な愛情がすでに表現できている事に今更ながら驚かされます。
歌メロはシンコペーションを多用し強がりながらも揺れる気持ちを表現したようなAメロ、
ゆったりとした譜割りで確固たる愛情を表現したようなBメロと、
クッキリと分かれていてそこを何の破綻もなく歌い進める歌唱自体が最大の聴きものです。
メロディーやアレンジの組み立て方はやはり筒美氏作曲の「未来」「ファンタジー」などを
手本にしていると言って良いでしょう。
B-2 霧の日の出来事
作詞:阿久悠
作曲:穂口雄右
編曲:穂口雄右
B面の1~3曲目はどれも穂口雄右氏の作・編曲であるからか、
曲の印象としてはどれも似たり寄ったりになってしまっているのですが、
その中ではこの「霧の日の出来事」がやや異色に感じられるのは、
唯一、頭サビの構成だからでしょう(キーも他の2曲が同じで、この曲だけが違います)。
頭サビの終わりで ♪あなたが駆けて行った…♪ と声を伸ばしたまま間奏に入るのが印象的です。
Aメロでは普通の短調の音階・コード進行で淡々と歌い進められ、
Bメロではメジャーセブンスの響きで違う味を醸し出す「哀愁2段攻撃」(勝手な造語です)で
この曲の主人公への共感を促す作りなんですね。
聴いているとシーンが浮かんでくるのは、やはり阿久悠氏の技術でしょうか。
B-3 さよならがビショビショ
作詞:阿久悠
作曲:穂口雄右
編曲:穂口雄右
歌謡曲のタイトルは、形容詞+名詞か「~の~」と言ったものが圧倒的に多いので、
この曲のタイトルは独特でインパクトがありますね。
阿久悠氏の歌詞にはたまに「これ、固くね?」と思える言葉遣いが出てくる事があります。
この曲でも1コーラス目の終わり ♪やはり別れは悲しいものね♪ の「やはり」がそうでしょう。
他には桜田淳子さんの「はじめての出来事」の1コーラス目のサビに出てくる
♪ここまでついて来たが♪ の「が」もそうですよね。
この曲で重要な点は、サビのメロディー ♪いつか見た メロドラマ…♪ が、
A-5の「夏からのメッセージ」で使われているリフと全く同じである事(ミソラドーラ)です。
作曲者が違うので、それがたまたまなのか、はたまた故意なのか? 疑問です。
歌唱について…この曲では最高音がサビでハイDにまで達しているのですが、
2ハーフ構成のこの曲で3回目(最後)のサビ ♪…雨に降られたお祭りみたい♪ において、
「雨」のところでかなり低い音程からしゃくり上げるように歌っているのがわかります。
それは歌詞の内容云々ではなく、レコーディング時の岩崎宏美さんのコンディション(疲労?)
によるものでは、と思えてなりません。
イントロではアコーディオンが使われています。 その音色が使われる事自体も少ないのですが、
アコーディオンに続くのがストリングスであるのも珍しい組み合わせです。
と言うのも、主メロを2種類の楽器で引き継がせる時、どちらかを立ち上がりの速い音、
例えばピアノやギターなどにする方が音色の変化が大きく、印象が強められるからです。
アコーディオンもストリングスも立ち上がりの遅い持続音ですから、例えばラジオなどから
流れてきた時に、ちょっと聴きだと同じ楽器が延々と演奏しているように聞こえるかも知れません。
B-4 美しい夏
作詞:松本隆
作曲:萩田光雄
編曲:萩田光雄
まず、桜田淳子さんが1980年に発表した同タイトルのシングルとは全くの別曲です。
数年後に松田聖子さんのシングル「小麦色のマーメイド」のB面に収められた
「マドラス・チェックの恋人」の原形では、思えるような歌詞です。
松本隆氏の歌詞には時々「コレ何?」と思うものが出てくる事があって(私の無知のためですが)、
他にも「アイビー」(「袋小路」太田裕美)、「ディンギー」(「君は天然色」大滝詠一、
「白いパラソル」松田聖子)などが最初わからなかったのですが(勿論後で調べました!)、
この曲でも2コーラス目の「キャンプ・ストア」がわかりませんでした。
今もハッキリとはわからないのですが…海の家、の事ですか? ご存知の方、教えて下さいm(_ _)m
これを言ってしまうとイチャモンに近いかも知れないのですが…
1コーラス目の歌詞に「夏の服をたたむ指先にポケットの砂がキラキラ零れて」とありますが、
「今は秋」ならばその「夏の服」は洗濯を済ませ仕舞うばかりのはずですから、
ポケットから砂なんて出てくるかな? しかもこぼれるほど?
…申し訳ありません、些細な事が気になってしまう性格で(^^ゞ
作・編曲は「ワンウェイ・ラブ」と同じ、萩田光雄氏です。
この曲でも、やはり歌メロとコード進行、その双方にクラシックの匂いが感じられますが、
歌メロでそれが顕著なのがAメロの ♪青い海が よみがえるの♪ の「海」と「る」における
半音階の使い方でしょう。
サビは歌メロとコード進行が連携して凝っています。
まずF#からAに転調し、2小節で半音下に転調するのを2回繰り返すと言う、
他にはまず目に(耳に)しない手法が使われているんです。
それが歌詞を意識してなのか、それとも曲先で萩田氏の全くのオリジナルな発想なのかは
わからないのですが、それを美しい声で難なく歌いこなす岩崎宏美さんの実力は凄い!
と採譜していて改めて思いました。
ちょっと疑問…2回目の間奏でストリングスが主メロを演奏していますが、
その各楽器のチューニングが合っていないように聞こえてしまうのはなぜでしょう?
B-5 愛の飛行船
作詞:阿久悠
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
アルバムの最後にタイトル曲を持ってくる構成は変わっていますね。
まさに当時の岩崎宏美さんの声の、良い部分だけを生かすように作られた曲で、
まだやっと出ていた程度の低音から、最も輝きを感じる高音まで、
これでもか!と聴かせまくる音の使い方と構成になっています。
岩崎宏美さんは音(声)を揺らぎなくまっすぐ出す訓練をしていたと思われるのですが、
それを特に感じるのが1コーラス目のサビ後半 ♪あなたが 抱き寄せるやさしい胸に♪ で、
特に最高音である「き」の音色は類まれな美しさだと思います。
この曲がそれまでの曲と違う点が、緩急です。
それまでは声が出る限り押しまくるような歌唱であったのが、
この曲ではまるで話し声のような小さな声から、
先述した「き」のようなまっすぐできれいに張った発声まで、
様々な音色と声量で、曲全体をドラマのように演出しているんですね。
全体のサウンドはポール・モーリアのようなイージーリスニングに近いものであり、
特にピアノ(演奏は羽田健太郎氏でしょう)の音色を大切にして
全体を作り上げている印象を受けます。
サビの ♪あ・な・たが~♪ の部分で軽くリタルダンドがかかるあたり、
もしかするとオケは筒美氏の指揮で全楽器が同時録音なのかも知れません。
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このアルバムが制作・発売されたのは、岩崎宏美さんが17歳の時です。
記事冒頭の文言と重なりますが、このアルバム「飛行船」は、その実年齢でしか
表現できないものを大切に作られている、そんな気がします。
デビュー曲「二重唱(デュエット)」から続いてきた、やや子供っぽさの残る声質も、
このアルバムで聴けるものが最後となりました。
次のアルバム「ウィズ・ベスト・フレンズ」はアルバムの構成などはほぼ「飛行船」と同じ
ながら、各作品は明らかに大人っぽさを増し、岩崎宏美さんの声質も大人のそれとなっています。
様々な輝きを感じる「飛行船」は、岩崎宏美さんの全アルバム中でも
最高峰と言えると私は確信しています。
因みに、私はこのアルバムジャケットも大好きです(^^)
「飛行船/岩崎宏美」
レコード会社: ビクター
レコード番号: SJX-10141
発売日: 1976年(昭和51年)7月25日
オリコン最高位: 3位
次回は12月23日に更新予定です。
******************************************
記事には関係ないですが、昨年末にこの季節向けに作ったインストです:
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
"Children in winter" Composed & Performed by Poponta
こんにちは。
まず、全部の曲を譜面に書き出していらっしゃることにビックリです。そして改めて拝見して、その作家陣が錚々たるメンバーですね。40年前は皆さん若手だったのかも知れませんが、それにしてもすごい顔ぶれです。宏美さんに対する力の入れようを感じます。
このアルバム、当時は持っていなかったので何年か前に「飛行船」「ウイズ・ベスト・フレンズ」のカップリングCDで入手しました。なので、「さよならばビショビショ」と、「メランコリー日記」が収録されていません。
カップリングに際して、記録媒体のトータル時間の都合で2曲割愛されたという話は聞いたことがありますが、そうまでしてカップリングアルバムにして復刻したのには、記事の最後に書かれていらっしゃるような、構成が似ているという理由があったのでしょうね。腑に落ちました。
かなり資料的価値のある記事だと思います。
それではまた。
by 小がめら (2018-12-10 17:37)
小がめらさん、こんばんは! コメントをありがとうございます。
宏美さんの復刻CD「ファンタジー」のブックレットに載っているインタビューで、当時
シングルやアルバムが短いスパンで発売されていた事に触れて「どうやって曲を発注
していたんだろう?恐らくみんなが一所懸命に集めて下さっていたんですね」
と語っていますが、売れっ子の筒美さんはきっと順番待ちだったでしょうし、
穂口さんもキャンディーズの作曲などで忙しかったはず…等々、
スタッフの人達が奔走して交渉し、曲を依頼していたのでしょうね…。
当時の歌謡界、音楽界ではそういった苦労をする価値があったから皆頑張っていた、
のかも知れません。
ビクターは桜田淳子さんや岩崎宏美さん、麻丘めぐみさん等の旧譜を2in1にしたCDを
いくつか出していましたね。
特に岩崎宏美さんのアルバムでは1曲あたりの演奏時間が長めだったので、削られて
しまった曲がかなりありましたね。
仕方ない事情としても、「悲恋白書」のアナザーver.である「メランコリー日記」の
ような重要な曲を外してしまったのは、きっとファンには不評だった事でしょう。
楽譜は、本当はイントロや間奏、アウトロなども入れて書きたかったのですが、
時間が無くてそれぞれ1コーラス目の歌メロ部だけにしました。
しかも「未来」は楽譜を書かず…面目ないm(_ _)m
自分なりになるべく正確に作ったつもりなので、参考にしてもらえると嬉しいです。
by ぽぽんた (2018-12-11 23:44)
こんにちは
私は皆さんに比べてあんまり多くの曲を聴き込んで来なかった部類の人間ですが、「あおぞら」「ファンタジー」「飛行船」は当時カセットテープが伸びてヘロヘロになるまでウォークマンで聴いて、それをまた何度も新しいテープに録音し直して聴いたと言う数少ないアルバム達です。
ので、今回の各曲にはそれぞれに一週間ずつ貰ってもコメントを書ききれないくらいの思いがあります。決して記事が詰まらなかったから反応が遅かったのではなく、むしろ逆、書き始めたら途方もない量の文章を書かねばならないと感じてしまって手の出しようが無かったと言うのが実情です。
音楽的に未成熟だった(今もですが)頃に聴いた事もあり、ぽぽんたさんの採譜したメロディラインを拝見すると、自分が口ずさみやすいように改変して覚えていた個所が何か所もありました。
それは今回の記事全体を通してぽぽんたさんが繰り返し岩崎宏美さんの歌唱力に焦点を当てておられる事と無縁ではないでしょう。それほどまでに彼女の声は一つの楽器として演奏されているような正確さと表現力に溢れていました。
筒美氏を初めとする多忙極まりないキラ星のような制作陣を集める事が出来たのも、並の歌手にはとても提供できないような高難度の曲であっても彼女なら歌いこなしてくれるであろう、という作り手側の期待の表れだったのかも知れませんね。
って、これだけだとぽぽんたさん的にはモヤッとしたものが残ってしまうでしょうから、もし出来たら元気な時に一曲ずつでも五月雨式にコメント出来たら良いなと考えてはいますが、今はまるで脳内におもちゃ箱の中身をぶちまけられたような状態でもありますので、果たしてそれをきちんと整理して文章に出来るかどうかは少々自信がありません。
こういう時は音源と楽器を挟んで直接会話が出来たらラクなのにな、と思ったりもします。
まあ、それじゃあ他の読者さんに申し訳が立たなくもあるのですが(苦笑
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by もっふん (2018-12-15 06:44)
もっふんさん、こんばんは!
私も一時期、通勤時にカセットのウォークマンで「飛行船」や「ウィズ・ベスト・フレンズ」、
「パンドラの小箱」などばかり聴いていた事がありました。
本当に自分の好みに合った音楽って、何度聴いても飽きないものですね。
もっふんさんと同じく、私もこの「飛行船」については各曲それぞれ思うところがあり、
1曲ずつ詳細に書きたいところなのですが、本当に切りがなくて(^^;)
楽譜を作ったのは、そのせめてもの気持ちと言った感じでした。
で、この記事を書くに当たって初めて譜面に起こして、各曲の難易さと、
岩崎宏美さんの実力をつくづくと思い知らされた感じでした。
ひとことで「歌がうまい」と言うのは簡単ですが、それが声質によるものなのか、
技術によるものなのか、それとも表現力なのかと色々分析したくなるものですが、
岩崎宏美さんについてはそれらがすべて備わっているように思います。
何かの記事で、岩崎宏美さんには様々な作家が楽曲を提供したがっていた、
と読んだ事がありますが、そのような歌手は実に数少ないことでしょう。
岩崎宏美さんは「楽譜が読めない」と公言していますが、私にはそれが信じられません。
そもそも、昭和の時代、松田トシさんと言う声楽家に習うにあたって、
楽譜を使わないなどと言うことは絶対に考えられないし、
基礎として正しい発声を習得するには楽譜は必需と思うんですね。
なので岩崎宏美さんは「楽譜が読めない」のではなくて、初見で歌うのが苦手なだけでは
と推測してます。
話を戻しますが、「飛行船」の収録曲は、それぞれ実にコピーのし甲斐があります。
特に萩田光雄さんが書いた曲は「このコード進行はどこから持ってきたの??」などと、
楽しくコピーを進める事ができました。
もしオフ会が開けたら、エレピなど持ち込んで「ここがこうで…こんなんですよ」
みたいな講義もどきができたら面白いかも知れませんね(^^)
by ぽぽんた (2018-12-16 23:03)
最近チェックを怠ってました、ごめんなさい(^^;
レコ大見てて急に思い出しました笑
ぽぽんたさんもご存知のように?僕もこのアルバムは何千回聴いたか分かりません。でも次作のウィズ・ベスト・フレンズはたぶん十数回しか聴いてないと思います。それくらい僕の中では完全に違う色のアルバムなんです。
このアルバムでダントツに好きなのが「夏からのメッセージ」で、ヒロリンの全楽曲のなかでもベスト5に入るかもしれません。
イントロがもうたまらない! 凝りまくってますね。
ヒロリンの影響でディスコミュージックを聴き始めて、体の中に黒人のビートが染みついてるせいか、身体が自然に動きだします。
アウトロもまた秀逸で、ストリングスとギターの絡みがたまりません! まだ終わらないで~ってなる笑
筒美京平×岩崎宏美のディスコソング集大成だと思ってます(^^
by マコジ (2018-12-30 21:06)
マコジさん、こんばんは!
あ、私は「飛行船」命ですが(^^;)、「ウィズ・ベスト・フレンズ」もかなり聴いたクチです。
アルバムの構成自体がかなり似ている事もあるのですが、とにかく曲のバラエティが豊かで、
何度聴いても飽きないのは、私にとっては共通する特長でした。
私の解説でちょっと「夏からのメッセージ」をディスるような事を書いてすみませんm(_ _)m
私にとっては、他の収録曲があまりに好きだったもので、元々シングルB面だった
その曲がちょっと違うように感じてしまっていました。
この曲がお好きと言う事は「感傷時代」もお好きでは? それはともかく、初期の岩崎宏美さんの
曲はどれも凝っていて「どれもシングル用に作ったのでは?」と思ってしまいます。
それでは、良い年をお迎え下さい。
by ぽぽんた (2018-12-31 19:08)
あけましておめでとうございます!
「夏からのメッセージ」は最近の若者言葉で言うと「エモい」んですよね。聴くと動物的な感情がふつふつと湧いてきます。
「感傷時代」は夏からのメッセージ以上に好きですよ!!
「スイート・スポット」もベスト5に入るかなあ。
ヒロリンのB面は神曲がほんとに多いですよね(^^
近況ですが、8月に34年ぶりにキーボードを買いました笑
乃木坂46「君の名は希望」のイントロを練習してますが、いまだに弾けません(^^;
by マコジ (2019-01-03 19:09)
マコジさん、あけましておめでとうございます。
私も音楽を創っていて、マコジさんが「夏からのメッセージ」から感じられるようなものを
自分も出せるようになりたい、と考えてしまいました。
「感傷時代」は、私にとっても岩崎宏美B面曲のトップに来る楽曲です。
「スイート・スポット」は軽く歌い流している感じが何とも素敵ですよね。
筒美作品以外でも「夏のたまり場」など、歌謡曲の王道と言う感じで好きなのですが、
マコジさんは如何ですか?
お!キーボードですか(^^) 実は私も、数年ぶりにしばらく眠っていた
シンセサイザーを引っ張り出してあれこれいじっています。
しかしデジモノなので、取説なしだとほぼお手上げです(^^;)
「君の名は希望」のイントロ、聴いてみましたがかなり難しいですね。
ぜひマスターして下さい!
今年もよろしくお願い致します。
by ぽぽんた (2019-01-05 14:54)
僕は遅くなってヒロリンのファンになったので、最初に買ったのが77年の暮れに出たカセットのベスト盤でした。
それのA面の最後の曲がたしか「夏のたまり場」だった気がします。
なので思い入れはたっぷりありますよ。
夏の終わりで切ないところにカセットも終わっちゃう演出にやられました(笑)。
by マコジ (2019-01-08 00:43)
マコジさん、こんにちは! お返事がすっかり遅れてしまいごめんなさいm(_ _)m
77年だったらそんな遅くはないかと(^^) 「夏のたまり場」は「熱帯魚」のB面
だったので、その頃はまだ新鮮な曲だったんですね。 確かにその曲で終わると
切ない気分になりそうですね(^^;)
カセットって結構曲者で、レコードに収録されないバージョンなどが使われている事も
結構多いようなので(私が買った1981年版のカセットにも「万華鏡」のリミックスや
「思秋期」の別ver.が入っていました)、確認されたら如何でしょう。
by ぽぽんた (2019-01-12 15:44)
ここに書き込むのはマナーに反するという気がするのですが、お許しください。
榊ひろとさんの還暦祝いを近々やるんですけど、もし伝えたいことがあったら伝えますよ(^^
by マコジ (2019-02-06 20:01)
マコジさん、こんばんは!
全然大丈夫ですよ(^^) <マナー
榊ひろとさんですか! 私は「筒美京平ヒットストーリー」を持ってます。
質問、考えておきますね(^^)
お知らせをありがとうございます!
by ぽぽんた (2019-02-08 00:08)