男の子女の子 / 郷ひろみ

前回が松田聖子さんだった事は無関係です(^^;)



「男の子女の子」は郷ひろみさんのデビュー曲で、1972年8月に発売されて
オリコン最高8位、同100位内に28週でチャートイン期間の売り上げが約28万枚を
記録するヒットとなりました。


郷ひろみさんは歌手デビューの前にNHK大河ドラマ「新平家物語」に出演していたり、
フォーリーブスのバックとしてステージに出演したりと、まずルックスや
キャラクターを知られてから満を持しての歌手デビューだったようです。
そのあたりは現在のジャニーズとほとんど同じだったんですね(^^;)


私はそれらについては全く知らなかったのですが、レコード店で初めてこの
「男の子女の子」のジャケ写を見た時、小学5年の分際で「男か女かよく
わからないけど、きっと人気が出るんだろうな」と何となく思った事を、
今もなぜかよく憶えているんです。

その後テレビで頻繁にその声を聞くようになるわけですが、その当時の
私の感想は「変な声！」だったんです(^^;)


「男の子女の子」は好き嫌いに関係なくとても覚えやすい曲ですね(^^)
作詞がザ・ピーナッツ加山雄三さんの一連のヒット曲、今でもオリコン1位の
最長在位記録が破られていない大ヒット曲「恋の季節」（ピンキーとキラーズ）
などで知られる岩谷時子氏なんですね。


そして、今考えると必然にも思えるのですが、
筒美京平氏が作家・サウンドプロデューサーとして、
このデビュー曲から5年後の「洪水の前」まで郷さんのシングル曲を
書き続ける事になるんですね。


今になって改めて聴くと、この「男の子女の子」は郷さんの声質を
生かし切った曲である事がわかるんです。

それは音域云々よりも、どの音が郷さんらしい声になるかという事が
歌詞との組み合わせで練られていると思うんですね。
特に ♪ヘイヘイヘイ　ヘイヘイヘイ♪ はそのメロディーと声によって
大きなインパクトを作っていて、そこだけで「郷ひろみだ！」とわかる
ようなフレーズになっている、と言えます。

♪君たち女の子♪ で「Go!Go!」 ♪僕たち男の子♪ で「Go!Go!」と
かけ声がはまるようになっているのは勿論、計算されての事ですよね(^^)

メロディーが全体としては平易で流れも良いので、アレンジには
派手な音のサックスを使ったり、郷さんの声質とは対照的な女性コーラスを
起用したりで「どこか引っかかる」「耳に残る」サウンドが構築されています。

間奏でのギター2本＋ベースのユニゾンは短いながら聞きものです(^^)

転調直前の ♪Go!Go!Go!Go!♪ には郷さんの声も聞こえますね(^^)


やはり何より、特にデビュー時には郷さんの声が非常に個性的に感じられ、
それが自らも「変わった声が好き」と認める筒美氏の創作意欲に結びついた事は
間違いないと思います。

現在も郷さんの声質は当時とさほど変わっていないようですが、
音域がとても広くなっているんですね。

今の郷さんには筒美京平氏はどのような曲を書くか、
非常に興味があります(^^)


「男の子女の子」
作詞　：　岩谷時子
作曲　：　筒美京平
編曲　：　筒美京平
レコード会社　：　CBSソニー
初発売　：　1972年8月1日

コメント 11

ぽぽんたさん、こんばんは。
オリジナルカラオケ欲しさに、数年前に発売された、紙ジャケシングルBOXを買い揃えてしまった私です（笑）。
ぽぽんたさんもお持ちなのでしょうか。
この曲のカラオケを初めて聞いたとき、歌入りよりも楽器の音が際立って聞こえたのがとても印象的でした。
私は、90年代にヒットしたバラード作品が気に入って、それから過去の作品も聞き始めたクチなのですが、70年代の作品も、あらためて名曲が多いなぁと思います。
by Tetsuya (2010-08-08 21:05) 

Tetsuyaさん、こんばんは！

私はBOXは持っていないんですよ(^^;)　私は「男の子女の子」の次に発売された
「小さな体験」がとても好きで、以後レコードは買わないまでもFMなどでよく聴いて
いました。　「魅力のマーチ」や「モナリザの秘密」あたりは小学生にはとても
難しい曲に聞こえたものです。　筒美京平氏が郷さんの可能性を探っていた時期の
曲なんだな、と今になるとわかります。　そして、今聴くととてもいいんです(^^)

by ぽぽんた (2010-08-08 22:59) 

こんばんは！！！ 久々です。 参加しなくても、更新される内容や、皆さんのコメと、それに対するぽぽんたさんの返信コメ、毎回愉しく拝見させて頂いてます。(^O^) 桜えびさんの電話交換士絡みの時間制限電話の話、実に興味深かったし、 なかやまさんの「手紙」歌詞中の逃がした小鳥については、俺も子供心に人間のエゴを痛感し、共感しておりました。 さて、「男の子女の子」ですが、まず、この歌詞の際立つ部分は、君と僕の１対１ではなく、「複数形」で呼び掛けてる、グループ交際を連想させる設定です。 「♪おいで遊ぼう」と来てるから、交際と言うよりも、単に皆で楽しく騒ごうよと言う事なのかも。 イチ押しアイドルのデビュー戦略としては、（しかも夏！）この上ない楽曲ですね。 イントロから既にワクワクもんの売れセンですし。 「変な声」は、俺も当時同感でした。(^^) 郷 ひろみの楽曲は、筒美京平作品について言えば、どれも名曲で、B面も手抜き無しの出来栄え。A面曲では「恋の弱味」「寒い夜明け」が特に好きでした。「寒い～」はミディアム・ソウルの傑作B面「南の果実」共々、カップリングとしても最高です。 当時はあまり好きでは無かった「君は特別」も今聴くと、良く出来たディスコ・ナンバーですね。B面で個人的によく歌ったのは、 「夏の一日」（A:誘われてフラメンコ）でした。(^^)
by 青大将 (2010-08-08 23:07) 

筒美京平氏って、クセのある声質を調理するのが
上手いですよね～
平山三紀さん　郷ひろみさん　松本伊代さん
いずれもプラスチックボイスですもんね

by オリ２５ (2010-08-09 01:09) 

そうですね、最近は発売されてる物の紹介が多いんでしょうかね？
出来れば、この番組でしか聞けなかったようなオリカラが聞けたらもっと嬉しいです！
まっ、紹介してい楽曲もこの番組でやっていたものなのかもしれませんが・・・。

どちらにしても、ぽぽんたさんの紹介する曲は自分も好きな曲ばかりです！
by テッチ (2010-08-09 10:50) 

青大将さん、こんばんは！　お久です(^^)

そうですね、「君たち」「僕たち」と複数形という変わった設定ですね。　もしかすると
当時の郷さんのイメージ作りの一環として、人間ではなく童話に出てきそうな天使の
ようなものを聴き手に想像させる意図があったのかも知れません。　エンジェルの
イラストがよく使われていましたし(^^)

筒美京平氏は郷さんに限らず、Ａ面とＢ面の使い分けがすごく巧みだと思うんです。
Ａ面では思い切りコマーシャルに、Ｂ面ではそのアーティストの力量を知らしめると
言った感じかな。　私は正直、郷さんのＢ面曲はほとんど聴いた事がないの
ですが、他のアーティスト、例えば麻丘めぐみさん、南沙織さん、岩崎宏美さん等、
どれを聴いても見事です(^^)　逆に言うと、よく話に聞くようなＢ面の方が売れて
Ａ面とＢ面がひっくり返る、なんて事は筒美氏の作品ではほとんど無いんですね。

因みに私にとってのＢ面大賞は、チェリッシュ「ひまわりの小径」C/W「コスモス」
です(^^)

by ぽぽんた (2010-08-09 23:34) 

オリ２５さん、こんばんは！

筒美氏自ら「変わった声に惹かれる」と仰っているほどですし(^^;)　しかし恐らく
ただ「変わった声」というだけでなく、筒美氏が作るフレーズとぴったりはまって
個性を発揮できる事が大切なのでしょうね。

南沙織さんの声は「美声」という評価を見た事がありますが、当時小学生だった
私には十分「変わった声」というか「変わった発声」でした。　そういう点も意外と
大切かも知れません。

by ぽぽんた (2010-08-09 23:41) 

テッチさん、こんばんは！

何ヶ月か前にブログ上でお知らせした事なのですが、「サウンド・イン・ナウ」から
エアチェックした音源は限りがあるので（私の場合、録音し損ねた曲も多数あり
まして(^^;)）、今は2週に1曲のわりでエアチェック音源、他はそれ以外の音源を
使っているんです。

その選曲には、複数の市販ＣＤに収録されているものや、いつでもどこでも手に入る
ような曲はなるべく避けているつもりなんです。　が、気付くと意外なＣＤに収録
されていたりする事もあり、全部は調査しきれない事が多いので、その辺は
ご了承下さい。

良かったらこれからも見に来て下さいね(^^)

by ぽぽんた (2010-08-09 23:49) 

筒美京平氏の郷ひろみへの提供作品の嚆矢ですね。
GO　GO　GO！

も大変に結構ですが、渋いところで「花とみつばち」をリクエストします。

男性の低音のババ・ババというコーラス部分がいいですね。
是非とも宜しくお願い致します。
by Tokyorose1435.23 (2010-09-01 12:51) 

筒美京平作品の渋いところで「花とみつばち」
リクエストします。是非とも宜しくお願い致します。

by Tokyorose1435.23 (2010-09-01 12:54) 

Tokyorose1435.23さん、こんばんは！

「花とみつばち」と「渚のバルコニー」についてですが、選曲の参考にさせて
頂きますね。

両方とも今では季節的に時機を逸している感があるので、採り上げるとすると
来年になります。　申し訳ありません。

今後もどうぞよろしくお願い致します。

by ぽぽんた (2010-09-01 23:28)