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別れの朝 / ペドロ&カプリシャス

この曲は「サウンド・イン・ナウ」で放送されたのかな?

別れの朝.jpg

「別れの朝」はペドロ&カプリシャスのデビュー曲として1971年10月に発売され、
翌年の2月から3月にかけてオリコンのシングルチャートで4週連続1位となり、
同100以内27週で55.7万枚の売り上げを記録する大ヒットとなりました。


この曲はオーストリアのアーティスト、ウド・ユルゲンスの「夕映えのふたり」のカバーで、
そのオリジナル盤もオリコンの17位まで上昇するヒットとなりました。


「別れの朝」がヒットした当時、ペドロ&カプリシャスは歌番組によく出演していましたが、
今でも私にとっては謎の多いグループなんですね。
しかしそのサウンドはおしゃれ、そして落ち着いていて、
大人が聴いて楽しめる音楽なんですね(^^)


「別れの朝」のリードヴォーカルは前野曜子さん(故人)。 
一部の書籍に「かとうなお」と書いてあるものがありますが、それは間違いです。

前野さんは1973年に突然グループを脱退し、次に加入したのが高橋まりさん、
現在の高橋真梨子さんです。
高橋さんは当時、その髪型からか「歌う紫式部」などと言われていましたっけ(^^)


「別れの朝」は高橋まりさんがリードヴォーカルであるバージョンもあります。
オケは同じで、前野さんバージョンでコーラスだった所に
別の音が差し替えられている部分がある程度です。
ベスト盤には高橋さんバージョンが採用される事が多いようです。

私は個人的には、高橋さんのヴォーカルはわりと前野さんのそれと似ているし、
そつなく歌っておられるので良いと思いますが、この歌の持ち味である
「切なさ」の表現にかけては、前野さんバージョンの方が勝っていると今も思っています。


アレンジはジャズピアニストであり作・編曲者でもある前田憲男氏です。

「別れの朝」を聴く限りはジャズっぽい感じはあまり受けないのですが、
ストリングスとブラス、そして時々入るエレキギターとピアノが
陰影のようなものを醸し出し、オケだけでどこかストーリーが感じられる気がします。
冒頭のトライアングルも独特の雰囲気を出す事に一役買ってますよね(^^)

しかしオリジナル・カラオケにはコーラスが入ってなくてちょっと残念(^^;)


「別れの朝」
作詞 : ウド・ユルゲンス
日本語詞 : なかにし礼
作曲 : ウド・ユルゲンス
編曲 : 前田憲男
レコード会社 : ワーナーパイオニア
初発売 : 1971年10月25日

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コメント 14

ゆうのすけ

深い~~~っ。音数は多くないのですが、厚みがありますよね。人工的に作られた音じゃないですもの!私も、この歌だけは、前野曜子さんのVersionの方が好きですね!^^マスターテープが劣化されてるとの理由で、あまり前野さんのVersionって、クリアに聴けないのが残念です。ワーナーが、それまでの東芝音楽工業(現EMI)の1 レーベルだったところから、パイオニア・渡辺プロとともに独立し、新興ながら 小柳ルミ子 ペドロ~、辺見マリ などヒットさせ頑張ってた時代ですよね。次年、アグネス・ムーブメントが起きますしね!渡辺プロダクションの勢いも凄かったですね。 SMSレコードで、ちょっと大変になるのですが・・・。^^


by ゆうのすけ (2010-03-21 22:32) 

ぽぽんた

ゆうのすけさん、こんばんは!

この曲に限らず、この時代の曲はオケもすべて人の演奏ですから、オケだけでも
音楽的に十分な価値があるんですよね(^^)
音質的に問題があっても、ベスト盤では前野さんVer.を使ってほしいな、と思って
しまいます。 超個人的な気持ちなのですが、前野さんの「別れの朝」は、大きな
装置よりもラジカセで聴く方が、なぜか心にしみてくるんですよ(^^;)

私のワーナー初体験は小柳ルミ子さんの「わたしの城下町」でしたが、当時子供
だった私でも、レコードのレーベルに新しいものを感じたんです。 そうそう、私は
アグネスさんの大ファンだったので、ジャングルのような絵のレーベルも大好き
でした(^^)

SMSレコードについては、アーティストに無断で移籍という事態もあったそうで、
かなり混乱したようですね。 この頃から、レコード会社のレーベルの価値が少し
ずつ変化してきたような気がします。

by ぽぽんた (2010-03-22 00:12) 

ゆうのすけ

ありがとうございます。そうですよねレーベルに惹かれたりもしました。ワーナーレーベルは、華やかで、小柳さん・・・のちに明菜ちゃんなどのリプリーズレーベルは、シックで!音楽も、盤の柄も!

ひとつ嫌だったのが・・・今も苦手なんだけど、小坂明子さんらの エレクトラ レーベルのシングル盤の方! アルバムは良いんですよ!アゲハ蝶で。でも・・・回転する度、幼虫が・・・、にゃはは~ き~ き~!・・・
ぽぽんたさん、もうすぐ桜の季節で。(笑)ひゃ~!^^
by ゆうのすけ (2010-03-22 03:23) 

ぽぽんた

ゆうのすけさん、こんにちは!

知ってますよ、そのイモムシレーベル(^^) 私は兄が買ってきたカーリー・サイモン
のシングル「うつろな愛」でそれを初めて見ました。 確かにキモいですねぇ(^^;)
あと、昔から気になっていたのが東芝のエクスプレスです。 あのマークって矢印
みたいなのに、レコードの回転方向と逆じゃないですか(笑)

シックでかっこいい!と思っていたのはRCAです。 和田アキ子さんのシングルを
よく買っていたんですよ。 話がズレますが、和田アキ子さんはアイドル時代の
LPをCD化してもらいたいものですね。

by ぽぽんた (2010-03-22 13:38) 

オリ25

この曲大好きなんですよね カラオケでも十八番にしてます

僕も前野さんバージョンがいいですね
ハスキーなボーカルが、より一層女の情念を感じます

イントロの出だしストリングスが♪シャンシャンシャンと
入ってくるところからして、欧州の香りがしてきますね
前田さんのアレンジではサーカスの「Mrサマータイム」も
手掛けてましたよね 
おフランスな感じの作品では、よく起用されてたんでしょうか

前野曜子さんの作品では、
アニメ・スペースコブラの主題歌が絶品です
お亡くなりになられているのが、残念でなりません
by オリ25 (2010-03-22 17:47) 

なかやま

いい詩ですね。さめた紅茶飲み干し…の部分が好きです。この頃、月刊の明星か平凡で、平田隆男とセルスターズを青い三角定規んp女性4人が座談会やってたの覚えてます。前野曜子さんが「遠征の際、男どものなかなので特に生理のときはこまっちゃう」といっていたのを覚えています。自分が中学1年か2年だったので妙にドキドキしたことも。ぽぽんたさんと同じで、高橋さんより、前野さんの方が好きです。哀愁があり少しかすれた声が私にとっては当時を思い出す名曲のひとつです。合掌。
by なかやま (2010-03-22 21:52) 

ぽぽんた

オリ25さん、こんばんは!

この曲のオリジナル、「夕映えのふたり」を聴いてみると全然雰囲気が違うんです
よね。 重くて、どことなく「ゴッドファーザー愛のテーマ」に似ていたりします。
前田氏のアレンジはとても品が良くドラマティックで、歌詞ともぴったり逢っていて
原曲を完全に創りかえた感じがします。

前野さんのヴォーカルはかなり独特ですね。 このような雰囲気を持つ歌手は今は
全然いない気がします。 もっといろいろな曲を聴きたかったですね。

by ぽぽんた (2010-03-22 23:47) 

ぽぽんた

なかやまさん、こんばんは!

そう言えばセルスターズの「悪魔がにくい」とベドロ&カプリシャスの「別れの朝」は
ほぼ同時期のヒットでしたね(^^) 青い三角定規の「太陽がくれた季節」はその
半年くらい先だったかな?

皆さん、やはり「別れの朝」に関しては前野さんバージョンがお気に入りのよう
ですね!私と同意見の方が多くて嬉しいです(^^) この曲はFMの歌謡番組を
ラジカセで聴いたのが最初だったのですが、子供だった私にもすごく伝わって来る
ものがあったんです。 名曲って、そういうものなのかも知れませんね。

by ぽぽんた (2010-03-22 23:53) 

阿久秀&筒木享平

作家になった、なかにし礼さんの新作「世界は俺が回してる」に、「別れの朝」(この小説では、もとの題名は「ミュージック・プレイ」になっています。)の録音のときの様子が出てきます。(p 322~326)それによると、前田憲男さんがストリングスを指揮し、それに合わせてペドロ&カプリシャスと前野曜子さんの演奏と歌を録音し、一発オーケーだったとあります。つまり、同時録音をしたことになり、カラオケは存在しないことになります。でも、小説は、脚色してあるものなので、それが、事実と違うこともあります。

この小説によると、前野さんver.の原版製作費120万円を出したのは、ワーナーではなく、木村明子というペドロが所属するプロダクションの社長だそうです。このあたりにも、前野さんver.が使われにくい理由があるのかもしれません。

オリカラを聴いて思ったのですが、ジャズ感覚の洗練されたピアノの演奏は、前田憲男さん自身が弾いているように聴こえます。ペドロ&カプリシャスにもキーボード奏者はいたようですが、レコーディングでは、違う人が演奏することもあるようです。

とにかく、私にとっては、謎の多いオリカラです。
by 阿久秀&筒木享平 (2010-05-03 20:39) 

ぽぽんた

阿久秀&筒木享平さん、こんばんは!

私は一つ、謎が解けました(^^) このカラオケ、バックコーラスが全く入っていない
ですよね。 私の推測ですが、恐らく演奏はメンバーでなくスタジオミュージシャン
だと思うんです。 で、メンバーによるコーラスと前野曜子さんのリードヴォーカルが
同時進行でオケにかぶされた、という事だと思います。 
で、同時録音であっても、マルチトラック(この当時だと4か8トラックでしょう)を
使えばオケ・コーラス・ヴォーカルと別々に入れられるわけで、そのマルチに録音
されたコーラスとヴォーカルをミュートすればカラオケになるわけです。 カラオケに
コーラスとヴォーカルが全く聞き取れないのは、音のかぶりを防ぐために違うブース
に入って歌ったからでしょう。

確かに最後の♪あなたの目を見ていた♪の部分はリズムブレイクになってオケと
ヴォーカルが合わせにくいんですよね。 同時録音で、ヴォーカリストが指揮者を
見ていればそれも問題ないわけです(^^) その分、このオリカラではかなり
その部分は歌いにくいですね。

権利関係は本当に難しい問題のようですね。 原盤権は録音されてから50年が
期限だそうなので、あと12年ほど待てば前野さんver.も自由に使える、という
事になるのでしょうか(^^;)

ピアノ、確かにとてもおしゃれですよね。 私も前田憲男氏のプレイである可能性が
高いと思います。

by ぽぽんた (2010-05-04 00:50) 

Marco Polo

ペドロ&カプリシャスのボーカリスト
そういえば途中で変わりましたね、
すっかり忘れていました。

それに「別れの朝」がカバー曲だったことも知りませんでした。
でもヨーロッパの曲と分かり納得しました。


by Marco Polo (2010-05-09 03:50) 

ぽぽんた

Marco Poloさん、こんばんは!

前野曜子さんは2年足らずの在籍だったので、「ペドロ&カプリシャス」と言うと
高橋真梨子さんが歌っていたグループ、というイメージが強いかも知れません。

「別れの朝」が「夕映えのふたり」のカバーである事は、私は当時にテレビで話を
聞いて知っていました。
ペドカプ版はオリジナルの重さが消えてうまく歌謡曲として消化されている気が
します(^^)

by ぽぽんた (2010-05-11 18:43) 

青大将

今日は休みなので連投です。 (^^; このイントロって、汽車(それも、何故か蒸気機関車)が遠くからゆっくり近づいて来るイメージがあるんですよ。 俺もこの曲に限っては、高橋まり よりも、前野曜子のオリジナルの方が しっくり来ます。 でも、高橋真梨子が現在もステージで「ジョニーへの伝言」「五番街のマリー」と共に、この曲も歌って呉れる事は喜ばしいですね。 前野曜子は酒で身を滅ぼし、早くに故人となってしまいましたが、その死を知ったのは死後5年経った小雨の降る朝、運転中に聴いたラジオ番組からでした。 その時流されたこの曲は、その日一日中、頭にこびり付き離れませんでした・・・・。 ところで、この曲が大ヒットして居た時期、未だ6才だった俺は、歌詞中の♪ちぎれるほど 手を振るー に、戦慄を覚えてて、手って、振り過ぎると 千切れるものだと、 マジで思ってました。 o(≧∀≦)o そういえば、「飲み干す」、「交わす」という言葉は、この歌から拾いました。(^^; ペドロ&カプリシャスの楽曲は、’75年のシングル「手紙」 がいちばん好きですが、高橋真梨子が作詞を手掛け、メンバーのギター・テクニシャン古城マサミが作曲した「愛をつくろうメキシコで」なんて曲も忘れがたく、「陽かげりの街」や、高橋脱退後のシングル「やさしい魔女たち」(’79年)も好きでした。高橋まり時代にアルバムでカバーした、キャロルキングの「きみの友だち」は本家のオリジナルをも凌ぐ出来で、これを聴いてキャロルキングの「タペストリー」(CD)買ったぐらい。「わたしは旅人」も、♪シャラララララの箇所にバート・バカラックの「ディス・ガイ」の要素が含まれてて、心地良く、好きでした!(^O^)/ 「別れの朝」を起点に展開されたこのバンドの名曲の数々はもっと評価されるに値するのではないのか!と時々思います。 確かにぽぽんたさんの仰っしゃる様に謎の多いバンドではありますけど。(^^; あ、YouTubeにもその後、また様々な演奏をアップされてるんですね、 去年の夏か秋口頃にアップされてるものを片っ端から聴きまくり、一応は制覇したのだけれど・・・明日にでもゆっくり『その後』を堪能させて戴きますね。(^^)
by 青大将 (2011-04-16 13:14) 

ぽぽんた

青大将さん、こんばんは!

私はこの曲は小学4年の時に聴いたのですが、映画のシーンのようなイメージを持った
のを憶えています。 当時、午後2時からテレ朝(当時はNET)で毎日洋画が放映されて
いて、洋画好きだった母と毎日観ていたんです。 今思うと本当に色々な映画を観ていて、
その中のどれかのシーンが思い浮かんだのかも知れません。

歌詞はやはり映画的な感じで、私も「ちぎれるほど手を振る」とか「紅茶を飲み干す」などと
いうところはとても印象的でした。 話し言葉ではあまり使わない言葉ですよね。

アルバムもよく聴いておられますね(^^) 私は持っていないのですが、選曲的に
昔から興味があったので、近いうち改めて聴いてみようかな、と思っていたところです。
それにしても、あの高橋まりさんが今日のようなベテラン歌手になるとは、当時は
全く想像していませんでした。 やはり実力がある人は残るんですね(^^)

最近ちょっと調子に乗って(^^;)、週一くらいのペースでYouTubeにアップロードして
いたので、ぜひ聴いてみて下さい。
しかし暖かくなってくると、ピアノが古いために押すとくっついて戻らなくなる鍵盤が出てきて
まともな演奏が難しくなるんです。 なかなか新しいピアノも買えないし、私にとっては
結構大問題な季節になっていきます(>_<)

by ぽぽんた (2011-04-16 22:22) 

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