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そよ風のくちづけ / キャンディーズ

お久しぶりです!
ちょっとだけ新企画…

そよ風のくちづけ(小).jpg

「そよ風のくちづけ」はキャンディーズの2枚めのシングルとして1974年1月に発売され、
オリコンシングルチャートで最高39位、同100位内に13週ランクインで売上枚数が6.3万枚と、
ヒットとは言えない成績で終わりました。

キャンディーズは歌手デビュー前から「8時だヨ!全員集合」でマスコットガールとして出演しており、
デビュー後は毎週のように当時の新曲を披露していたので、
ヒットはしていなくても曲は憶えていると言う人はきっと多いと思います。

「そよ風のくちづけ」はキャンディーズのコーラスグループとしての魅力が感じられ、
楽曲そのものも明るくまとまりのいい、また一度聴けば憶えられるほどのインパクトもあります。

特にそのコーラスワークはそれまでの歌謡曲にはなかったもので、
主メロディーにハモリを付けるだけでなく、主メロを飾ったり、ごく短いフレーズを厚くハモらせたりと、
明らかに当時洋楽で人気があったスリー・ディグリーズやカーペンターズなどのコーラスワークを
歌謡曲に応用したものであり、音楽的に斬新であったと言えます。

しかし当時は「歌も歌えるマスコットガール」のイメージが強く、
同時期に大人気だった天地真理、南沙織、浅田美代子等と同列に見られていなかったと思われ、
そのため楽曲もヒットに至らなかったのでは、と私は思っています。

なのでこの曲が翌年の「年下の男の子」の大ヒットの後に発売されていれば、
楽曲の立ち位置も全く違うものになり、ヒット曲の一つになった事と思います。


作詞は山上路夫氏、作曲は森田公一氏、編曲は穂口雄右氏。
デビュー曲「あなたに夢中」では編曲が竜崎孝路氏と、もろ天地真理担当コンビだったので、
穂口氏のアレンジは天地真理さんの楽曲にはない味が感じられますね。

全体の構成はオーソドックスな2ハーフ。
リズムは16ビートを内包した8ビートと言った趣で、キーはA♭(変イ長調)です。
転調は特にありません。

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1月に発売されたこの曲ですが、元々はその1ヶ月前に発売されたキャンディーズの1stアルバム
「あなたに夢中~内気なキャンディーズ」のA面3曲目に収録された「盗まれたくちづけ」が原曲です。

「そよ風のくちづけ」も「盗まれたくちづけ」もオケのベーシックな部分は同じなのですが、
主にボーカルの扱いが違っていたりします。

2008年に発売されたボックス・セット「キャンディーズ・タイムカプセル」には、
「盗まれた…」「そよ風の…」が合計、何と6バージョン(カラオケを除く)も収録されています。

大まかにそれらの違いを挙げると、

1.盗まれたくちづけ(オリジナル・アルバム・バージョン)
 ・左にミキ、中央にスー、右にランが定位
 ・Bメロの終わり ♪そうよ駆け出して逃げたのよ~♪ と伸ばす部分ではハモリがない
 ・後にシンセサイザーが使われたパートをフルートが演奏している
 ・イントロ、間奏、エンディングの ♪シャララ~♪ は歌とは別録りで、3人まとめて右に定位。

2.盗まれたくちづけ(別バージョン1)
 ・イントロや間奏、エンディングでのコーラス ♪シャララ~…♪ がない
 ・1番ではミキ、2番ではラン、ハーフではスーがそれぞれ3パート全部を歌っており、
  それぞれ主メロが中央、ハモリを左右に定位させている

3.盗まれたくちづけ(別バージョン2)
 ・ほぼ1と同じだが、定位が分かれていた3パートを中央に集め、さらに主メロが二重唱になっている
  そして1番ではランとスー、2番ではミキとスー、ハーフではランとミキが左右にハモリを担当

4.そよ風のくちづけ(シングル)
 ・中央にスー、左にラン、右にミキ
 ・Aメロ ♪あなたに盗まれた~♪ に続いて電気ピアノの合いの手が入る(他の同メロディーでも)
 ・シングル向けを考慮してか、1~3よりもスッキリとした、まとまりの良いミックス

5.そよ風のくちづけ(アルバム・ロング・バージョン)
 ・ピッチがやや低い
 ・中央にスー、左にはミキとラン、右にも別テイクのミキとラン
 ・イントロや間奏、エンディングでの ♪シャララ~♪ ではスーのボーカルが入っていない
 ・エンディングでは8小節経ってから♪シャララ~♪ が入る
 ・エンディングでフェイドアウトせず、♪シャララ~♪ で終わる

6.そよ風のくちづけ(「ヒット全曲集」バージョン)
 ・5同様、ピッチがやや低い
 ・他もほぼ5と同じ、但しエンディングはフェイドアウト。

7.そよ風のくちづけ(オリジナル・カラオケ)
 ・ミックスは4(シングル)ではなく2とほぼ同じ

…と、かなり凄まじいものがあります。

2と3では、リードボーカルが入れ替わるのもそうですが、
コーラスを如何に活かすかを試行錯誤している様子が感じられます。


しかし録音オタクの私としてはかなり大きな疑問が…。
一体、何トラックのレコーダーで録音していたんだ?

この時代(1974年前後)は、歌謡曲のレコーディングでは8トラックが普通だったそうです。
この3年後に大ヒットした「勝手にしやがれ」(沢田研二)も8トラックでの制作だったとの事。

上の3を、私の音声の聴き取りが正しかったとして、ボーカルを全部バラバラに録音するとしたら、
単純計算でも15トラック(一人4トラック×3人、+ハモリ用で1人1トラックで計3トラック)
は必要になります。
ラン、スー、ミキが順番に同じトラックを使ったとしても、7トラック。

もし8トラックのレコーダーしかなければ、どんなに頑張ってもオケに1トラックしか充てられない
…そんな事、ありえませんねぇ。

また、特にリードボーカルは数テイク録音するのが普通なので、さらに必要…。

そこで参考になるのが「キャンディーズ・タイムカプセル」の解説書なのですが、
次に発売された「危い土曜日」が16トラックだったとあります。
なので、これは推測の域を出ませんが、「そよ風の(盗まれた)くちづけ」でも
16トラックが使われたと考えるのが妥当では、と思います。
それならば、もしボーカルに7トラック使ったとしても、オケに9トラック充てられます。

ただ、キャンディーズの一連の作品の録音やミックスを行っていた吉野金次氏は、
トラック間のピンポン(数トラックの音声をミックスして別のトラックに移し、その元のトラックの
音声を消してまた新たに録音するテクニックです)をいとわないミキサーであったようなので
(その事については「ヒット曲の料理人」(船山基紀氏著)に詳しく書かれています)、
8トラックの機材でうまくこなした可能性もありますが。

あ、ワタシ算数に弱いので、計算ミスをしていたら教えて下さいね(^^;)

「そよ風のくちづけ」で聴けるキャンディーズの歌声は、若くて爽やかな印象を強く受けます。
ただまだ技術的には完成されたものではなく、特に「盗まれたくちづけ」の方は、
特に2コーラス目に入ると音程がやや下がり気味になったりと不安定さもあります。
しかし今改めて聴くと、解散の直前にはほぼ完璧と言えるコーラスとなっていた、
それまで進化の過程が表れているようで、それがかえって新鮮だったりするんですね。

でもアレですね、今の音楽制作では歌声のピッチの補正などごく当たり前に、
それも簡単に出来てしまうので、
それが逆に歌手の新鮮さや魅力を削いでしまっている現実も感じられますね…。

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ここから新コーナーです。

このブログでは度々カラオケ音声でクイズをやっていますが、
その回答として皆さんが下さるコメントを読むと、私が調べ足りなかった事や知り得なかった事など、
様々な情報が書かれている事が多く、それを単にコメント欄に収めておくのはもったいない、
と常々思っていました。

そこで、先週お出ししたクイズの回答として頂いたコメントと、それに対する私からのお返事を
この記事本文に掲載してみようと思います:


nuko222さん

 ぽぽんたさん、こんばんは。 今回のお題は、キャンディーズさんの「そよ風のくちづけ」
 だと思います。
 4月4日はファイナル・カーニバルの開催された日ですね。
 4月というと、田中好子さんのことが思い出され ラストメッセージの音声を聞いた時の何とも
 言えない苦しさやら哀しみが浮かびます。(合掌)
 答え合わせの結果は如何に。

正解です! 実はこのクイズを出した4月4日、朝からその事ばかり考えてしまってました(^^;)
当時私は間もなく高2と言う時で、キャンディーズの大ファンの友人ともいつもつるんでいたから、かな。
2011年4月にスーちゃんが亡くなった時は、本当に悲しかったですね。
「そよ風のくちづけ」のジャケ写に写ったスーちゃん、ありえないほど可愛いですよね(^^)


ゆうのすけさん

 1978年04月04日は キャンディーズの解散コンサートの日でしたよね。もう43年になるんですよね。
 (その43年という時間が怖い!)
 答えは「そよ風のくちづけ」キャンディーズ この曲は あまり記憶にないんですよね。
 この次の「危ない 土曜日」でなんとなく気にかけるようになったのですが
 さらに「なみだの季節」も記憶に薄く「年下の男の子」で三人の顔が理解できた小学校低学年の私
 でした。 今では分かりますよ!^^?~
 今年は2月後半から「微笑がえし」を車を運転するたびにかなりの頻度でハモったりオリカラで
 歌ってました。 おかげでちゃんと歌えるようになりました。ただ時々不安になるのは
 1コーラスと2コーラスの
 お別れな んです ”よ” と ”ね” を間違っちゃうことが。^^;

正解です! そうですよ!43年、です。 その頃に生まれた赤ちゃんが、今や中堅となる世代なんですよ!
最近、つくづく「結構、長く生きているな、自分」と思ってしまうワタシですだ(^^;)
私はキャンディーズに対しては意外と「あなたに夢中」の頃から注目していて、それまでは例えば
ゴールデン・ハーフのように4、5人のグループでもユニゾン、せいぜい2パートのハモリくらいしか
しなかったのが、「あなたに夢中」では3人が完全に別々のパートを歌っているのを耳にして、
その頃はまだコーラスに詳しかったわけではなかったですが「何だか歌声がきれい」と思ったんですね。
ならレコード買えよ!って話ですが(^^;)
「微笑がえし」は確かに、「よ」「ね」の使い方が微妙かつ絶妙でキモでもありますよね。
キャンディーズ自身はライブで、各人が間違えたりした事はなかったのだろうか?とも思ったり。


widolさん

 ぽぽんたさん、こんにちは。 4月4日は調べればきっとすぐわかる大ヒントですね。
 楽曲は好きな曲が多く、BOXも持っているものの、コアな大ファンというほどではないのですが、
 さすがにヒント無しでもこのオリジナルカラオケはわかりました。
 答え:キャンディーズ「そよ風のくちづけ」 セカンドシングルですね。
 経緯はよく知らないのですが、もともと1stアルバム「あなたに夢中」に収録された
 「盗まれたくちづけ」をシングルカットして、タイトルを変更してセカンドシングルになった、
 という感じの曲なのでしょうか。
 当時から少し天地真理さんに雰囲気の似ていたスーちゃんこと田中好子さんが好きで、
 「年下の男の子」でリードボーカルでセンターが伊藤蘭さんに変更されてヒットした時は
 少し悲しかったという記憶があります。

正解です! 正直、私も全然コアなファンではない(その証拠に、ウォークマンにボックスの曲を
全部入れたのをシャッフルで再生すると初めて聴く曲がザクザク…)のですが、さすがにシングルは
頭1秒で全部わかるかな(^^)
「盗まれたくちづけ」との関係については記事に詳しく書きましたが、意外とこのようにシングルカット
で発売される事例って、当時にもよくあったみたいですね。
今改めてアルバム「あなたに夢中~内気なキャンディーズ」を聴き返しても、「盗まれたくちづけ」は
確かにその中でも楽曲として(ミックスや歌唱はともかく)シングル向きと感じられますよね。
当時はどうなんだろう、やはりスーちゃんが一番目立っていたからファンも多かったと思うのですが、
どうも高校生あたりだとお姉さんっぽいランちゃんのファンだった人が、最初から多かったらしいです。
でもスーちゃんファンとしてはセンター交代は間違いなくショックですよね…。


もとまろさん

 こんにちは。 年度の始まり、うちの小学校は今日から新学年がスタートしました。
 幼稚園はあさってからです。 ぽぽんたさん、いかがお過ごしでしょうか。
 答えは、キャンディーズの「そよ風のくちづけ」です。実はヒントでキャンディーズだろうなとは
 思っていました。2曲目なので、みんな声が若くてかわいいですね。
 「そよ風のくちづけ」から次の「危い土曜日」 までは3ヶ月間隔がありますが、「年下の男の子」
 がヒットするまでは新曲発売に5ヶ月ぐらいあけていたんですね。
 「全員集合」というアピールの場があるからじっくりと、新曲に準備に準備を重ねていたのか、
 火がつくまで待てる限り待っていたのか。興味深いです。
 では、答え合わせ楽しみにしています。

正解です(^^) そうですねぇ、ヒントとしてはちょっとベタ過ぎましたねぇ(^^;)
ホント、「盗まれた(そよ風の)くちづけ」を前バージョン聴いてみても、声が実に若くて、逆にもし、
まだスーちゃんが存命として3人集まってこの曲を歌ったらどんな風になるんだろう、と思います。
「そよ風のくちづけ」はある意味実験的な曲と思うんですね。 キャンディーズはただのマスコット
じゃない、立派なコーラス・グループだ!と世に知らしめたかったのかな。
「危い土曜日」はかなり、ヒットを狙いにいってる気がします。
「年下の男の子」はB面用だったと言うエピソードがありますが、時期的にそろそろヒットを
出さないとキャンディーズの存亡に関わる重要な楽曲だったと思うので、実は最初からA面として
計算しつくして作ったのではないか…とも思ってしまいます。


ゴロちゃん

 ぽぽんたさん、こんばんは! 43rd anniversary ときいて、43年前=1978年、でも、
 私が音源を聴いて似てるなあと思った歌は1973年の歌。ちょっとわからなくなってしまいましたが、
 4月4日ときいて「なるほど!」と思いました。1978年4月4日に解散して、もう43年もたつんですね。
 (私たちも43年も年をとったということですね。)
 答えは、キャンディーズの「そよ風のくちづけ」ですね。 初期のスーちゃんボーカルの中の歌でも、
 かわいくて大好きな歌です。
 スーちゃんも亡くなってもうすぐ10年がたちますね。 次回の記事、楽しみにしています。

正解です(^^) あ、混乱させてしまってごめんなさい! クイズを出したのが4月4日だったので、
それに拘って「43rd」と題目を付けてしまいました。
1978年はキャンディーズ解散後に「プレイバック Part2」(山口百恵)、「飛んでイスタンブール」
(庄野真代)、「たそがれマイ・ラブ」(大橋純子)等々、今も残っている大ヒットが数々出た年
なので、そんな曲が出る前にキャンディーズはすでに解散していたのか!と今も思ってしまうんです。
「そよ風のくちづけ」は本当に、スーちゃんのリードボーカルの可愛らしさが魅力的ですね。
別バージョンでミキちゃん、ランちゃんがリードをとっているのも、それぞれ個性が出ていて、
とてもいいです。 ミキちゃんの歌唱力がこの頃からすでに高かった事も確認できますよ。


もっふんさん

 今回の楽曲は何通りかバージョン違いがあるようで、歌入りの音源にはバックコーラスが入っている
 事もあって答え合わせが大変でした。
 「そよ風のくちづけ」キャンディーズ これはファーストアルバムからシングルカットされた曲ですが、
 アルバム収載時点ではタイトルが「盗まれたくちづけ」でしたので、もしそちらのオケなら曲の
 タイトルに関しては多くの方が枕を並べて討ち死にする事になるでしょう。そんなウルトラレアな
 カラオケ音源でもぽぽんたさんなら持っているかも知れませんからね。
 とは言え、シングルでははっきりと聴こえるエレピのバッキングが影を潜めているところを見ると
 元になった 音源は後に出たアルバム「キャンディーズ1676日」に収録されたものあたりでは
 ないかと思います。
 「タイムカプセル」は基本的に「1676日」のリマスターなのでそちらかも知れません。
 43年前の4月4日と言えば彼女たちの解散コンサートをおいて他にありませんし、ヒット曲と
 言いにくいのはスーちゃんがセンターを務めていたデビューから4枚目までのどれかだろう、
 と言う事で曲そのものには簡単に辿り着いたのですが、そこから先がなかなかどうして難しかった
 です。 果たしてどの程度合っていますことやら。
 「新企画」の記事も待っているとのことで週末を楽しみに 
 待たせて頂きます。 _

正解です! すみません、大した企画ではないです(^^;)
記事にも書きましたが、オリジナル・カラオケとして収録されているものは「盗まれたくちづけ」が
制作された時に作られたものと思われます、ミックスの感じからして。
しかし吉野金次さんって、この曲はともかく、歌入りとカラオケでほぼ同じミックスって事が少ない
んですよね。 必ずと言っていいくらい、例えばストリングスを出すタイミングが違っていたり、
ブラスの音量、下手すると定位やリバーブの量まで違っていたりするので、それが果たして
「オリジナル・カラオケ」と言えるものなのか…とさえ思ってしまいます。
それにしても、もっふんさんはかなりキャンディーズのファンのご様子(^^)
43年前…と私も軽く書いてしまっていますが、学生の頃だと43年前ってえらく昔に感じたはずです
よね。
キャンディーズの記事を書いていて月日の流れの早さと重さをつくづく考えてしまいました。


ぼたもちさん

 ぽぽんたさん、こんにちは。 またまた回答時期を逸してしまいました(泣)。 キャンディーズ
 大好きなので残念です。 4月4日はファイナルカーニバルの日でしたね。 録音をオールナイト
 ニッポンで放送してくれて、朝まで聞きました。
 『そよ風のくちづけ』、たしかにヒット曲とは言いにくいですね(^◇^;) 余談ですが、
 昨年二度の延期をて10月に蘭ちゃんのコンサートへ出かけてきました。 原曲キーでの全9曲
 キャンディーズメドレーは圧巻で、とても65才とは思えない蘭ちゃんの美貌と美しい声に
 感動でした。
 記事を楽しみに待ってます。

今回に関しては、回答の締め切りは便宜上のものだったので、全然大丈夫ですよ!
正解です(^^)
え、そうなんですか!? ラジオで録音を放送していたとは知りませんでした。
自分はまだ、映像でもあのライブを全編通して観た事がないんです。
当時高校生で、キャンディーズの解散はそれ自体すごくドラマだったので、何となく気楽に観られないと
言った感じが43年経った今も残っているんですよね…。
あ、ランちゃん(否、伊藤蘭さん、ですね)のコンサートに行かれたんですね!
私はYouTubeで何曲か観ましたが、キャンディーズの曲をキーを変えずに歌っているのに驚きました。
決して歌いやすい音域ではないはずなのに…。
でもそうですね、スーちゃんが他界していなければ、今現在のキャンディーズの歌声を聴いてみたい、
そんな気持ちはどうしても湧いてしまいます。

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今回は初めて、コメント欄に寄せて頂いたものを本文に使わせて頂きました。
如何でしょうか?
改善点、お気づきの点があったらぜひお知らせ下さい。


「そよ風のくちづけ」
作詞 : 山上路夫
作曲 : 森田公一
編曲 : 穂口雄右
レーベル : CBSソニー
レコード番号 : SOLB-96
初発売 : 1974年(昭和49年)1月21日


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nuko222

ぽぽんたさん、こんばんは。
新しい参加スタイルの書き方ですが、当方は投稿が1番目になってしまったこともありますが、ずっと裏方仕事で暮らしてきたので表に出る形がちょっと恥ずかしい感じです。
さて、本文の中の「マルチレコーダーが8ch?」の件ですが、当方が先輩エンジニアから聞いた話だと16chじゃないかと思います。
というのは、70年の時点では8chが業界標準なものでしたが、数年で16chに変わったと聞きました。(もう30年ほど前に聞いた話です)
仕事場のテープ倉庫にあった2吋マルチテープで16chの#206を見ましたが、その時代のものがあった気がします。
CBS/SONY のスタジオが六本木に出来たのは70年代初めのはずですが、資力があったので最新の機材をいち早く導入していたはずです。

ですから、マルチの16ch型がCBS/SONY で代々使われているスイスのスチューダー社製(A-80の16ch)が開発されていたこの頃には導入されていたのでは?(当時の代理店は河村電気研究所=もう存在しないかも?)

どこかのサイトに他社エンジニアの記事で1972年に六本木のそのスタジオに英国・NEVEのコンソールとA-80の16chが導入されたという情報があるらしい?です。(もう消されている)このエンジニアさんは有名な方ですがお会いしたことは記憶が・・・。

ですので、全ての東京のスタジオに16chマルチが74年時点で導入されていなかったかもしれませんが、8ch(1インチ)の時代は短かったと思います。(当方はAMPEXのアナログ24chからのスタートでしたが)
by nuko222 (2021-04-17 23:11) 

widol

ぽぽんたさん、当時、アイドルでもアルバムからのシングルカットは比較的多かったという気がします。「春一番」も有名ですね。キャンディーズは「年下の男の子」「春一番」「やさしい悪魔」と春にターニングポイントとなるヒット曲を出してきたように思います。

そういえば、先日放送された「とび出せ!真理ちゃん」にとっても初々しいキャンディーズが出ていて、「あなたに夢中」をオリカラをバックに生で歌っていました。当時、デビュー前後はNHKや全員集合などではよく見ていましたが、当時の映像を今、きちんと放送という形で見たのは初めてだったので、とても新鮮でした。スーちゃん可愛い。
by widol (2021-04-18 17:15) 

もとまろ

ぽぽんたさん、こんにちは。

やっと書かせていただける…子供達の新学年スタートで忙しくしていました。

ようつべのいろいろなコメントを見て思いますが、キャンディーズは私が好きになった平成初期と今と、ファンの見られ方受け取り方が進化したというのかな、奥深くなったように感じます。
平成初期はランちゃんかスーちゃんが好きな人が多く(実際、お二人が結婚したりスーちゃんに「黒い雨」があったり女優としてそれぞれ話題があった)、オリコンベストテン入りした歌に人気があったように見えました。今は、ミキちゃんが「こんなに美しいとは思わなかった」と見直され、初期のスーちゃんセンターの歌のハーモニーが「売れなかったのが惜しい」と見直されているように見えます。
前から思っていたけど声高に言えなかっただけかもしれません。しかし、若い人にもファンがかなりいて、良さをネットで共有できるようになって、キャンディーズは今でも生き続けているような不思議な感覚があります。すごいことだと思います。

で、「そよ風のくちづけ」いろいろバージョン。
このバラエティー豊かな歌声。すごすぎます。
ピンク・レディーの「ウォンテッド」を、ミーちゃんケイちゃんのパートを入れ替えて聴きたくなるくらいすごすぎます(ケイちゃんは人気が出て多忙になるほど声が出なくなるのが残念ですけどね)。
人気者になればなるほどコンサートや歌番組でいろいろな歌を求められるだろうし、だからデビューしたばかりの時期だからこそのいろいろバージョンなんですね。3人それぞれの持ち味もしっかり楽しめます。

それと、スーちゃんは♪あなたに(こっそり)盗まれた〜♪の「れ」、♪ゆうべの帰り道〜♪の「み」の譜割りを遅らせて歌っていたんですね。ランちゃんミキちゃんが正確に歌っているのかなと思います。まわりのメロディーを見ると。
スーちゃんには歌いづらくてアレンジさせてもらえたのか、細かいところですが興味あります。

ヒットした歌とは言えませんが、こういう良さがあるんですね。聴き比べはようつべで昭和の歌を楽しむ若い人にもお勧めしたいです。
by もとまろ (2021-04-19 07:06) 

ぽぽんた

nuko222さん、こんばんは!

今回あのような書き方をしてみましたが、もし従来通りの方がコメントしやすいとか、そのように
思われたらお知らせ下さい。 試行錯誤中とは言えご迷惑をお掛けしてはなりませんので…。

そして現場を知る方ならではのご説明をありがとうございます。
やはり16トラックの可能性が高そうですね。 ただ、これがよくわからない事なのですが、例えば
同じCBSソニーの歌手でも、六本木のスタジオ、モーリスタジオ、アオイスタジオなど、
複数のスタジオが関わっていたようなのですね。 そうなると、もしオケと歌入れをそれぞれ
違うスタジオでやるとしたら、そのスタジオも16トラックの設備がなければできないと思いますが、
内沼映二氏の本などを読んでみると、1973年に大ヒットした「赤い風船」「色づく街」などは
どれもオケを8トラックで録っていたそうで、それは設備があっても諸事情で8トラックを
使ったのか、それともまだ16トラックが全スタジオにまでは採り入れられてなかったのか、
などなかなか理解できない(いや、知らないだけですが)んですよね。
尤も「赤い風船」も「色づく街」も少し特殊なレコーディングだったようですが…。

アメリカのA&Mのスタジオでも卓はNEVEだったそうで(勿論機種はソニーとは違うでしょうが)、
コンソールによるサウンドの違いにまで興味が湧いてしまいます。

関係ないですが、アナログで最もチャンネル数が多かったのはアメリカのスチーブンなる会社が
出していた40トラックだったそうで、レオン・ラッセルがそれを2台購入した…
と書いた記事がありました。 1976年頃のようです。
しかし40トラックなんて、テープはやはり2インチ幅だったのかな? だとしたら、
1トラックあたりの幅が狭くて音質の確保が難しかったのでは、と思ってしまいます。

by ぽぽんた (2021-04-19 23:43) 

ぽぽんた

widolさん、こんばんは!

仰る通り、キャンディーズはまさに春が重要なグループでしたね。
「年下の男の子」あっての「その気にさせないで」(「内気なあいつ」はもろ二番煎じなので
個人的にはパスです(^^;))、「春一番」あっての「夏が来た!」、そして「やさしい悪魔」
あっての「暑中お見舞申し上げます」だったように思います。

諸事情で結局真理ちゃんシリーズを全然観られていないままです(T_T)
なのでそのような映像をご覧になったのは羨ましい限りです。
天地真理さんとキャンディーズは担当スタッフが同じだったそうですし、
とても期待されていたのだろうな、と思います。

by ぽぽんた (2021-04-20 23:43) 

ぽぽんた

もとまろさん、こんばんは! お忙しい中、本当にありがとうございます。

そうですね、私も最近同じ事を考えていました。
キャンディーズが現役の頃は、明らかに人気はランに集中していて、次にスー、そしてミキ
と言った状態だったのは間違いないと思います。
しかし当時から、アルバムを買うほどのファンだとミキの歌唱力がメンバーの中でも
ピカイチであるのはよく知られていて、シングルではセンターになった事がないのに
アルバムではリードをとる曲が多かったんですね。
ただ当時を知る者の一人として言えるのは、先述の人気の順はルックス的な華やかさ(美醜
ではなく、観ていて何となく幸せな気分になれる、という事でしょうか)が主な要因で、
それはそれで大切な事だったんですよね。

しかし時間が経ち、YouTubeなどのおかげで現役時代を知らない世代の人達もキャンディーズを
知るようになり、ミキのルックスもようやくその良さを認められるようになったのでは、
と思います。

同様にスーがリードでヒットに結びつかなかった楽曲にも、スーがセンターである必然性が
当時とは違う解釈も入って認められるようになったのでしょう。
ただ、これは個人的な見解ですが、3人の中で声質そのものに華やかさがあるのは
明らかにランで、3人のコーラスパートもランの音色があるから明るく柔らかいものになった、
と言えると思います(^^)

この曲の別バージョン、面白いですよね。
実験なのか試行錯誤なのか、はたまた遊んでいるのかは当人達しかわからない事ですが、
例えば当時大人気だった天地真理さんや南沙織さんなどは、忙しくてレコーディングに
かける時間はとても限られていたと思うので、まだ人気がそれほどでなかったキャンディーズが
このような形で作品を作っていたと知るのはとても興味深いと思います。
そして、これまた個人的な意見ですが、「そよ風のくちづけ」はキャンディーズらしい、
とても良い曲だと思います(^^)

by ぽぽんた (2021-04-21 23:37) 

nuko222

ぽぽんたさん、こんばんは。

お返事を有難うございます。
当方としては従来のスタイルの方が好きですが、ここは「ぽぽんたさんの部屋」なのでご自由に展開されてよろしいかと思います。

ぽぽんたさんのお返事を受けての話の続きになりますが、当方が仕事をしていた時代もメーカー(レコード会社)は自社にスタジオが有る/無しに関わらず外部のスタジオを利用してきました。

それは、スタジオの設備(フルオケを録ることが出来ないとか)や長期間アルバムの録音で社内スタジオを押さえることは他の歌手の録音に支障があるとか、更にはエンジニアの使い勝手の良いスタジオ といった理由。他にはディレクターが会社の目の届かない所で自由にやりたい という事で外のスタジオ(場合によってはリゾートスタジオ)でと考えて使ってきました。

ただし、勝手にスタジオを設定している訳ではなく、各シングルなりアルバムなりの企画書をディレクターが出す段階で録音スタジオの名称などの情報とその経費を共に予算提示して売り上げ枚数の想定が理解されれば、会社の承認が出て制作が行われてきたのです。
[突発的な理由(完パケ後に修正が必要になった場合など)で予定に無いスタジオ作業が発生する事はありますが]

スタジオ名称ですが、「モーリスタジオ」と俗に呼ばれていましたが
正しくは「モウリスタジオ」です。モウリは毛利という名前から来ています。記事のスタジオは外苑西通りの白金トンネルのそばにあったスタジオですね。

そして、「スティーブンの40chのマルチレコーダー」ですが、会社名は「スティーブンソン」だと思います。上記の「モウリスタジオ」にはその会社の2chレコーダーはあったそうですが、マルチは違うものを使っていたようです。

A&M ではNEVEのコンソールが使われていたと聞いて驚きました。
アメリカの会社がイギリスのものを導入するとは。
てっきりMCIとかQUAD EIGHT のコンソールじゃないかと勝手に想像していました。
時代的にCBSソニーの六本木のコンソールとほぼ同じシリーズのものじゃないでしょうか?(2つのスタジオ構成だったようですが、当方は入ったことが無いので)







by nuko222 (2021-04-23 00:34) 

ぽぽんた

nuko222さん、こんばんは!

こちらこそ返信をありがとうございます。
そして、クイズのコメントを本文に使わせて頂く方法についてのご意見をありがとうございます。
このブログは以前から、私だけでなく読者の方のコメントの情報あってのものと思っていて、
それを活かせればと思ったんです。
ただ、抵抗のある方もおられると予想していたので、これからもう少し熟考してみたいと
思います。

現場についてのご説明、ありがとうございます。
かつては東京にはあちらこちらにスタジオがあったそうですね。
1980年頃ですが、雑誌にそういったスタジオについての記事をよく見る事があって、
なぜか印象的だったのが「エピキュラス」を八神純子さんがよく使っている、
と言った記事でした。
きっと各スタジオ、それぞれ特色があって使い分けしていたのでしょうね。
とても踏み込んだ部分まで教えて頂いて、何だか感激です。

うっかり「モーリ」と書いてしまいましたが、モウリスタジオが正式である事は一応、
知っていました。 もしかしたら3人組のコーラスグループ、シュガーでベースを弾いていた
毛利公子さんの愛称が頭に残っていたのかも知れません。
小柳ルミ子さんの「わたしの城下町」もそこでレコーディングされたそうですね。

スティーブンソンが正しい会社名なんですね! 何となくアメリカのテレコメーカーと
言うととっさにAMPEXが浮かんでしまいます。

あとすみません、うろ覚えの事を書いてしまいましたm(_ _)m
A&Mで使われていたコンソールはNEVEでなくHAECOだそうです。
何でもレコードのカッティングマシンなどを主に作っていたメーカーで、
A&Mに納入されたのは特注品で、他のスタジオでは見られない卓だったそうです。
A&Mとどのような関係で作られたのか、興味があるところです。

by ぽぽんた (2021-04-25 00:03) 

nuko222

ぽぽんたさん、お返事またまたありがとうございます。

「エピキュラス」にご興味があるようですが、多分 この場合に指すものは渋谷にあったヤマハの「エピキュラス スタジオ」でしょうね。

当方も数回行った覚えはあるものの、何の仕事で行ったのかとかスタジオの設備などすっかり忘れていて、今思えば残念です。
ヤマハの施設ですので、当然ヤマハのコンテストなどで受賞された方などマネージメント関係がヤマハに属するアーティストさんが多数こちらで録音されておりました。
レンタルスタジオとしても稼働していましたので、スケジュールさえ合えば使えたので、それで利用させてもらったのですが。

これが、90年代の初めに渋谷もギリギリやっているけれど、目黒の大鳥神社のそばにある「ヤマハ音楽振興会」の中にもスタジオが出来て、そこでも録音をしていました。(1回利用させてもらったと思いますが、こちらも記憶が・・・。もう、そこもやっていないかも?)

同じ「エピキュラス」の名前なので、業界では目黒のスタジオは単純に「財団」と呼んで区別していました。(間違って渋谷に行かないように)

A&M のコンソールは珍しいものだったんですね。
「HAECO」という会社はA&M などのレーベルでリリースされたステレオレコードをモノでも同様なバランスで再生できるような方式のエンコーダーを作った会社だと思いますが、もしかしたらA&M と共同で技術開発していた関係で卓も作ったのでは?と思います。

返答無用です。次回を楽しみにしています。
by nuko222 (2021-04-25 23:52) 

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