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師走のクイズです

ぽぽんたです。 お寒うございます。
私は寒いのがただでさえ苦手なのに、仕事場などで「寒いねぇ」なんて
もうひとこと言われたら震えあがっちゃいます(>_<)


って事でクイズ、いきます!
次の音源はある女性歌手のヒット曲のサビ部分(のオリジナルカラオケ)です。
その曲名(正確にね(^^))と歌手名を当てて下さい:
(音源は削除しました)
この曲を耳にすると「おれは男だ!」(日本テレビ)での年明けのシーンを思い出す…
と仰る向きは間違いなく、私と同年代かそれ以上です(^^;)
1971年前後の歌謡曲にはなぜかしら英語のタイトルが併記されている事が多くて、
この曲は「LAST SUMMER」なる題名が付けられています。


今回もコメント欄を「承認後表示」モードにして回答をお待ちしています。
正解発表とコメント欄開示は今週の金曜の夜に行います(^^)/

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では正解を…

「潮風のメロディ」(南沙織) でした。

回答を寄せて下さった皆さま、ありがとうございました!

明後日(10日)は平常更新の予定です。
ぜひまたおいで下さいね(^^)/


(コメント欄は通常モードに戻しました)

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白い船で行きたいな / 岡崎友紀

夏の曲ですが、今の季節に聴いても何ともさわやかで(^^)

白い船で行きたいな.jpg

チャートアクション

「白い船で行きたいな」は岡崎友紀さんの13枚目のシングルとして1973年7月に発売され、
オリコンシングルチャートで最高32位、同100位内に17週ランクインで7.3万枚の売り上げと、
レコードの売り上げではヒットとは言えない成績に終わった曲ですが、
ラジオではリクエストが集まった曲であるようで、
「サウンドインナウ」(FM東京)のカラオケコーナーにも採り上げられています
(同年9月29日オンエア)。


作家について

作詞は山口あかり氏。 氏は大ヒット作は特にないようですが、「まんが日本昔ばなし」(TBS)
のエンディングテーマ「にんげんっていいな」はよく知られていますね。
「白い船で…」では、1コーラス目のAメロに ♪このレモンと紅茶をくださいな♪ との
歌詞を採り入れ、その1行に当時の岡崎友紀さんのイメージを凝縮しているように感じられます。

作曲は平尾昌晃氏。 岡崎友紀さんの楽曲はこれが初であるようです。

編曲は竜崎孝路氏。 同年(1973年)に「若葉のささやき」(天地真理)で
レコード大賞編曲賞を受賞するなど、大活躍していた時代ですね。


楽曲について

曲調としては、1970年代の典型的なアイドル歌謡と言った趣で、
当時の岡崎友紀さんのイメージそのままに、明るさを武器にひたすら突き進む勢いです(^^)

リズムは基本8ビートで、サビにタンバリンが16ビートで刻みだすと言ったパターンもやはり
アイドル歌謡そのものです。

キーはGメジャー(ト長調)で、他調に渡る転調はありません。

メロディーは歌謡曲よりも童謡に近いもので、例えば筒美京平氏や都倉俊一氏の作品とは違い、
仕掛けが全く感じられないストレートな作りです。

そしてAメロ、Bメロ、Cメロが明確に、わかりやすく分かれています。
そのあたり、メロ譜で確認してみて下さい:
白い船で行きたいな score.jpg
コード進行も同様で、ギターを習い始めた人でも練習すればすぐマスターしてしまうのでは、
と思えるほど至極単純なものです。

全体にとても明るく、ラジオで流れてくるとホッとするような曲なのですが、
あまりにアクや仕掛けが無さすぎ、耳が肥えてきていた当時の若いリスナーには物足りなく
感じさせてしまいそうで、それがレコードの売り上げが伸びなかった要因かも知れません。


アレンジとサウンドについて

そのような曲なので、編曲とサウンドにはより新味が求められたようです。
イントロでいきなり、当時はまだ珍しかったシンセサイザーが用いられているのが
その一つの解決策であったと思われます。
竜崎氏は同年9月発売だったキャンディーズのデビュー曲「あなたに夢中」でも、
「白い船…」とはまた違うシンセサイザーサウンドを効果的に使用していますね。

作家は違いますが「私は忘れない」で印象的だった金管楽器のコルネット、
その温かみのある音色がここでも用いられています。
全体のアレンジの組み立て方はやはり「私は忘れない」が手本となっているようですが、
ストリングスはチェロもしっかりと聴かせるアンサンブルとなっていて、
ストリングスアレンジが得意な竜崎氏の手腕が表れたものでしょう。

ギターは左寄りにアコギがストローク、右寄りにエレキギターが2・4拍のカッティングで演奏し、
コード感をしっかりと作り出しています。
このエレキギターの音、1971年に大ヒットした「花嫁」(はしだのりひことクライマックス)
でのギターサウンドによく似ているのは、同じ東芝レコードだからでしょうか(^^;)


「白い船で行きたいな」で使われている楽器とその定位は:

左: ストリングス(バイオリン) タム(ドラムス)

左-中央: アコースティックギター
 
中央: シンセサイザー ベース ドラムス(キック、スネア、ハイハット)
   女性コーラス(3パート) コルネット 電気ピアノ タンバリン

右-中央: エレキギター タム(ドラムス)

右: スチールギター ストリングス(チェロ)

イントロでは主メロを電気ピアノと女性コーラスが担当していますが、
そのコーラスが私には ♪ニャニャニャ…♪ と聞こえます(^^)


岡崎友紀さんは高音域になるとファルセットを多用するタイプですが、
この曲では終始、地声で通しています。
レコードで聴くと、しっかり、ハッキリと発声している事がよくわかります。
低音域が充実した太い声質ですね(^^)

1コーラス目では ♪…心は雲の上♪(Bメロ)、♪…あの日よ♪(Cメロ)で少しだけ
タメを入れているのが、2コーラス以降では全く譜面通りに歌っているのが面白いですね。


付記

今思うと、岡崎友紀さんはあれほど人気があり、歌番組の出演も多かったのに、
歌では大ヒット作が無かったのが不思議です。

逆に考えると、当時ヒットした曲は歌手の人気にはあまり関係がなく(全く、ではないですが)、
大衆が良いと認めた曲だけが売れた、と言う事なのでしょう。

なので、歌手(すみません、「アーティスト」の呼称はどうも好きでなくて…)の人気次第で、
曲の出来など関係なく売れる・売れないがほぼ決まってしまう現在とは違い、
当時の歌手や作家は良い音楽を創り出す事に大きなやり甲斐を感じていたに違いありません。

そんな時代にヒットせず終わってしまった曲も、改めて聴き直してみると良く出来ていて
「なぜこれが売れなかったのか」と思う事もしばしばです。
勿論、箸にも棒にもかかりそうにない曲もありましたが(^^;)

岡崎友紀さんの楽曲も、私も正直なところ多くは知らないのですが、
今回の「白い船で行きたいな」も、本人のイメージを大切に、親しみやすさを前面に出して
世にアピールしようとしている事が感じられる1曲であると、私は思います。

当時の岡崎友紀さんを「明るさを武器に突き進んで…」と先述しましたが、
この曲が発売された頃に放映されていた「ママはライバル」は、
「おくさまは18歳」「なんたって18歳」の路線とは違い、転校生が同い年の継母に…
とやや複雑なドラマであり、翳りを感じさせるキャラクターに変化しつつあった、
と言えるかも知れません。

ところで…とても細かい事ですが、
この曲のBメロ ♪このままどこかへ行きたいな…♪ に続くシンセと電気ピアノによる
オブリガートで、電気ピアノの演奏が一瞬コケているのが、よく聴くと確認できます
(カラオケだとあからさまに…(^^;))
その部分だけ聴いてみましょう:

サウンドからすると明らかにマルチトラックで制作されているので、
パンチイン・アウトでいくらでも修正できそうに思えるのですが…時間が無かったのかな(^^;)


「白い船で行きたいな」
作詞 : 山口あかり
作曲 : 平尾昌晃
編曲 : 竜崎孝路
レコード会社 : 東芝音楽工業
レコード番号 : TP-2884
初発売 : 1973年7月25日

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いつかどこかで / 浅田美代子

B面で終わってしまったのがもったいなくて…

赤い風船.jpg
この作品について

「いつかどこかで」は、1973年4月に発売されオリコン1位の大ヒットとなった
浅田美代子さんのデビュー曲「赤い風船」のB面に収められた楽曲です。

抒情的な「赤い風船」に対して「いつかどこかで」は青春ソングと言った趣で、
快活ささえ感じられる、浅田美代子さんのみならず当時のアイドル歌謡に
あまり聴かれないパターンの一曲であり、「どうせB面だから」と捨ててしまうには
惜し過ぎると思い、今回採り上げてみました。

この曲はアルバム「赤い風船」(CDは現在廃盤)、現行版「ゴールデン☆ベスト」にも
収められていますので、ご一聴をお勧めします。


作家について

作詞はA面「赤い風船」と同じ安井かずみ氏。

作曲はテレビ時代劇「大岡越前」のテーマ曲などで知られる山下毅雄氏。
氏は我々の子供時代に大人気だったアニメ「スーパージェッター」「ルパン三世」
などの音楽も手がけているんですね。

編曲はボブ佐久間氏。 氏は1970年代にはテレビドラマやバラエティ番組などの音楽を
多く担当していましたが、この曲では同じプロダクションつながりで
山下毅雄氏の曲を編曲したようですね。


歌詞と歌唱について

安井氏の外見のイメージからは程遠いような(失礼)、健康的で大らかな内容であり、
控えめに歌っている「赤い風船」とは一転して覇気が感じられ、
もしかすると浅田美代子さん自身もこちらの方が気に入っているのでは、とさえ感じます。
浅田美代子さんの作品でこれほど声が出ているものは他にないかも知れません。
曲自体は転調が持ち味の、やや複雑な作りなのですが、歌唱はしっかりとしています。


楽曲について

全体の構成は単純な2コーラス。
リズムは3連のスイングであり、素直な8ビートの「赤い風船」とは対照的です。

ちょっと先述しましたが、この曲はキーがFメジャー(ヘ長調)で始まり、
歌メロ部中盤でFの半音下であるEに7thを加えドミナントとしてCメジャー(ハ長調)に転調、
やがてそのトニックに7thを加えてドミナントとしてFメジャーに戻る、と言った
やや複雑な転調をしています。

コード進行はディミニッシュやテンションコードで所々微妙な響きが作られていますが、
クリシェを多用しているためか、転調が入っても流れがスムーズで自然です。
そのあたりを中心に楽譜で確認してみて下さい:
いつかどこかでscore.jpg
ベースの動きはスイングジャズそのものであり、歌謡曲離れしています。
そのあたりは、もしかすると「B面だから好きに作っていいよ」などと言われて…
かも知れませんね(^^;)

しかし楽曲全体のイメージは小難しいジャズではなくわかりやすいポップスであり、
ピアノやビブラフォンの優しい音色とボーカルを支える女性コーラス、
イントロや間奏でクラリネットとピッコロのユニゾンで演奏されるユーモラスな響きの主メロなどが、
楽曲全体を明るいイメージに仕上げています。

イントロと間奏だけ、ピアノにエコーがかかっているのが何とも可愛いんです(^^)

歌が始まり1回目の転調後に展開される女性コーラスとストリングス、コルネットの掛け合い、
そこに乗る最高音がEに達する浅田美代子さんの二重ボーカルは絶妙で、
「赤い風船」とは全く違う盛り上がりを作り出しています。

もし、当時から浅田美代子さんを知っていながらこの曲を初めて聴く人がいれば、
きっとこの曲が持つ高い音楽性と魅力的なボーカルに驚くと思います(^^)


「いつかどこかで」で使われている楽器とその定位は:

左: アコースティックギター ストリングス(バイオリン) 電気ピアノ ビブラフォン

中央: ベース ドラムス クラリネット ピッコロ 女性コーラス

右: ピアノ 鉄琴 ストリングス(ビオラ、チェロ) コルネット 


付記

「赤い風船」「いつかどこかで」を耳にするたび、その後の歌手としての浅田美代子さんが
残念に思えてなりません。
それらの良さが録音技術によるもの大きいのは確かですが、それはどの歌手にも言える事ですし、
特に「いつかどこかで」でのボーカルの表情の豊かさは、本当にヘタな歌手だったら
決して出せないものと思うんです。

2作目「ひとりっ子甘えっ子」とそのB面「風とふたりで」までは順調だったのに、
3作目「わたしの宵待草」で早くも失速が感じられ、
4作目「恋は真珠いろ」では、すっかり輝きが失われてしまっています。
5作目の筒美京平氏による作品「しあわせの一番星」でやや盛り返しますが、
それでも前年の輝きは取り戻せていないのは明らかでした。
それは率直に言って、伸びるはずの芽を大切に育てなかったためと思うんですね。

ファーストアルバム「赤い風船」は12曲中10曲がカバーですが、どの曲も良い仕上がりで、
浅田美代子さん以外にも多くの歌手がカバーした「夢でいいから」(オリジナルは
「太陽は泣いている」(いしだあゆみ)のB面)は出色の出来ですし、
6曲の外国曲のカバーも、アレンジやエンジニアリングの良さと浅田美代子さんの
チャーミングで表情豊かなボーカルで質の高い音楽に仕上がっているんです。
特にラストナンバー「夢みるシャンソン人形」は、歌詞は元気一杯な弘田三枝子さんver.
と同じながらアレンジや歌唱が全く異なり、どこかかげりが感じられる
魅力的なカバーに仕上がっています。

ところがシングル「恋は真珠いろ」はどう聴いても歌詞、曲、編曲、どれをとっても
ありきたりなもので終始し、さらにボーカルもつまらなそうにしか聞こえない…と、
ヒットしそうもないような出来になってしまっているんです。
特に編曲は、同時期に発売された山口百恵さんのセカンドアルバムに収められた
「お月様の下で」の録音時についでに似たような音を作っただけ…
と思えるような安易さが感じられ、
ファン以外は買わないようなものになってしまっています。

最初の2年間だけでもファン以外も買うような質を持つ楽曲を出し続けていれば、
またその間に明確な歌唱力の向上があれば、
浅田美代子さんは歌手としても成功したように思います。
「赤い風船」から44年も経って、今以て歌唱力がギャグにされるのって、
かつてのファンにとっては嬉しくないもので…ちょっと熱が入っちゃいました。
失礼しましたm(__)m


「いつかどこかで」
作詞 : 安井かずみ
作曲 : 山下毅雄
編曲 : ボブ佐久間
レコード会社 : CBSソニー(EPICレーベル)
レコード番号 : ECLB-1
初発売 : 1973年4月25日

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お詫びm(__)m

ぽぽんたです。 いつもおいで下さり、ありがとうございます。

本日更新の予定でしたが、私用で忙しくなってしまいまして…
明日(25日)の夜に更新します。
申し訳ないっ!m(__)m

今年最後の更新はクイズで締めくくる予定です。
ぜひまたおいで下さい。

ではでは、Merry Christmasです(^^)/

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今年もお世話になりました!

ぽぽんたです。

では、昨日お約束した通り、今年はクイズで締めたいと思います(^^)

今回は久々の逆転再生イントロです。
次の音源のタイトルと歌手名を当てて下さい:

1971年(昭和46年)秋ごろ、超個性的な男性歌手の大ヒットです。
この曲を選んだからと言ってこのブログが今日で終わるわけではない、ですよ(^^;)

今回もコメント欄を「承認後表示」モードにしてお待ちしています。
この金曜(29日)に正解発表と、頂いた回答の一斉表示を行いたいと思います。

ではでは、よろしくです(^^)/

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では正方向で再生すると…


と言うわけで、正解は

「さよならをもう一度」(尾崎紀世彦) でした。

回答を寄せて下さった皆さま、ありがとうございました!


本年もこのブログを皆さんで盛り上げて下さって、
誠にありがとうございました。

来年も一層のパワーアップを目指し頑張りますので、
ぜひまたいらして下さい!

それでは皆さま、良いお年を(^^)/

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