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ファンタジー / 岩崎宏美

「木綿のハンカチーフ」と並んで、「およげ!たいやきくん」の超大ヒットのおかげで
オリコントップになれなかった曲ですね(^^;)

ファンタジー.jpg

「ファンタジー」は岩崎宏美さんの4枚目のシングルとして1976年1月に発売され
オリコン最高2位、同100位内に17週ランクインし、39.3万枚の売り上げとなる
大ヒットでした。


時系列の歌詞が斬新で、通して聴くと3分間小説のようですね(^^)

岩崎宏美さんの楽曲には、この後にも「思秋期」「あざやかな場面」、さらに
アルバム曲ですが「学生街の四季」など、歌詞の中で時が流れる曲がいくつかあり、
それらは聴く人に当事者のような感覚を持たせる事に成功しているように思います。

特に思い出を大切にする人にとっては、歌詞の内容がより身近に感じられるのはないかな。


そして曲とアレンジ。 アイドル歌謡の範疇に入れるには高度過ぎる楽曲なのですが、
流れが良いので難解には感じないですよね(^^)

筒美京平氏ご自身、ヒット曲になる条件として「流れが良い事」を挙げています。


イントロのギターからカッコいいですよね(^^)
ひと昔前はどのアマチュアバンドも一度はコピーした定番曲、ドゥービー・ブラザーズの
「ロング・トレイン・ランニン」のイントロがヒントでは?と思うのですが、
筒美氏の作品はイントロに印象的なフレーズ、サウンドを持ってくる事が多いんですね。


曲の構成上、最大の特徴は2回の転調でしょう。

2コーラス目が終わったところで半音上に転調というパターンならば数多いですし、
同じ筒美氏の作品で麻丘めぐみさんの「森を駈ける恋人たち」では1コーラス目に続く間奏で
唐突に半音上に転調する…と言った例はありますが、
同じ曲の中で2回半音上に転調というパターンは、邦楽のシングルA面曲では少ないと思います。


面白いのが、この曲は1コーラス単位でみると、音域が1オクターブしかないんです。
転調が2回あり、やっと9度。

それは当時、まだ岩崎さんは変声期の前で、低音域がまだ十分出なかった事、
そして最大の売り物だったハイトーンを生かす目的があった事が、
作曲する上での条件・制約となっていたのでしょう。


細かい事ですが、デビューから5年間くらいは、岩崎さんの「決め」の音は上のC#で、
多くの曲でそれが守られています。


アレンジが凝っていて、特にストリングスとシンガーズ・スリーのバックコーラスは
転調するたびにフレーズがどんどん変わります。
またフルートは、出番は少ないが重要なフレーズを担っています。


2回目の間奏の時、左チャンネルからギターソロが聞こえますが、
シングルのミックスではそれは控えめで、、ストリングスとコーラスが目立っていますよね。

1984年に発売されたベストアルバム「ダル・セーニョ」に収められたリミックス
バージョンでは、そのギターソロは音量が大きめに、またショートディレイで
左右に広げて、やっとその重要性に光が当たったようなミックスとなっています。


メロディーに注目すると、「センチメンタル」から始まった16分音符の早口フレーズが
この曲でさらに多くなっています。 

それは ♪心に感じた~あなたのまなざしを♪ とのようなフレーズで、
岩崎さんの他の曲では「未来」「霧のめぐり逢い」「ドリーム」など、
またシングルB面曲やアルバム曲にもそれは多く見られて、
岩崎さんの初期における一つの個性にもなっていると思います。


細かくチェックしてゆくほどにこの曲の高度さが見えてくるのですが、
そのわりに親しみやすさが失われないところがプロの仕事、でしょうか(^^)


1976年2月オンエア。


「ファンタジー」
作詞 : 阿久悠
作曲 : 筒美京平
編曲 : 筒美京平
レコード会社 : ビクター
初発売 : 1976年1月25日

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Marco Polo

「ファンタジー」はカタカナ路線の中でも
一番ディスコティックでノリノリですね。
当時大学受験の帰りに歌いながら帰った記憶があります。

B面の「パピヨン」も大好きです。
「ロマンス」B面「私たち」から
「ドリーム」B面「スイート・スポット」までは
両A面でもいいほどです。
いかに筒美京平先生が力を入れていたか分かります。

初めてのベスト盤で「二重唱」から「ドリーム」まで入ったアルバム
『岩崎宏美ベスト・ヒット・アルバム』でよく聴いたので
片面はB面曲のオンパレートで
オリジナルアルバムを聴いているようでした。
http://www.hifido.co.jp/KW%A5%D5%A5%A1%A5%A4/G/J/220-10/C09-44147-21103-60/

最近のコンサートではあまり歌わなくなりましたが
数年前コンサート後の握手会で直接
もっといろんなヒット曲たとえば「ファンタジー」や
「霧のめぐり逢い」を聴いてみたいと提案しました。
昨年の2009年コンサートツアー「Thanks」では
「霧のめぐり逢い」が聴けてよかったです。
by Marco Polo (2010-01-24 21:08) 

ぽぽんた

Marco Poloさん、こんばんは!

「ファンタジー」の頃は作家、スタッフを巻き込んで上昇気流に乗っている感じで、
勢いとはこういうものだ!という感じですよね(^^)

「センチメンタル」のコメント欄にいろいろご紹介下さり、ありがとうございます!
ビクターは紙ジャケ復刻は後発でしたが、やり始めると徹底的ですよね(^^)
私は、岩崎宏美さんの紙ジャケはCD化された「ダル・セーニョ」欲しさにせっせと
買いました。 そして届いた「ダル・セーニョ」はおまけがてんこ盛りでとても嬉し
かったんです(^_^)v

LPは、私は1978年に発売された「ベストヒット・アルバム」を買ったので、その頃の
最新曲が「あざやかな場面」で、B面曲は「私たち」だけでした。
シングルB面も本当に名曲揃いですね。 私はやはり「月見草」が好きです。
次が「感傷時代」、次が「夏のたまり場」かな。 林哲司さんらしいアレンジが聴ける
「白夜」も大好きです。

今の年齢で「霧のめぐり逢い」が歌われると、若い頃とは違った意味合いが出て
来そうで興味深いですね。

by ぽぽんた (2010-01-24 23:06) 

オリ25

これ、全てがカッコいいですね~ 言う事なしです
イントロで楽器が段々多くなっていくところや
クラヴィネット?の音色が非常にツボでございます

ぽぽんたさんの解説、痒いところに手が届くような感覚
コーラスが1~3番すべてフレーズを変えている・・・や、
切ない表情を出せる音域の考察 など 感涙です

女性コーラスって、70年代まではシンガーズスリーの独壇場
80年代になると 僕の崇拝しているEVEの時代ですね
パピヨンあたりはEVEのコーラスでも聴いてみたいなぁ
by オリ25 (2010-01-25 12:52) 

ぽぽんた

オリ25さん、こんばんは!

私の拙文を熟読して下さっているようで、ありがとうございます(^^) もし不服な
箇所などありました時には、容赦なく指摘して下さいね。

EVEというと「素敵な気持ち」などでバックコーラスを担当していますね。
シンガーズ・スリーよりも「立つ」声が特徴のようなので、リードヴォーカルにかぶる
コーラスよりは掛け合いのようなコーラスの方が向いているかも知れませんね(^^)

by ぽぽんた (2010-01-26 00:01) 

なかやま

ぽぽんたさん、
ご無沙汰です。久々に投稿。このカラオケかっこいいなあ。女性コーラスの賜物ですね。Great! 岩崎宏美さんのこのあたりの歌って今となってはあまりラジオからの流れないし忘れてしまっていますね。センチメンタルやすみれ色の涙、二十歳前、とか本当にいい歌あるので忘れないで歌ってほしいものです。
by なかやま (2010-01-27 01:22) 

ぽぽんた

なかやまさん、こんばんは! このところパタッと音沙汰がなくなってしまわれて
いたので心配していました(^^;)

私も岩崎宏美さんの楽曲はいろいろな意味で、初期の作品が一番充実している
と感じています。 ライブでは結構この頃の曲も披露されるそうなのですが、
テレビでももっと歌ってもらいたいものですね。 個人的には、初期のアルバムに
収録されたまま埋まっているような曲もぜひ、今の歌唱で聴いてみたいです。
例えば、「あおぞら」に収録されているディスコ路線の曲「涙のペア・ルック」など、
なぜシングルにならなかったのか不思議なくらいの良い曲なんですよ(^^)

by ぽぽんた (2010-01-28 00:03) 

カサノバM

ぽぽんたさん、皆さんこんにちは。

今週は、Live DVDの発売や諸事繁忙のため、お邪魔する事が出来ずにおりました。
その間に「ファンタジー」がエントリーされていて、またまた興味深く拝読させていただきました。

オリ25さんのおっしゃる通り、そうそうそうなんです!と共感する事ばかりで、細やかな楽曲の分析力には只々感心致すところです。

「ダル・セーニョ」私もしっかりと2枚ゲットさせていただきました♪
EVEのお三方は私も大好きで、EVE版「パピヨン」ぜひ聴いてみたいですね。
「未完の肖像」も確か…ですよね?

共感出来る方々のコメントを読んでいるだけでも、どっぷりと至福に浸る事が出来ます。
皆さん、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
by カサノバM (2010-01-30 13:36) 

ぽぽんた

カサノバMさん、こんばんは!

私も書いていて、共感して頂ける方からコメントを頂戴するととても嬉しくなります。
もしよくわからない箇所や意味不明に思える文などありましたら、遠慮無くご指摘
下さいね。

「ダル・セーニョ」はアナログレコードで発売されてすぐに買いました。 これには
「夏に抱かれて」のリミックスだけが2枚目に入っていたので、カセットにリミックス
ばかりをまとめて聴いていました。 これがCD化されるのが永年の夢だったので、
とても嬉しかったんです(^_^)v

そうそう、「未完の肖像」のコーラスもEVEかな、と思ったのですが、今いち確証が
なかったので書かずにいました。 やはりそうですか!?
意外と桜田淳子さんの「リップスティック」のコーラスをEVEに差し替えて頂ければ、
全然違った感じになって楽しいのではないでしょうか(^^)

by ぽぽんた (2010-01-30 20:25) 

カサノバM

ぽぽんたさん、皆さんこんにちは。

今日は「ファンタジー」のほうへお邪魔致しました。
こちらこそ、お立ち寄りいただいた上にコメントまで賜り、本当にありがとうございました。
細々とではありますがあんな感じでやっておりますので、お気軽に遊びに来ていただけましたら幸いです。

「ダル・セーニョ」のリミックスには、スタッフ側のファンへの配慮と思いがあったとは、20余年の時を経て改めて感謝の気持ちがしています。
その音源が初CD化され、しかもスペシャルなプレゼント企画ならば、紙ジャケ購買意欲に拍車がかかりました。

「未完の肖像」のコーラスはEVEのお三方です。「無口なヴィーナス」もですね。
元々、アイドル・グループ“アップルズ”として、「ブルーエンジェル(青い天使)」で1976年5月25日にデビューしました。
1978年に“EVE”と改名、数多くのアーティストのバックコーラスを務める、現在に至っているそうです。
ホントにいっぱいあり過ぎですが、私は中原めいこさんのコーラスも大好きなんです♪

by カサノバM (2010-02-06 16:46) 

ぽぽんた

カサノバMさん、こんばんは!

こちらこそ、いつもコメントを戴きありがとうございます。 これまで「こんな事は友達
などに話してもわかってもらえないからなぁ」などと思っていた事を堂々と書く事が
でき、またそれを理解して下さる人がいるというのは本当に素晴らしい事です。

「ダル・セーニョ」でのリミックスは、歳月が経ってそれぞれの曲に対する解釈が
確立してからの作業だったので、オリジナルよりも優れていると思われるミックスも
ありますね。 私は普通はあまり作り直しなどは好まない、というかオリジナルが
一番いいと思ってしまう方なのですが、「ダル・セーニョ」に関してはそういう抵抗感
がないのが自分でも不思議なんです。

EVEのコーラスは一度聴いただけで猛烈なインパクトがありますよね(^^)
私はスムーズなコーラスという意味では、やはりシンガーズ・スリーが最高峰かな
と思います。
5年前のピンクレディー復活ライブ最終日、ゲストで伊集加世さんが登場した時は
驚きました。 サービスで「アルプスの少女ハイジ」の出だしを歌って下さった時は
鳥肌が立ちました(^^)

by ぽぽんた (2010-02-07 00:23) 

カサノバM

ぽぽんたさん、皆さんこんにちは。

宏美さんのデビュー以来、ずっとファンである事に対して、「まだ、そんな事やってるの?」なんて嫌みを吐く友達もいました。
経済的な理由など、それぞれの諸事情はあるにせよ、突いて出た言葉に食傷致しました…
こちらからすれば、出来なくなった環境は逆に可哀想なのかも…と感じます。
私は分かり合える人がいるだけで、とても「素敵な気持ち」になれます。そういう時間を作れる事が、ささやかな幸せに繋がります。(私の場合はですけど…)
なんだか堅苦しいお話で申し訳ありません。

さて、シンガーズ・スリーは私も大好きなんですが、ビクター専属だったのでしょうか?そういう印象が強いです。
FNS歌謡祭での懐かしいVTRで、「アルプスの少女ハイジ」を歌う伊集さん(当時は加代子さん)を拝見した事があります。
伊集さんの話で、アニメ歌手の前川陽子さんをふと思い出しました。最近ではビールのCMソングがお馴染みです。
あの年代の方々は、歌声もパフォーマンスもまったく衰える事のない、素晴らしい歌手ですね!

追伸:オリ25さん、この度はありがとうございました。この場をお借りして御礼申し上げます。
今後ともよろしくお願い致します。
by カサノバM (2010-02-11 11:14) 

ぽぽんた

カサノバMさん、こんばんは!

え、そんな事を言う人がいるんですか!? 私も岩崎さんはデビュー当時から
知っていますが、ほとんど脇道に逸れず(一時期ドラマに出演されていた事はあり
ましたが)、歌手・音楽家として一本道を貫いている方であるという、本当に数少ない
中のお一人なので、そのような方のファンである事に誇りを持つに値すると思います。
人によって、逆に他の誰にもファンになって欲しくない、自分だけがファンでありたい
…という人もいますよね。 カサノバMさんはそうでなく、多くの人にご自分と同じ
ような気持ちを持ってもらえれば嬉しい、と感じる方と思いますので、私はそれは
とても尊い事と思います(^^)

私もカサノバMさんのコメントで気がついたのですが、確かにシンガーズ・スリーは
ビクターの楽曲ばかりに参加している気がします、というか他のレーベルでその
コーラスを聴いた事がないですね(^^;) これを読んだ方でもしビクター以外で
こんな曲でコーラスが聴けるよ!とご存知の方、ぜひ教えて下さいm(_ _)m

伊集さんはもうかなりのご高齢なんですよね。 プロのヴォーカリストとしてその
声をずっとキープなさっている事に心から敬意を払いたいと思います。

by ぽぽんた (2010-02-12 00:42) 

カサノバM

ぽぽんたさん、皆さんこんにちは。

家庭を持ち子育てに邁進する生活の中で、お金のかかるファンを続けるなんて…というのが持論のようでした。
追っかけもLive鑑賞も、私以上になさっていただけに、環境の変化とはこうも変われるものなのかと感じました。
膨大なコレクションも処分されてしまい…私にすれば実に勿体ない話です。

さてさて、紙ジャケット・コレクション「ALBUM」「album II」のボーナス・トラックが決定しました!
追加分のみですが、取り急ぎお知らせ致します♪

●「ALBUM +10」
[13] 青い目の人形(NHK『みんなの童謡』)

[14] ぼくのプルー(NHK『みんなのうた』)

[15] 走馬燈(NHK『みんなのうた』)

〈オリジナル・カラオケ集VI〉
[16] 春おぼろ
[17] 夏に抱かれて
[18] スローな愛がいいわ
[19] 女優
[20] 銀河伝説
[21] 愛の生命
[22] 摩天楼

●「album II +8」
[13] 手のひらは小さなシャベル(NHK連続テレビ小説『マー姉ちゃん』主題歌)

[14] 夢やぶれて ~I Dreamed a Dream~(第38回NHK『紅白歌合戦』より)

〈オリジナル・カラオケ集VII〉
[15] 胸さわぎ
[16] 恋待草
[17] れんげ草の恋
[18] 檸檬
[19] 素敵な気持ち
[20] 20の恋

オリジナル・カラオケも追加され、ぽぽんたさんの要望でした中期の楽曲「夏に抱かれて」「スローな愛がいいわ」「摩天楼」も無事に収録と相成り、本当に良かったですね!
早くもリリースが待ち遠しくなって参りました。
いつも宣伝させていただいて、申し訳ありません…m(_ _)m
by カサノバM (2010-02-13 12:37) 

ぽぽんた

カサノバMさん、こんばんは!

私の友人にも似たような男がいて、とある70年代のアイドルグループにそれは
執心だったのに、気がつくと「全部処分した」と言っていました。 例え環境が
変わってもそのような事をする必要があるのかどうかはやはり本人でないとわから
ないとは思いますが、正直私には理解できません…。

「ALBUM」のボーナストラック、お知らせ下さってありがとうございます!
本当に私が欲しかったカラオケが網羅されていて大喜びです(^_^)v
さらにNHK関係の曲もまさに垂涎ものですね(^^) 私も発売がとても楽しみです!

by ぽぽんた (2010-02-14 00:07) 

青大将

70年代中期のディスコ・サウンドの質の良さがまさに証明された様な楽曲ですね。 「センチメンタル」がきっかけで宏美ファンになったと、以前何処かで書きましたが、この曲はオリコン1位の大ヒットの割にテレビで観た割合が極端に少なく、気が付くと、次の「ファンタジー」が、「およげ!たいやきくん」に阻まれ、「木綿のハンカチーフ」、「なごり雪」等と競り合い乍らも大ヒットを飛ばして頻繁にその歌唱シーンも目にする事が多くなりました。 《♪あーれは~》の、手の平を目で追う振り付けでは、その手の平に歌詞が書かれていて、それを見ながら歌ってんじゃないの?とか、本気で疑ってたりしました。(笑)
特に最後の《♪この部屋の窓辺で~》のリピート部分が好きでしたが、テレビでは繰り返す事はあまり無かった様に思います。 しかし、このストーリーの二人は、たった二ヶ月間で終わっちゃうんですね~。 出会いから最初のくちづけ、そして別れ迄を僅か3分02秒で表現する手法はまさに職人技としか言いようがありません。 しかし、この男は何で別れなければならんのか、理由が不明ですね。 阿久 悠は他に あべ静江「秋日和」で《私は行かなければなりません》 と、その理由を明確にせず更に《私を探さないで下さい》 と意味深で不可解な謎を呈しておりますが、焦れったいが聴く側に想像力を膨らませる『遊び心』なんでしょうか? ワン・コーラス毎に半音ずつ上がる手法で他に思い出すのが、矢張り筒美京平の、郷 ひろみ「誘われてフラメンコ」で、「ファンタジー」といい、このパターンの手法はホント、好きです。
所で、「ファンタジー」にはテレビCMが在ったんですが、憶えてます? 全体的に白いセットの中で白い衣装の岩崎宏美が♪あーれは~ から歌い出し、その数M前に同じく白く小さな丸いテーブルが置いてあり、中央の一輪挿しの前にこのシングル・レコードが2~3枚程並べられ、男性のナレーションで、『岩崎宏美 ファンタジー、絶賛発売中』という、10何秒かのCMだったのですが、「ベスト30歌謡曲」の後辺りによく見掛けました。 当時のビクターの力の入れようが分かろうというものです。
次は、「虹をわたって」にジャンプ!(^^)
by 青大将 (2010-10-30 09:10) 

ぽぽんた

青大将さん、こんばんは!

そうですね、確かに「センチメンタル」は私もテレビで観た記憶があまりありません。
「サウンド・イン・ナウ」でヒットした一年後に採り上げられた時、カラオケを聴いて
コーラスが ♪とても優しい素敵なあなた…♪ とリフレインする時にどんなヴォーカル
が重なったっけ?と思ったほどで(その時まだレコードを持っていなかったんです)。

阿久悠氏は一曲の中で聴き手に情景の変化を感じさせるのがお好きだったようで、
「津軽海峡・冬景色」ではたった2行で主人公を上野から青森まで移動させてしまった
のが自慢の一つだったそうです(^^)

「秋日和」に関しては全く同感で、発売されてラジオで流れ始めた当時から青大将さん
と全く同じ疑問を持ちました(^^;) 当時のあべ静江さんはある意味、神秘的な
魅力で売っていた感があるので、歌詞にも聴き手が想像できる余地をたくさん
入れておいたのではないかな。 これは阿久悠氏の考えというよりプロダクション、
プロデューサーの指示に思えますが…。 
当時のあべ静江さんについて私が忘れられないのは、1973年の歌謡大賞の
新人賞としてノミネートされて出演し歌った後に、「コーヒーショップで」のイントロの
ドラムスの事を「太鼓」と言っていた事です(^^)
半音上がるテクニックが使われた曲で「森を駈ける恋人たち」も外せませんね(^^)

「ファンタジー」のCMですか?? 全然憶えてません(^^;) 青大将さん、本当に
よく憶えておられますね(^^) 確かに当時はシングル盤のCMはあったと思います
が、私の印象(記憶ではありません)では例えば東京ロマンチカとか安倍律子さん
とか、いかにも歌謡曲然とした曲が多かったように思うので、アイドル歌謡のCMを
打つとは、ビクターはきっとこれほどの逸材を「歌のうまい新人」で終わらせては
いけない、と思ったのでしょうね(^^)

by ぽぽんた (2010-10-31 00:34) 

コトブキ

「未来」の回に先日寄らせて頂きまして、
そちらにちょこっと、表題曲のイントロについて書いたのですが、
ちょいと早めにこの際いっそ、質問させて頂きます。m(_ _)m

私はあちらで、「シンコペに聞こえる」と書きましたが、
これはおそらく逆ですな。「シンコペに聞こえないことがある」が普通ですよね。

ファンタジーは私は'76年当時、実は、農協の有線で主に聞いておりまして、
あとはラジオかな…。いずれにしてもスピーカーはヘボいのが1個でした。
イントロの、・・ファミ_レ・レド_ シ・シラ_#ソラー、は、クラビネットですか、
なんせそんな音だと認識して、なんせ #ソラーのラは、ウラから入っていると、
10年近くそんな認識で記憶しておりましたが、
'84年だと思うのですが、ダルセーニョを黎紅堂で借りてT○KのAD90だかに入れて聞いてて、
クラビの音が違うみたいな違和感は感じてたんですが、ある時いきなりシンコペになってなくて、
あれっ?とか、ヘッドホンだったか車の助手席だったかはわかりませんが、
まあなんせ、左のギターが #ソ・ラ・ と弾いてる音が強調されるとベードラとも分離するワケですが、
イヤホンで聞くと今のCDだと、なんだかクラビは全く聞こえないくらいなノリなワケですが、
なんせそんな記憶と事実を前置きとさせて頂いて、一応な質問です。その割に長文ですが、M(__)M

 ● 上で、ダルセーニョでは間奏のギターの音量が上がっている事を書いて頂いてますが、
   これは、イントロの左チャンネルのそれも、やっぱシングルより上げていますか?。

 ● 同じくもしかして、右のギターと重なって入っているクラビネットっぽいのは、
   もしかして音を下げてますかね?。それは無いですかね?。

正直あれですね、今聞けるCDで、例えば左を絞ってモノラルで再生しても、
なんだか正直、当時の有線とかの記憶の音には、なかなかなってくれなかったりしまする。(^^
私も正直、'84年以降のミックスって楽しいし、
正直私なぞ、さらにVo.を引っ込めたミックスをsoundengineFreeとかでセコく作って、
そればっか聞いてたりしましたし。今風を狙ったワケですが結構満足な出来だったな。(笑
データが入ってたHDDは去年潰れて、ケ-タイの中の圧縮も先々月取り出せなくなって未だに泣きそうです。(笑

あれですこの際ついでに、クラビなんとかで思い出しましたので、
ぽぽんたさんに、追加質問させてください関係ない話ですが。てか答えなくていいですが。(笑

 ● クラビnovaといえば、ヤ〇ハのデジピですが、
   ぽぽんたさんはぶっちゃけあれですか、〇マハの音は嫌いですか?(笑。

   ちなみに私は、あんまり好きでないです。若い頃YA〇HAと書いてある安いギターを持ってて、
   パッソルに乗ってて、それ以来Y社のブランド自体苦手ってのもありますが(笑、
   マレにやっぱ田舎ホールにもYAMA〇のピアノが置いてあって、聞いて案の定悲しい思いをしたり、
   ま、ピアノに関してはなんせ、ブランド名を分けろと、これはホント思うのですが、
   一方正直、廉価なデジピの中で真面目に良いと信じて、〇MAYAを選ぶ人がとても多いって事実は、
   あるいはcasioなんかはダメと未だに思い込んでるピアノ教師とかが多かったりする現実は、
   やっぱ正直私なぞ、大衆がこれなんじゃAKBと嵐とEX〇LEな世の中で仕方ないなとか、
   思っています。作り手は大衆の好みとレベルに合わせている優秀な商人かと。
   すみませんなんか面白いので削らずそのまま上げます。m(__)m
   デジピは正直持ってないので私、今のプリビアの泉のボタンが少ないのが3万切ったら買うかもです(笑。
 

by コトブキ (2014-06-20 20:12) 

ぽぽんた

コトブキさん、こんにちは!

まず確認しておきたいのですが、ご指摘の音階の終わりは #ソ・ラではなく
#ソ・シ、ですよね(^^)

ご質問の部分ですが、まずハッキリさせておきたいのは、イントロの頭の部分は、
オリジナルでは左にメロのギター、中央にドラムスとベース、右にカッティングのギター
となっているのに対し、
ダル・セーニョバージョンでは定位はそれとほぼ同じ(右のギターは薄いコーラスで
左にも広げてますが)で、中央にクラビネットが加わっています。

で、その#ソ・シのシはギターはシンコペーションになっていなくて、
クラビはシンコペしてるんですよ。
オリジナルミックスではそこにはクラビがないので、写譜ミスがミックスの時に
わかってミュートされたか、意識的にそのようにズラして書いてみたけど
思ったほど効果が無いと筒美氏が判断してミュートさせたか、そのいずれかでしょう。

またその部分の右のギターは、ダル・セーニョバージョンでも控えめです。

私は音の分析をする時「K5 WAVE Filter」なるソフトを使っていて、
これはステレオ状態のまま中央だけを消音できる優れものです。
これを使うと左右チャンネルにつつましい音量で入っている楽器を聴きとる
事ができたりして面白いんですよ。

ヤマハ(伏字にする必要なないと思いますよ(^^))の楽器については、
好き嫌いとかは無いんです。
ただ、これまでシンセサイザーについては2台ばかりヤマハ製を所有した事があるのですが、
両方とも音に骨がないと言うか薄いと言うか、私の好みの音では無かったんです。
特に初めて買ったモノシンセについては、当時発売されたばかりだった
コルグのMS-20にしておけば今でもきっと使っていたのに…と後悔してます(>_<)

ピアノについては、もうアコピでヤマハは強力なブランドイメージを持っていますから、
一般的にはデジピについても「ヤマハなら安心」と言った感じなのでしょう。
私は楽器店で試奏した限りでは、正直なところ、キーのタッチも音も
あまり好みではありませんでした。 キーのタッチに関してはカワイがとても弾きやすいですし、
総合的にはローランドかコルグですが、カシオのプリヴィアも妙なリアル感があって
(アコピの「弾きにくさ」がよく出てます)、個人的には大好きです。
私が今使っているのもPrivia PX-350MBKですし(^^)

by ぽぽんた (2014-06-21 15:18) 

コトブキ

コトブキです。お返事ありがとうございます。
あちこちお手間をかけて頂いて(笑、ホントありがとうございました。
"K5 WAVE Filter"は知りませんでした。ひとまずDLしました。
なんか楽しそうな機能かもで楽しみです。ありがとうございました。
PX350の黒を御所有ってのはあれですもちろん、知ってます。見ればわかる。(笑
いずれぜひ、左のホイールでベンドとか使いまくった演奏をぜひお願いします。ウソですが(笑。
てか#ソラとかマジボケですみませんでした。私の音感なんてそんな程度ですハッハッハ(笑。
てか「未来」の回ですが、あれは徳光さんでなくて岩崎姉さんが言った言葉ですのでよろしく(笑。
次回の曲は多分、コメントできない予感がしますがまたいずれ宜しくお願いします。

てかあれですつまり、'76のシングルには、クラビは無いってことですか?。
私は正直シングルは当時から、シンコペったクラビの音の記憶しかなくて、
10年近くあとに、左のギターのソ・シ・を助手席?で聞いて初めて不可解に思った、
つまり'84年に初めて、シンコペしてなく聞こえたので驚いた、ってことなんですが、
それって事実に反した記憶ってことになるのでしょうか…。
すみません。なんか余計に分からなくなってきました~(笑。
てか初めてブログのinput欄に直接書きました~。コメント返しは来月とかでいいです。(笑
 
by コトブキ (2014-06-22 01:49) 

ぽぽんた

コトブキさん、こんにちは!

おっと、私のデジピはバレてましたか(^^;) 幸運な経路で手に入ったものですが、
かなり重めのキーといい、録音すると引き立つ生ピっぽさといい、気に入ってます。
ベンダーは、これまでここで発表(?)した曲の中で使ったギター音で地味に使ってます。

徳光さんは…おっと。勘違いってやつですね、お恥ずかしい(>_<)j

「ファンタジー」のオリジナルミックスには勿論、クラビは入ってます。
イントロでは絞られていますが、随所で右CHからつつましく聞こえてきます。
#ソ・シのシンコペーションは、要はギターはしてなくてクラビがしてる、
そしてその部分でクラビが聴けるのはダル・セーニョミックスだけ、と言う事で、
納得してもらえますか?(^^;)

by ぽぽんた (2014-06-22 16:15) 

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