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クイズでごめんねm(__)m

ぽぽんたです。 毎度のご贔屓、ありがとうございます。

注意していてもひく時はひきますねぇ、風邪(>_<)
熱が出なかっただけマシでしたが、その他の症状は全部出た感じでして、
もう1週間なのに治らず…。
すみませんが今回はクイズでお楽しみ下さいm(__)m


今回は「エンディングクイズ」です。 イントロではありません。
次の音源は、ある大ヒット曲のカラオケのエンディングです。
曲名と歌手名を当てて下さい:
(音源は削除しました)
これはですね、実は前回特集した「サウンド・イン・ナウ!」がらみでして。
1973年前半には番組を聴いていた方だと正解する確率が高いと思いますが、
そうでない方にとっては初めて聴く部分だと思います。
つまり「サウンド・イン・ナウ!」でしか聴けない部分だったんですね
(同じ音源が使われているレコードではF.O.されちゃってます)。
しかし楽曲自体は、当時の歌謡曲がお好きならば必ずご存知のはずですので、
雰囲気を味わって当ててみて下さい。
独特なのできっとわかると思いますよ(^^)

ああだこうだと考えすぎず、それでも思いつかなければ
グッスリ寝てから改めて聴き直すと、
熱心に音楽を聴いていたあの頃に気持ちが立ち帰り、
スッキリとした気分で正解が得られると思います(^^)

もっとヒント、ですか? そうだなぁ…
ザ・タイガースのヒット曲で、歌詞にこの曲のタイトルと似た名前の植物が出てくる曲があります
(似ているだけで、全く別物ですが)。


今回もコメント欄を「受付/承認後表示」のモードにして回答をお待ちしています。
正解発表と戴いた回答・コメント表示は今週金曜(16日)午後11時頃に行う予定です。


では、皆さまもくれぐれもお体を大切に!

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ではクイズの答えを…

ひなげしの花(アグネス・チャン)でした。

上の音源よりも前から(2コーラス目のサビから)出してみると…
(音源は削除しました)
因みに、本文の
 ああだこうだと考えすぎず、それでも思いつかなければ
 グッスリ寝てから改めて聴き直すと、
 熱心に音楽を聴いていたあの頃に気持ちが立ち帰り、
 スッキリとした気分で正解が得られると思います(^^)」
は、各行の最初の音を上から並べると「あ・ぐ・ね・す」(アグネス)となります。
「ポケットいっぱいの秘密」「魔法の瞳」手法、です(^^)

回答を寄せて下さった皆さま、ありがとうございました。
今回はくやしい事に、皆さん正解です(^O^)/

*コメント欄は通常モードに戻しました。

*次回は3月25日に更新予定です。

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恋人たちの午後 / アグネス・チャン

何とも春らしい、おだやかな曲です:
恋人たちの午後ジャケ.jpg

チャートアクション

「恋人たちの午後」はアグネス・チャンさんの9枚目のシングルとして1975年3月に発売され、
オリコンシングルチャート最高7位(同年4月14日付)、同100位内に12週ランクインし、
18.9万枚の売り上げを記録しました。


作家について

作詞は「ひなげしの花」「小さな恋の物語」をヒットさせた山上路夫氏。

作曲は「小さな恋の物語」から約1年半ぶりに森田公一氏。

編曲は馬飼野俊一氏で、作詞の山上氏共々、当時の渡辺プロの重鎮作家と言って良いでしょう。


歌詞について

当時まだ人気を保っていた小柳ルミ子さんや天地真理さんと同様に、
あくまでも清廉・清潔なイメージを大切にして作られ、
タイトルに「恋人」と付きながらも男性の影が全く見えてこない、
状況説明中心のやや過剰防衛な感じも受ける内容ですが、
当時のファンは歌手に対するそのようなイメージを何よりも大切にしていたのは間違いなく、
曲を聴くといつでも当時に戻れる気がするのはそのためかも知れませんね。


歌メロとコード進行について

「あの鐘を鳴らすのはあなた」のように、時として「このメロディーのこのコードか!」
と思わせるような作りを行う森田公一氏ですが、
「恋人たちの午後」はまず素直なコード進行を決め、それに対して素直にメロディーを書いた
のではと思える、抵抗なくスッと耳に入ってくるような作りとなっています。

しかしそれだけでは終わらない、と言うよりもそれだけでは売れないので何か工夫を…
と考えられたと思われるのがCメロ(♪今この時のすべてをみな…♪ の部分で、サビでもあります)で、
それまでFメジャーとDマイナーの行き来だったところに、
唐突にGマイナーに転調か!?と思わせるコード進行がほんの一瞬だけ登場します。
この曲ではそれが実に効果的で、ほんわかした明るい曲のはずなのに切なさが加味され、
すぐに元のFメジャーのスケールに戻り ♪大事にしたい…♪でこの曲での最高音であるハイEが使われ、
アグネス・チャンさん独特の高音でインパクトをさらに強固なものに…
と言ったような作曲テクニックが使われているんですね。

前作「愛の迷い子」までのように歌メロが高音域中心でなく、
やや低音域にメロディーの主体部をシフトさせている事も伺え、
その年に20歳を迎えたアグネス・チャンさんにも少しだけ大人っぽさを…
と言った配慮だったのでしょう。

アグネス・チャンさんの初期のシングル曲は ♪おっかのうえ…♪♪かぜのふく…♪♪いねむりしたのね…♪
♪ちいさないえなみが…♪♪すっきなーひとに…♪♪あっさーがきます…♪♪こがらしにまけそうなの…♪
と、歌い出しが強起であるのが殆んどですが(「ポケットいっぱいの秘密」は例外)、
1975年になると「恋人たちの午後」「白いくつ下は似合わない」「冬の日の帰り道」、
そして翌年の「恋のシーソー・ゲーム」と、ほとんどが弱起になっているのも、大人っぽさの演出の
一環かも知れませんね。

以前にも説明しましたが、強起(きょうき)とは小節の1拍目からメロディーが始まる事、
弱起(じゃっき)とは何拍か先行したり遅れたりしてからメロディーが始まる事です。

強起だと勢いと力強さを感じさせる事ができ、弱起だと穏やかでしっとりとした感じを出せるので、
バラードでは弱起が多いものです(例外はいくらでもありますので、目安程度ですが)。

以上の事を次の楽譜で確認してみて下さい:
恋人たちの午後score.jpg

加えて、♪…願いをかけーる♪(「星に願いを」)、♪…まるーで夢のよう♪(小さな恋の物語)
♪私の好きなそうげーん♪(「草原の輝き」)のような音を伸ばす時に音程を変えるのが
アグネス・チャンさんの特徴の一つですが(小田和正さんも同様ですね)、
「草原の輝き」の頃は元のメロディーにアグネス・チャンさんが自身で独自に変更を加えている
ような印象(歌い方のクセなのでしょう)を受けるのに対し、
「恋人たちの午後」では、そんな特徴を最初からメロディーに採り入れているように感じられます。


編曲について

リズムはミディアムテンポの8ビート(Cメロは16ビート)、キーは基本Fメジャーです。

出だし4小節ではベースが通常の音域よりも1オクターブ上で演奏され、
それがハーモニカとマンドリンのユニゾンで演奏されるメロディーと溶け合って大変印象的です。

続いて左右1本ずつのアコースティックギターがほぼ同じパターンのアルペジオでコード演奏を始めます。
アルペジオのパターンはA・A'では同じ、Bメロ(♪あなたとふたり…♪)で違うパターンになり、
Cメロ(サビ)ではカッティング…と、奏法を変える事で曲の流れにメリハリを持たせています。

またストリングスもイントロから活躍していますが、A'では歌メロに呼応するようにチェロが演奏され、
歌の舞台がどこかの広大な、遠くまで見通せるような場所であるようなイメージを覚えます。
続く流れるようなバイオリン群は風、あるいは鳥の声でしょうか。

オケにはキーボード関係は使われず、ドラムスとハーモニカ以外はすべて弦楽器で構成されています。

Bメロに入るとはずむようなリズムが加わり、幸せな雰囲気が醸し出されます。
♪…消えないで…♪ でサブドミナント(Ⅳの和音)がマイナー+6thになり、祈りのように聴こえます。
そして ♪今この時の…大事にしたい あなたと♪ と盛り上がり、また静かな間奏に流れ込みます。

シングルの曲としては地味ながら、心が洗われるような音楽ですね。


使われている楽器とその定位は:

左: ストリングス(バイオリン) アコースティックギター

中央: ベース ドラムス

右: ストリングス(チェロ、ビオラ) マンドリン ハーモニカ アコスティックギター


付記

アグネス・チャンさんの人気は1973年・1974年が絶頂期で、1975年になると落ち着いてきました。
しかし音楽の充実度では1975年は素晴らしいものがあり、
シングル、アルバム共にどれも聴きごたえのある、素晴らしい楽曲が揃っています。

個人的には、同年12月に発売された「はじめまして青春」(2枚組アルバム)が
何よりも印象が強く、今もよく聴きます。
アグネス・チャンさんのファンの間では最高傑作と語られる「思い出をあける鍵」、
キャリアを始めたばかりで知名度が低かった頃の船山基紀氏と萩田光雄氏が
中心になってアレンジを手がけた第3面・第4面、
ハイファイ・セットやシュガー・ベイブ、シンガーズ・スリーなど、
当時はあまり知られておらず後にビッグネームとなるミュージシャンによるバックコーラス、
このアルバムでしか聴けない「白いくつ下は似合わない」のリミックスなど、
楽曲自体のクオリティの高さも合わせ、今の時代にも十分再評価に値する作品です。

「恋人たちの午後」もそのアルバムに組み込まれていますが、
次のシングル「はだしの冒険」へのスムーズな流れをもって歌謡曲路線が終了し、
ニュー・ミュージックへシフトしていった時期の重要なアルバムとも言えるでしょう。


「恋人たちの午後」
作詞 : 山上路夫
作曲 : 森田公一
編曲 : 馬飼野俊一
レコード会社 : ワーナーパイオニア
レコード番号 : L-1234
初発売 : 1975年(昭和50年)3月25日

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